あの街の素顔

<エストニア便り>独立100年で注目 世界遺産・タリン歴史地区を堪能する

  • 文・カルーシオン・マリア
  • 2018年7月4日

  

バルト三国の最北に位置するエストニア。最近では「IT先進国」「電子政府の国」などと言われ、元相撲力士である把瑠都の多方面での活躍により国名を耳にすることが多くなってきました。

今年、2018年はエストニアが共和国として独立してから100年という特別な年でもあることをご存知でしょうか。エストニア国内は100周年を迎え、あちらこちらで祝賀ムードに包まれながら盛り上がりを見せています。

そんな今熱く、少しマニアックで、謎が多く美しき国エストニアを堪能できるスポットを、現地に住んでもうすぐ3年の新米ママでもあるわたくしカルーシオンがご紹介します!

知っているような知らないような国? エストニアへは

「ふとっちょマルガレータ」の名で親しまれる、旧市街にある昔の砲塔

日本からエストニアへはまず、フィンランドのヘルシンキへ直行便で。ヘルシンキからは飛行機でわずか30分ほどでエストニアの首都タリンに到着します。タリン空港から町の中心地である旧市街へは、直結するトラムで行くことができます。ヘルシンキからは大型フェリーでの旅も可能で、約2時間で到着します。ヘルシンキを拠点に、日帰りで訪れることも可能なのです。

エストニアといえば、まずは首都タリンの旧市街です。ここは古城の城壁に囲まれ、まるで絵本を広げたかのような色とりどりの可愛らしい建物が中世の頃のまま残されています。

旧市街は歴史地区とも呼ばれ、デンマークやドイツ、ロシアなどの占領下だった歴史的背景からそれらの国々の雰囲気と中世の名残りをとどめ、ユネスコ世界遺産にも登録されています。

ここでは中世の雰囲気を忠実に再現するため、中世の貿易商人のコスチュームを身にまとった人々とすれ違ったり、伝統的な衣装と調理方法で料理を提供してくれるレストランがあったりと、中世にタイムスリップしたかのような気分を味わうことができます。

旧市街を語るうえで欠かせないスポット

  

さて、旧市街の中心であるラエコヤ広場を目指しましょう。

旧市庁舎前のこの広場では、毎週水曜日と週末にマーケットが開かれています。

カラフルな刺繍用品、毛皮や毛糸でできた帽子やアクセサリーなど、旧ソビエト連邦時代から売られ続けているであろう、伝統テキスタイルを使用したキッチン用品や繊細なデザインの木工品など、たくさんの手芸品屋台が迎えてくれます。

旅のハイシーズンである6月から8月の夏場はもちろん、冬季の11月中旬から1月上旬までは、1441年から毎年続いている歴史的なクリスマスマーケットにも遭遇できます。

このマーケットでお土産を見て回るもよし、中世の雰囲気やまるで別世界のような空間を満喫するだけでも今までにない思い出を作ることができるでしょう。

エストニア料理を伝統的な空間で

  

散策しながら空腹を感じたらエストニアの味を思いっきり味わいましょう!  たとえば、レストラン「オルデ・ハンザ」では、電気を使わない昔ながらの調理方法でボリュームのあるおいしいお料理とお酒を味わえます。内部の明かりは全てろうそくで、雰囲気も抜群です。

また、レストラン「ペッパーサック」では、中世を思わせるディナーショーをエストニア料理を味わいながら楽しむこともできます。料理一人前がとても多いので、グループで色々な料理を注文して楽しむことも可能です。

どちらのレストランも陽気で明るいウェイターが対応してくれますので、エストニア語が話せなくても大丈夫です。メニューの中からその日のおすすめや、更にはおすすめでないものまで、正直に丁寧に教えてくれます。時には食べたかったメニューがすべておすすめではない……といったエストニアならではの不思議な体験もできるかもしれません。

聖オラフ教会展望台からは、オレンジ屋根が広がるタリンの旧市街を一望することができます

おなかが満たされたら、次はピック通りという旧市街を南北に貫く道を歩いてみることをオススメします。ちなみにエストニア語でピックとは「長い」という意味です。

通りの最北にそびえ立つ聖オレフ教会は中世の時代からバルト海を往来する船乗りたちの道しるべとなっていました。バルト海からまず目にとまる高さ約124メートルの緑のとがった屋根は、この歴史地区になくてはならない存在です。聖オレフ教会内には高さ約60メートルの場所に展望台があり、石段258段を登りきったところで見渡すタリンの街並みは至高の絶景です。展望台には4月から10月まで登ることができます。

ピック通りをウィンドウショッピングを楽しみながら南下したら次は丘の上のアレクサンドル・ネフスキー大聖堂を目指します。そびえ立つ特徴ある外観はタリンのランドマークのひとつとも言えるほどです。中に入ると、ロシア正教会ならではの黄金色の内装と大きなモザイク画を見ることができます。

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂

アレクサンドル・ネフスキー大聖堂の丘を更に登るとパットクリ展望台とコフトゥッツァ展望台に続いています。こちらの展望台は晴れているときはもちろん、雨が降っていても雪模様でも素晴らしいタリンの街並みを見下ろすことができます。聖オレフ教会のように薄暗く急な石段を登る必要もありません。しかし石畳なので、車椅子やベビーカーでは移動しにくいのが難点です。

旅のベストシーズンは?

そんなエストニアを訪れるベストな季節は1年に2回。夏と冬で180度表情を変える国なので、6月から8月は白夜とともに長い日照時間を体験でき、街全体、国全体が太陽に照らされ緑が輝きます。また11月中旬から年越しにかけてはラエコヤ広場でクリスマスマーケットを楽しむことができます。

おとぎの国と言われるタリンは散歩をしているだけでも楽しい

2018年のエストニアは年間を通して独立100周年を記念する行事やパレード、限定グッズに遭遇できるチャンスの年でもあります。皆さんも今年はぜひエストニアを訪れてみてはいかがでしょうか。

(イラスト・写真 あんじミサ)

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