にっぽんの逸品を訪ねて

もう一度味わいたいグルメの逸品たち“絶景レストラン3軒”

「グルメ」と「絶景」は、間違いなく旅の最強タッグの一つでしょう。今回は、過去4年間の連載の中から、心に残った絶景レストランをご紹介します。その土地ならではの風景を眺めながら、土地の味が堪能できます。

(トップ画像は「葉山ホテル音羽ノ森」カフェテラス/画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

連載「にっぽんの逸品を訪ねて」は、ライター・中元千恵子さんが日本各地の逸品を訪ね、それを育んだ町の歴史や風土を紹介します。

南仏リゾートを思わせる「葉山ホテル音羽ノ森」のフレンチレストラン

1軒目は三浦半島の西海岸にある「葉山ホテル音羽ノ森」内のフレンチレストラン「潮幸(しおさい)」です。

ホテルの前に続く海岸線は、南仏のリゾート地として名高いコートダジュールにも例えられる美しい風景。レストランの窓も一面の海です。

窓

レストラン「潮幸」の窓には海が広がる

三浦半島は温暖な気候と豊饒(ほうじょう)な土地に恵まれ、良質な作物が育ちます。

料理には、その三浦の旬の野菜や目前の相模湾の魚介類など、地元の食材をふんだんに使用。移りゆく海の景色を眺めながら、ランチもディナーもコースでゆっくり味わえます。

「シェフ特選コース」(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

ディナーメニューの「シェフ特選コース」(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

ホテル内にある「カフェテラス」も絶景です。

明るい日差しに映えるパラソルや青い海、緩やかに弧を描く海岸線を見ていると、日本であることを忘れそう。

「カフェテラス」(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

南国リゾートの雰囲気が漂う「カフェテラス」(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

「カフェテラス」のおすすめメニューは、葉山牛を使用した葉山バーガー。神奈川県を代表するブランド牛である葉山牛は、とろけるような脂が特徴で、ハンバーガーにしても柔らかくてジューシー。牛肉のうまみが口いっぱいに広がります。

レストラン「潮幸」は予約ができますが、「カフェテラス」は予約ができないので、席が空いていればラッキーです。

「葉山バーガー」(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

「葉山バーガー」はボリュームもたっぷり(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

もう一つ、「葉山ホテル音羽ノ森」内には目を見張る絶景スポットがあります。宿泊者専用の「SPA Blue Lagoon(スパ・ブルー・ラグーン)」です。

水平線に溶け込むかのようにデザインされ、海と一体になったよう。大海原を泳いでいるような開放感です。SPAのお湯は、北海道の二股らぢうむ温泉と同様の効果や効能がある人工温泉です。

「SPA Blue Lagoon」(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

「SPA Blue Lagoon」は絶景です(画像提供:葉山ホテル音羽ノ森)

■紹介記事はこちら
隠れ家レストランと海辺の絶景ホテル 横須賀西海岸のスローリゾート

すそ野を広げる富士山を目前に。TVのロケ地にもなった絶景ホテル

次にご紹介するのは富士山を望むレストランです。

富士山がそびえる静岡県内でも、一、二を争うビュースポットといわれるのが静岡市の日本平(にほんだいら)。駿河湾近くにそびえる有度山(うどやま)の山頂一帯の名称で、一角には「日本平(にっぽんだいら)ホテル」がたっています。

「日本平ホテル」のロビー(画像提供:日本平ホテル)

「日本平ホテル」のロビーからもこの眺めです(画像提供:日本平ホテル)

ホテル内から望む風景は雄大です。静岡市街や駿河湾、三保松原、そして青い空に秀麗な富士の姿が浮かび上がります。

手入れの行き届いた庭も目を引きます。どこかで見たことがあると思ったら、TBS系列のTVドラマ「華麗なる一族」(2007年)のロケ地となり、主人公の自宅の庭として撮影が行われたそうです。

風景(画像提供:日本平ホテル)

いつまでも眺めていたい風景が広がっています(画像提供:日本平ホテル)

ホテル内には富士を眺めながら食事ができるレストランがあり、その一軒が「日本料理・寿司処 富貴庵(すしどころ・ふうきあん)」です。静岡名産のキンメダイやマグロ、ウナギなどを使った料理や、季節のコース料理などがいただけます。

「静岡膳」は、キンメダイ、マグロ、シラス、山葵(ワサビ)の静岡の4大名産品を盛り込んだランチメニュー。1匹丸ごと煮付けたキンメダイや、マグロ2種の食べ比べもできて豪華です。

「静岡膳」

郷土の名物をそろえた「静岡膳」

「寿司と静岡玉露抹茶蕎麦(そば)膳」のランチは、旬のネタの握りずしと、抹茶入りのそばがセットに。小鉢なども付いていろいろな味が楽しめました。

握りずしや抹茶そば

握りずしや抹茶そばも美味

■紹介記事はこちら
静岡で富士山を眺めるならここ! おすすめのビュースポットめぐり

一面の壺畑を桜島が見守る。坂元醸造の黒酢レストラン

絶景レストランといえば、鹿児島県霧島市の“坂元のくろず「壺畑(つぼばたけ)」情報館&レストラン”も忘れられない1軒です。

レストランのテラスからは、鹿児島のシンボルともいえる桜島を背景に、一面の「壺畑」が広がっていました。

レストラン「壺畑」から望む桜島(画像提供:坂元醸造)

レストラン「壺畑」から望む桜島(画像提供:坂元醸造)

ところで「壺畑」はご存じでしょうか?

霧島市内では江戸時代から「壺造り黒酢」が生産されてきました。陶器の壺の中に蒸し米、米麴(こうじ)、地下水を仕込み、職人たちが一つひとつの壺を見回りながら育てていくという、伝統的な自然発酵で黒酢を造っています。

壺の中で黒酢が造られます(画像提供:坂元醸造)

壺の中で黒酢が造られます(画像提供:坂元醸造)

ここは蔵元の1軒である坂元醸造の壺畑であり、黒酢の歴史や製法を紹介する情報館とレストランを併設しています。

解説

情報館では黒酢づくりの工程を解説

「壺造り黒酢」は、発酵に6カ月以上、熟成に6カ月以上、合計で1年から5年の歳月をかけて造るそうです。

黒酢

壺造り黒酢は1年以上かけて造られます

くろずレストラン「壺畑」のメニューには、伝統的な製法で丁寧に造られた黒酢がたっぷり使われています。

「彩りランチ」は選べるランチセットで、メイン料理、デザート、ドリンクが1品ずつ選べます。この日選んだメイン料理は酢豚。ほどよい酸味がきいて、豚肉がやわらかく、食が進みます。黒酢の効果なのか、食べごたえがある量なのにあと味はすっきりしています。食前酢や黒酢ドレッシングをかけたサラダ、特製くろずたれで食べる点心3種盛り合わせなども付いています。

「彩りランチ」

「彩りランチ」の一例。まろやかな黒酢の味が食欲をそそります

デザートは「くろず入り愛玉ゼリー」を選びました。

デザート

デザートもさっぱりとした味わい

酸辣湯麺(サンラータンメン)もぜひ味わいたいメニューです。黒酢の酸味とラー油の辛みが絶妙なバランス。細めの麺にとろみをつけたつゆがよくからみます。

黒酢入り料理は、体の中から元気になれそうな気持ちになるのもうれしいですね。

酸辣湯麺

酸辣湯麺はクセになるおいしさです

■紹介記事はこちら
黒酢の美味ランチと森の中の温泉宿で元気に 鹿児島県霧島市

【問い合わせ】最新の状況は各所にお問い合わせください。
・葉山ホテル音羽ノ森
https://www.otowanomori.jp/
・日本平ホテル
https://www.ndhl.jp/
・坂元のくろず「壺畑」情報館&レストラン
http://www.tsubobatake.jp/

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PROFILE

中元千恵子

旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、『バリアフリーの温泉宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い。
全国各地のアンテナショップを紹介するサイト 風土47でも連載中

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