おいしい! 新鮮なスカンピ クロアチアの旅(4) オパティヤからシベニクへ
文: 相原恭子(文・写真)

ツアーの行き先としてはメジャーでないけれど足を運べばとりこになる街を、ヨーロッパを知り尽くした作家・写真家の相原恭子さんが訪ねる「魅せられて 必見のヨーロッパ」。2018年秋に訪れたクロアチアの旅、今回はオパティヤから南下してビオグラード・ナ・モルを経由し、シベニクまで、アドリア海沿岸のリゾート地を巡ります。
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王侯貴族の保養地オパティヤ
前回公開のイストラ半島のフムからアドリア海沿岸を南下して、シベニクまで250㎞ほどのドライブ。途中、海に面した保養地オパティヤを散策。さらに南下してビオグラード・ナ・モルでカフェに立ち寄りました。
どこまでも青い海と空、吹き抜けるアドリア海の風を満喫しました。
イストラ半島の東側沿岸のオパティヤは、ハンガリー国王を兼ねたオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世(1830~1916)が避寒のために滞在した、気候と景色の良い町です。

王侯貴族のリゾートとして栄えたオパティヤ
岩の上に立つのは彫刻家で画家のズボンコ・カルが制作した「カモメと少女」。オパティヤの象徴とも言われます。
マリンスポーツが盛んなビオグラード・ナ・モル
アドリア海沿岸をさらに南下してザダルを過ぎ、ビオグラード・ナ・モルに到着。クルーザーが停泊し、マリンスポーツが盛んな観光地です。

ビオグラード・ナ・モルの港を歩きながら、透明な青い海に見とれます
海に近いカフェバー「トンチ」へ向かいます。

ビオグラード・ナ・モルのカフェバー「トンチ」
10月とはいえ日差しが強く、快い海風に当たりながらコーヒータイムを楽しみました。
城塞の街・シベニクへ
シベニクに到着しました。この町が最初に文書に現れたのは1066年。城塞がいくつもあり、城塞の町とも呼ばれます。

シベニクに到着
車をとめて少し歩くと、丘の上に聖ミカエル城塞がそびえています。上ってみました。

聖ミカエル城塞から眺める旧市街と海
絶景! 日の光に輝く海と入り江の風景に心が癒やされます。中央のドームを持つ白い建物は聖ヤコブ大聖堂です。

聖ミカエル城塞からの眺望
どこか日本の景色をも思わせる海と島の山並みに、郷愁を感じます。

旧市街を歩いてみる
階段が多い町です。

家々の間を抜けてうねるように続く細い路地

渡り廊下でつながっている建物

街角で見かけたちょっとコワイ頭像

修道院や庭園を修復する人たちの姿が
歴史的建造物や街並みを美しく保存するには常に修復が必要です。
世界遺産・聖ヤコブ大聖堂を訪ねる

聖ヤコブ大聖堂
聖ヤコブ大聖堂は、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。15世紀から16世紀にかけて、約100年がかりで建てられました。

(左)聖ヤコブ大聖堂には大天使ミカエルの像が
(右)聖ヤコブ大聖堂内部。修道女の姿が印象的でした
美しい建物のレストラン おいしいスカンピ
見学の後は、レストラン「グラドゥスカ・ヴィエチュニツァ」でランチ。

レストラン「グラドゥスカ・ヴィエチュニツァ」
美しい歴史的建物です。

ヘルシーな野菜の前菜
この青菜はダルマチア地方などでよく見かけます。緑の香りが爽やかで、おいしい野菜。

スカンピのグリル
イタリア料理によく登場する、スカンピと呼ばれる手長エビは、クロアチアでも同様にスカンピと呼ばれます。殻を外して食べるのがちょっと大変ですが、新鮮な焼きたては香ばしくておいしい! レモンとザクロがのっていてカラフル。南欧を感じます。

デザート
クレープに包まれたアイスクリームにチョコレートがかかり、さらに生クリームが添えてあります。甘くてボリュームたっぷり。クロアチアの太陽のようにおおらかな味わいです。
細い石畳の路地と抜けるような青い海と空。秋とはいえ、南欧らしい強い日差しで日に焼けました。夏のリゾート気分でさらにアドリア海沿岸の旅は続きます。
■クロアチア・ハートフルセンター
https://croatia.heteml.jp/chc/
■Croatian National Tourist Board
https://croatia.hr/en-GB