おとな女子の一人旅

海外ひとり旅、両替やトラブル対策

  • ちょっぴり上級編 ひとり旅テク(10)
  • 2018年6月21日

個人の両替商はこういったバザールの外に立っていて、外国人旅行者とみると声をかけてくる

  • 個人の両替商はこういったバザールの外に立っていて、外国人旅行者とみると声をかけてくる

  • 国境越え。感動をじっくり味わいたいところだが、急ぎ足で通過!

  • 国境を越えたところにはタクシードライバーが客待ちをしている

  • 中央アジアの旅を例にしたひとり旅ガイドもこれで終了

  • 自然豊かで人々も親切なカザフスタン、キルギスはぜひ再訪したい

  • 圧倒的な建築美と人なつこい人々との触れあいが楽しかったウズベキスタンは、ひとり旅にもぴったりの場所だった

  • 人なつこい猫がどこに行っても歓迎してくれた。中央アジアの旅、おすすめです

海外ひとり旅について、筆者の中央アジア旅を例にしてお話ししている。旅の組み立て方のヒントにしていただければ。

最終的な旅のルート

アルマトイ(カザフスタン)から入国→キルギス→タシケント(ウズベキスタン)から出国。全17日間

【ここまでに決まったこと】

・大まかなルート
・ビザ
・国境越えを含んだ大まかな日程
・ホテル選びの方向性
・言葉の壁をクリアする方法
・服装
・荷物
・現地での移動方法
・食事

さて長らく続いた中央アジア旅の話も今回で最後としたい。ラストは、両替やトラブル対策に関してのお話だ。

闇両替と公定レート

「ウズベキスタンは闇両替が一般的」。出発前に読んだほとんどの旅ブログにはこう書いてあり、市販のガイドブックにも闇両替についての記載があった。

“闇両替が一般的”というのも妙な感じがするが、自国通貨が不安定な国では珍しくない。ウズベキスタンの場合、公定レートと実勢レートは大きな差があり、公定では1アメリカドル=3700スム(スムは現地通貨)のところ、街角で両替すると1アメリカドル=8000スム。

前者は銀行で、後者は市場など人の集まるところにいる個人の両替商に声をかけて取引する。個人対個人の取引なのでだまされる可能性もあり、もちろん再両替もできない。自己責任でちょっとずつ両替していくのが、この国に集う旅人のかつてのスタイルだった。

しかし経済が安定しグローバル化していくと闇両替は駆逐されるのが普通で、ウズベキスタンはまさにその最中。筆者がウズベキスタン滞在中に公定レートはなんと実勢レート(金額が高い方)にあわせられた。……はずなのだが、首都タシケントはともかく、地方の銀行になればなるほどこの新しい公定レートが周知徹底されておらず、混乱も多かった(現在は改善されているとのこと)。

こういった国で強いのはアメリカドルだ。国によっては、アメリカドルで支払いができる場所もまだ多いので、旅立ちにあたっては、クレジットカードとアメリカドル、両方を用意していくのがいい。

国境越えで大あわて

最後はトラブル対策について少し。

治安が比較的いいエリアを旅することもあり、今回は特別な対策はしなかったが、唯一ちょっと緊張感があったのが、カザフスタンからキルギスへの国境越えだ。

未知の体験が待っているときには、下調べが重要。ガイドブックに目を通し、周囲に経験者がいれば聞き、いなければ旅ブログを検索。本やネットで調べるときは、日付が新しく、かつ複数の媒体やサイトに目を通すことがポイントだ。

数年前に越えることができた国境が今はクローズされている、なんてことはよくあるし、交通機関や両替事情、ビザ情報も変化が大きい。先人たちの体験談は貴重な情報だが、面白おかしく話を「盛る」人もいるし、個人の記憶に正確さを求めるのも無理がある。複数の情報を押さえて概要をつかみ、最終確認は現地で行う。これが、トラブルを避けるコツだ。

こうして調べた情報によると、国境越えの手続き自体は難しくなさそうだが、「置き去り」がときどき起こっていることが分かった。バスで国境を越えるとき、国境の手前(カザフスタン)で乗客は全員バスを降り、出入国手続きをすませて歩いて国境を越える。車両専用レーンで出入国手続きをすませたバスとキルギスで合流して目的地に向かうことになっている。

だが地元の人にとっては5分で終わる出入国手続きも、外国人旅行者は時間がかかる。先に国境を越えたバスと乗客が待ちきれずに先に行ってしまい、国境を越えてみるとそこには誰もいない、というアクシデントに何人かが見舞われていた。

これはたまったものではない。

心配になった筆者は、実際の国境越えにあたっては、バスを降りる際に車のナンバープレートとドライバーの写真を撮り、乗客には顔を覚えてもらうためにしっかりあいさつをして、大急ぎで国境にある出入国管理オフィスに。係員にせっついて急いでもらい、早足でキルギス側に抜けた。

すると、誰もいない。

置いていかれた!

少しあわてたが、私を追い越した乗客は誰もいなかったはず。しばらく待っていると、続々と乗客が現れ、バスは最後にやってきた。みんな慣れた様子でのんびりおやつなど食べながらぶらぶらと国境を越えている。

急いでいるのは筆者だけだった、というオチがついたが、これでよかったと今も思っている。

ひとり旅はあらゆる場面で、自分で自分の面倒をみなければならない。経験上、トラブル対策もまた、慎重すぎるぐらいがちょうどいい。「これくらいは、まあいいか」「行けばなんとかなるかな」と判断がつくようになるのは、何度も旅を重ねたあとのお話だ。

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PROFILE

山田静(やまだ・しずか)編集者・ライター

女子旅を元気にしたいと1999年に結成した「ひとり旅活性化委員会」主宰。旅の編集者・ライターとして、『旅の賢人たちがつくったヨーロッパ旅行最強ナビ』(辰巳出版)、『決定版女ひとり旅読本』『女子バンコク』(双葉社)など企画編集多数。2016年6月中旬、京都に開業した小さな旅館「京町家 楽遊 」の運営も担当。

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