&Discovery

東尋坊をめぐる「がけっぷちリゾート」 おそるおそるのぞいてみると

  • &TRAVEL編集部
  • 2018年6月13日

崖上から海を見下ろす

「東尋坊」と聞くと、何を連想するだろうか。「自殺の名所」という、従来の芳しくないイメージだろうか。そんな東尋坊や周辺のエリアが「がけっぷちリゾート」という名前で地域ブランド化されたとか。調べてみると、「家族で楽しく過ごせる」をコンセプトに、大人が楽しめる景勝地に加え、水族館やテーマパークなど子供も楽しめる場所もあるようだ。これまでのイメージとのギャップに興味をひかれ、プレスツアーに参加してみた。

のぞき込むと、むき出しの岩壁のはるか下方で、波しぶきがあがる。思わず足がすくんだ。

国の天然記念物・名勝に指定されている東尋坊では、「輝石安山岩の柱状節理」と呼ばれる巨大な岩の柱が、約1キロメートルにわたって連なっている。実はこの柱状節理、世界的にも珍しい地形だ。朝鮮半島の金剛山、スカンジナビア半島のノルウェー西海岸、そして日本の東尋坊の3カ所でしか見ることが出来ない。

特徴的な東尋坊の岩肌

遊覧船に乗って、海から東尋坊に近づいてみた。高いところでは20メートル以上ある崖を船上から見上げると、そびえ立つ巨岩に包囲されるような感覚に襲われた。この日は風雨の強い荒天で、迫力もその分増した気がする。

船上からながめた東尋坊の景色。雨天故に波が荒々しかった

乗船中、見どころを説明してくれるガイドさんのアナウンスで、東尋坊の説明に驚いた。テレビのミステリードラマの番組名を挙げ、「こちら、よく死体があがるスポットです」と語ったのだ。 地元の方にとっても、やはりこの種の「名所」ということか。くすりと笑えるブラックジョークがいい刺激になり、まったく飽きの来ないクルージングになった。

東尋坊が見渡せる「IWABA CAFE」で

「神の島」と呼ばれる雄島や、絶景が拝める越前松島も楽しみにしていたのだが、「雨にぬれた岩で足元が滑る危険性がある」という理由でじっくり回れなかった。次回に期待したい。

神の島「雄島」。悪天候のため入り口までしか行かれなかった

「越前松島水族館」から望む越前松島

「がけっぷちリゾート」には、家族で楽しめるレクリエーションスポットもある。たとえば、「乗馬クラブ パ・ドゥドゥ」。初心者や子どもも気軽に乗馬体験ができる。私も乗馬を初めて体験してみた。普段はテレビや離れたところから、馬券を握りしめて見つめるばかりの馬は、間近で見ると想像以上に大きい。私をすんなり背中に乗せ、ゆっくり歩み始める。馬に受け入れられたような、心が通じ合っているような感覚を覚えた 。

「クラブ パ・ドゥドゥ」で乗馬体験が出来る馬

ほかにも、ウミガメへのえさやりやアザラシとのふれあい体験が出来る「越前松島水族館」、当地に滞在して創作に励むアーティストが陶芸やガラス作りを教えてくれる「金津創作の森」なども「がけっぷちリゾート」にはある。

「越前松島水族館」ではアザラシにふれあうことが出来る

「金津創作の森」では陶芸作りを楽しめる

それにしても、「がけっぷちリゾート」とは思い切った命名だ。実際、「後がない」を連想させる名称への懸念もあったそうだが、マイナスイメージを逆手にとったインパクトが最終的な決め手になったという。「まず、来ていただくことが重要ですから」と、坂井市観光産業課の藤田恭平さんは語った。

(文・写真 &TRAVEL編集部 田中遼平)

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