クルーズへの招待状

日本にやってきた「MSCスプレンディダ」で極上のスイートを体験

  • 文・上田寿美子
  • 2018年8月24日

大海原を走るMSCスプレンディダ (画像提供=MSCクルーズ)

イタリアを運航拠点とするMSCクルーズでは、2008年に就航したMSCファンタジアを皮切りに現在計7隻の客船に「MSCヨットクラブ」(以下ヨットクラブ)という特別感が味わえるスイート専用区画を設けました。

内部には、専用ラウンジや、専用プールなどを配置。さらに、24時間対応のバトラー(執事)サービスと、コンシェルジュの対応など、至れり尽くせりの船上生活が過ごせる仕掛けになっています。つまり、大型客船ならではの多彩な施設を楽しみながら、なおかつ、小型ラグジュアリー客船のような優雅な雰囲気も体験できるのが、MSCクルーズの「ヨットクラブ」といえるでしょう。

そして、今年からいよいよ「ヨットクラブ」を持つ客船MSCスプレンディダが、日本にやってきて、その優雅なクルーズを日本近海でも体験できるようになったのです。そこで、上海から乗船し横浜で下船する3泊4日のノンストップクルーズを体験してみました。

上海港で、「ヨットクラブ」の受付に行くと早速バトラーが出迎えてくれ、チェックイン。デラックススイート客室に到着すると、ウェルカムシャンパンとフルーツが出迎えてくれました。

MSCスプレンディダの「ヨットクラブ」の施設は、まず、デッキ18(18階)に、プール、二つのジャグジー、そしてビュッフェコーナー、バーも備えたリゾートスペース「ワンプール」があります。今回はヨーロッパからやってきたゲストたちの人気スポットとなり、朝から夕方まで日光浴する姿がありました。

デッキ15にはレセプションとライブラリー。さらに、最前方には「トップセイルラウンジ」があります。パノラマビューの見事なラウンジで、バトラーによる飲み物などのサービスが受けられます。うれしいことに、「ヨットクラブ」の乗客になれば、船内の全てのバーの飲み物代も込み(一部銘柄物を除く)なので、お酒好きにはぴったりです。

デッキ15のレセプション(以下、撮影=上田寿美子)

見晴らしの良い「トップセイルラウンジ」

夕方、「トップセイルラウンジ」で食前酒にイタリア産スパークリングワインのプロセッコを頼み、巻きずしやオリーブなどのおつまみとともに、暮れてゆく海を眺めるのは至福のひと時。その後、ヨットクラブ専用レストランの「ロリーボ」へ移動するのですが、同行した90歳の母のために部屋付きのバトラーに頼んでおくと、いつも決まった時間に「トップセイルラウンジ」まで迎えに来てくれ、エレガントなエスコートで母をレストランまで案内してくれました。

バトラーにエスコートされる90歳の母

「ロリーボ」は、感じの良いサービスと、ベネチアのようなムードが漂う小粋なレストランで、西洋料理とアジア料理が並ぶメニューから、好きなものを好きなだけ注文できます。さらに、支配人がワゴンを使って「本日の特別パスタ」「本日の特別デザート」など、メニューに載っていない一品を目の前で仕上げてくれるのも楽しみでした。

イタリアンムードのレストラン「ロリーボ」

支配人が仕上げる本日の特製パスタ

ところでMSCスプレンディダは、総トン数13万7936トン、乗客定員3247名(2名1室利用時)の客船。イタリアのフィンカンティエリ社の造船所で造られ、2009年に就航しましたが、当初から、ヨットクラブのみならず、船全体のデザインの美しさも話題を呼びました。

吹き抜けのグランドロビーを上下するガラスのエレベーターと銀色に輝くクリスタルグラスの階段。大きなガラス張り窓に覆われ、航跡を眺められる「アフトラウンジ」。そして、美術品をあちこちに飾った船内はアートギャラリーのような趣もありました。噴水広場を模したカフェや、しゃれたショップの数々など、イタリアの街を歩いている気分になれるので、母も毎日のように船内散策を楽しみました。

ダイナミックなグランドロビー

まるで洋上のアートギャラリー

噴水広場のようなカフェ

さらに、バラエティー豊かなバーもこの船の楽しみのひとつ。ジャズバー、ピアノバー、シガーバーのみならずボウリングのできるスポーツバーまであったのです。

3階建ての大劇場「ザ・ストランドシアター」では歌と踊りのプロダクション、サーカススタイルなど毎晩日替わりでショーを上演。さらに、その後も「アフトラウンジ」などに場所を移して「ロックンロールダンスレッスン」や、70年代の音楽を楽しむ「フラワーグローリーパーティー」など陽気なイベントが盛りだくさん。

見ごたえあるショー

大いに笑い、大いに踊った後は、ヨットクラブに戻り、「トップセイルラウンジ」で、ピアノ演奏を聴きながらフローズンストロベリーダイキリを飲んでクールダウン。大型船のダイナミックさと小型船のきめ細やかさを自由自在に選択できるのも大きな魅力でした。

さらに、今回うれしかったことは、日本人コンシェルジュが乗っていたこと。ちょっとした質問やリクエストにも、日本語で丁寧に対応してくれました。以前、地中海などで「ヨットクラブ」を利用した時には、まったく日本語は通じない世界でしたが、日本関連クルーズを行うMSCスプレンディダには、日本人コンシェルジュだけではなく、日本語のメニュー、船内新聞も準備され、日本人にとても乗りやすいクルーズとなっていました。かねてから、「ヨットクラブ」のファンだった私にとって、日本近海で母と一緒に乗船できたことも夢のようでした。MSCスプレンディダは2019年、複数の日本発着クルーズを予定しています。

このクルーズに関する問い合わせ先
https://www.msccruises.jp/jp-jp/Homepage.aspx

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PROFILE

上田寿美子(うえだ・すみこ)

sumiko ueda

クルーズライター、クルーズジャーナリスト。日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。クルーズ旅行の楽しさを伝え続けて30年。外国客船の命名式に日本を代表するジャーナリストとして招かれるなど、世界的に活動するクルーズライター。旅行会社等のクルーズ講演も行う。著書に「豪華客船はお気に召すまま」(情報センター出版局)、「世界のロマンチッククルーズ」(弘済出版社)、「ゼロからわかる豪華客船で行くクルーズの旅」(産業編集センター)、「上田寿美子のクルーズ!万才」(クルーズトラベラーカンパニー)など。2013年からクルーズ・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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