旅行ライターが語る国内ひとり旅、いいホテルはどう探す?
- 今年こそひとり旅デビュー! 国内旅ガイド7
- 2018年10月11日
国内ひとり旅編。ホテル選びのツボについて語りたい。前回に続き、ひとり旅のイベントなどでよくいただくホテルについての質問にお答えする。
いいホテルはどう探す?
Q1
「食事はついていたほうがいいですか?」
A1
「朝食はあると助かります。夕食は、食事が売りの宿でなければナシでもいいでしょう」
一日のエネルギー源となるのが朝食。移動や観光の時間が不規則になりがちなひとり旅だと、昼食のタイミングを逃すときがある。朝食をたっぷりとっておけば安心だ。
夕食については、ひとりで仲居さんと対面しながらの部屋食はちょっと居心地が悪いし、といって大広間でグループに囲まれながらの食事も長居しにくいもの。地元の海鮮料理、自慢の料理やバイキングなど食事自体が売りになっているところはぜひ食べておきたいが、そうでなければフロントに聞いて、ひとりでおいしく食べられる近くのお店でのんびりいただくのも楽しい。
Q2
「ホテルを探すコツはありますか?」
A2
「早く探すなら、絞り込み検索です」
時間がない、しかしホテルを外したくないというとき、とりあえずは絞り込み検索で間違いのないところを探す。どこの検索サイトでも、地名を入力すると山ほどホテルが出てくる。前々回でお話ししたように、まずは「立地」で絞り、次に「予算」と「口コミ」で絞る。これでかなり数が限られてくるはずだ。あとは「朝食付き」「ホテルのタイプ(旅館、アパート、ビジネスホテルなど)」、「設備」などで絞っていけばいい。
気をつけたいのは、単純に価格で絞っていくとゲストハウスのドミトリー(大部屋)も含まれてしまうことだ。料金のところに「1ベッドあたり」と書かれているはずなのでご用心。また、同じひとり旅の人の口コミが投稿されていたらよく読んでおこう。グループと家族旅行、ひとり旅で宿の印象が変わるときがある。
Q3
「予約していかないといけませんか?」
A3
「予約が望ましいですが、なんとかなります」
事前手配が得だし安心なのはわかるが、もっと気ままに旅をしたい、という気分もある。いまは全国的に宿が品薄状態なので、人気の宿は確かに早いもの勝ちだし、キャンセル規定を確認しつつ、とりあえず予約してしまったほうが安心だ。
とはいえ、実際のところ、お祭りや連休のピークでない限り、ひとりだからこそ宿なんてなんとかなる。過去にテレビ東京系列の番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」で漫画家の蛭子能収さんがよく飛び込みで交渉していたが、毎回なんとかなっていた。おひとり様プランがなかったとしても、当日部屋が空いていたら宿としては泊まってもらったほうが得である。満室だったらフロントに頼んで近隣の宿を紹介してもらおう。ひとりくらい寝られる布団は、街のどこかにあるはずだ。観光案内所が開いている時間なら、立ち寄って紹介してもらうのもいい。
では次回は、旅の日常について。ひとり旅にとって、おいしいご飯どころの探し方を考えてみよう。

PROFILE
- 山田静(やまだ・しずか)編集者・ライター
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女子旅を元気にしたいと1999年に結成した「ひとり旅活性化委員会」主宰。旅の編集者・ライターとして、『旅の賢人たちがつくったヨーロッパ旅行最強ナビ』(辰巳出版)、『決定版女ひとり旅読本』『女子バンコク』(双葉社)など企画編集多数。最新刊『旅の賢人たちがつくった 女子ひとり海外旅行最強ナビ』(辰巳出版)。2016年6月中旬、京都に開業した小さな旅館「京町家 楽遊 」の運営も担当。