東京2020のレガシーづくりに挑む選手と旅行会社~ユニバーサル社会の実現へ~[PR]

  • 2018年9月13日

  

東京2020パラリンピックまで、あと2年。日本人選手の活躍に期待がかかる一方で、国内外のアスリート・関係者・観客などの人々に、東京での旅を障がいの有無にかかわらず快適に過ごしてもらうことも大切なことだ。

2020年の東京大会をユニバーサル社会に向けての「レガシー」にするために必要なことは何だろうか? そのヒントを探るべく、8月25日に都内で開かれたカウントダウンイベント(主催:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、東京都)で、KNT-CTホールディングスのブースを取材した。

ボッチャで金を目指す廣瀬隆喜選手が参加

左手でピンポイントなショットを繰り出す廣瀬選手

KNT-CTホールディングスは、旅行会社の「近畿日本ツーリスト」グループや「クラブツーリズム」を傘下に持ち、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のオフィシャル旅行サービスパートナーを務めている。今回のイベントでは、ボッチャのミニ体験コーナーを設け、2016年リオデジャネイロ大会の銀メダリストである廣瀬隆喜選手をゲストに招いた。

ボッチャは、275グラム程度のボールをコートに投げたり転がしたりして、目標となる球にどれだけ近づけられるかを競うスポーツで、“床の上のカーリング”とも称される。廣瀬選手は日本選手権を7度制した同競技の第一人者で、北京、ロンドン、オデジャネイロと3大会連続で出場している。

ブースでは、ボッチャのルールを解説しながら、来場者と廣瀬選手がチームに分かれて対戦した。子どもからお年寄りまで、さまざまな人がボールを投げるのに挑戦。車いすから廣瀬選手が華麗なスローを披露したり、初心者の女性がボールをピタリと寄せたりすると、拍手や歓声が巻き起こった。

廣瀬選手は前回のリオデジャネイロ大会で日本ボッチャ史上初の銀メダルをもたらした

「障がい者と健常者が分け隔てなくに一緒にできるのも、ボッチャの魅力。みなさんに面白さや楽しさをうまく伝えられれば」と話す廣瀬選手。リオデジャネイロ大会以降はイベント出演の機会が増え、そこでの新たな発見もあるという。

国際大会を転戦する中で、意外に難しいのが入国審査だという。「車いすの大きさや重さ、バッテリーはリチウム、ニッケルのどちらを使っているのか、事前に申請を出さなきゃいけないので、そこが大変な部分です。(近畿日本ツーリストに)手続きをいろいろやっていただいて、本当に助かっています」と話す。

リオデジャネイロ大会では団体戦が銀メダル、個人戦がベスト8。2年後は自国開催だけに期待も大きい。「知っている方が応援に来ていると、気持ちが高ぶります。そこで力を発揮している姿をお見せできれば」と語る。金メダルを取れば、より多くの人にボッチャを知ってもらうチャンスとなるはずだ。

8月に英国で行われた世界選手権で、日本チーム“火ノ玉ジャパン”は2位。2年前のリオデジャネイロに続いて強豪のタイに決勝で敗れたが、今回は惜しくも1点差。「レベルの差も縮まってきていると思う。課題をクリアしながら、個人でも団体でも、チーム一丸となって頂点の金を目指して取り組んでいる段階です」

パラスポーツ支援で得たノウハウをツアーに生かす

廣瀬選手とボッチャを体験するKNT-CTホールディングスの青木淑浩氏

自身もボッチャを体験して「球を寄せるのは簡単なんですけど、相手の球をはじくのが難しいんですよ」と話すのは、KNT-CTホールディングスの東京オリンピック・パラリンピック事業推進部執行役員の青木淑浩氏。一般にあまり知られていないかもしれないが、同社はスポーツ大会の輸送や宿泊などの運営業務を国内でいち早く手掛け、数多くの国際大会で実績を有している。

パラスポーツに関しても、2018平昌パラリンピック大会を含む国際大会への選手団派遣業務や、国内で開催される大会の輸送業務などに携わっている。日本ボッチャ協会のスポンサーとして、ボッチャ競技のサポートも行う。

東京2020オリンピック・パラリンピック大会に向けての同社の役割について、青木氏は「競技会場を満席にすることが重要です。どうやったら全競技に皆さんが行っていただけるのか、そのためにはすべての人々がスムーズに旅を楽しめる環境づくりも大切」と話す。

昨年の「ツーリズムEXPOジャパン」では、1964年の東京大会のメダルなどを展示し、目の不自由な人に触ってもらうツアーを行った

パラ競技をサポートすることで、さまざまな気付きも得られるという。「車いすの選手が移動する時に、リフト付きのバスを手配します。乗り降りに通常の3倍以上時間がかかりますから、時間をどう配分するか考えなきゃいけない。あるいは、ほとんどのホテルのバスルームには段差があって大変ですが、そこにいすを一つ置くだけで移動しやすくなる。そういう細やかなノウハウが蓄積され、今後のツアーにも生かされると思います」

障がい者や高齢者が旅行するのをためらう、そんな現状を変えたいと考えている。「75歳を超えると、ツアーに参加する人がガクンと減るんです。元気なんですけど、周りの方に迷惑をかけちゃいけないという心理が働くんですかね」と青木氏は語る。

障がいを持つ人も楽しめるツアーやイベントなどを実施

クラブツーリズムには、介護関係の資格を持つ「トラベルサポーター」が約200人登録しており、自らも旅を楽しむ立場で参加者をサポートしている。「子どもも年配の方も、障がいを持っている方も一緒に移動して、旅行を楽しむのが自然」と考えており、今後もさまざまな取り組みを進める予定だ。

「2020年の大会が終わった後も、障がいの有無に関係なくみんな一緒にスポーツをできたりして、もっと優しい街になっていくというのが理想。その意識を醸成するためのサポートができればうれしいですね」

(文・北林伸夫)

※KNT-CTホールディングス東京2020オリンピック・パラリンピック応援サイトはこちら

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

Pickup!