世界で寄り道日記

ふけゆくガラパゴスの夜とサボテン

  • 文 中山茂大 写真 阪口克
  • 2016年5月30日

観光客が集まる港町・プエルトアヨラの飲食店

  • 密林を抜けた先にあるナイトクラブで盛り上がる人々

  • 夜更けのプエルトアヨラの街角

  • 土産物の材料となるジャイアントサボテンの木

  • ジャイアントサボテンと青空

  • 豆と鶏肉のガラパゴス料理を味わう

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 ガラパゴス諸島に人が住み始めた記録は17世紀に遡る。当時スペイン船団をたびたび襲った海賊どものアジトだったらしい。『パイレーツ・オブ・カリビアン』みたいな連中の隠れ家だったわけだ。

 その後、ノルウエーの捕鯨船の基地となり、本格的に人間が住み始めた。かのチャールズ・ダーウィンを乗せたビーグル号が来航したのが1835年のことである

 ガラパゴス最大の島サンタクルース島は人口約1万5千人。その玄関口の港町プエルトアヨラには商店、旅行代理店、ホテル、レストラン、ネットカフェなどが軒を連ね、外国人観光客がたむろしている。島外からの旅行者と島民は、おおむね肌の白さで判別できる。

 世界自然遺産に指定されているだけに、夜遊びの場所はない健全な島かと思いきや、ちゃんとナイトクラブも存在する。プエルトアヨラの中心街から10分ほどタクシーを飛ばすと、密林の中にピンク色のネオンサインが見えてくる。入場料20ドルでフリードリンク3杯付き。日本のキャバクラようなボッタクリもなく実に明朗会計であった。働いている女性はもちろん、島外からの出稼ぎである。

 ガラパゴスの主要産業といえば観光業である。年間の来島数はおよそ21万5千人。入島するのにひとり110ドル支払うので、それだけで27億円ほどの税収になる。たいした金額ではないように思われるかもしれないが、ガラパゴスが属するエクアドルの国力を考えれば相当なものである。

 その他の産業では、意外にも木工業が発展している。町のあちこちで材木屋と家具屋を見かけるが、店主に聞いてみるとサボテンの木を使った土産物の製作が盛んなんだそうだ。ガラパゴスの面白い植物に「ガラパゴスジャイアントサボテン」というのがある。

 この植物は、幼樹のころはサボテンだが、大きくなるとトゲがとれて樹皮が現れ幹になる。つまり途中までサボテンで、ある一点から樹木になるという珍妙な成長をするのだった。

 

ガラパゴス諸島への行き方

東京~キト(エクアドル首都)~ガラパゴス諸島往復航空券 26万4000円

入島管理料       10ドル

国立公園入園料    100ドル

合計         110ドル(1万2430円)

※取材は2011年。各種料金は2016年3月時点の情報です。

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PROFILE

中山茂大(なかやま・しげお)写真家

なかやま・しげお

人力社代表。在学中、南米アンデス6000キロをロバとともに縦断。「ロバと歩いた南米アンデス紀行」を著わす。卒業後、マンガ編集者を経てフリーの旅行作家に。
最新の著書は「 旅人思考でイスラムと世界を知る本」(言視舎)。奥多摩の自宅は、自らセルフリフォームした築100年の古民家。

阪口克(さかぐち・かつみ)

さかぐち・かつみ

2年間の広告写真スタジオ勤務を経て、オーストラリアへ渡る。オーストラリア大陸1万2000kmを自転車で一周。帰国後フリーカメラマン。
著作に、中山さんと共著の「世界のどこかで居候」(リトルモア)や、撮影を担当した「笑って!古民家再生」(山と渓谷社)がある。ただいま自宅をセルフビルド建築中。大工仕事はお任せを!!
人力社HPは こちら

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