新型コロナウイルスで旅をめぐる光景は一変しました。海外旅行が事実上不可能ないま、&AIRPORTは、居ながらにして世界を巡った気分になれる「おうちで世界旅行」をお届けしていきます。今しかできない「旅」のページをめくる中で、今だからできる「旅」の形も見えてくるかもしれません。世界各地を「おうち旅」しながら、渡航が自由になった時の「次の旅」を描いてみませんか。
ドイツといえば、どんなイメージをお持ちでしょうか。城、劇場、ビールとソーセージ……。「まだ行ったことはないけれど、他にはどんな魅力があるの?」、「行けるようになったら、今度は今までとは違う場所に行ってみたい」。そんな方にぜひ知ってほしいのが、ドイツ観光局が実施している「おうちでドイツを楽しもう」という企画。「#DiscoverGermanyFromHome」を付けて、ドイツでの思い出をツイッターで投稿してもらうキャンペーンです。まだあまり知られていない“隠れ注目スポット”に「いいね」が集まっています。
コロナ禍の3月以降、ドイツ観光局が「#DiscoverGermanyFromHome」を付けて投稿した146ツイートのなかから、「いいね」数ベスト10をご紹介。皆さんはこのうちいくつのスポットをご存じでしょうか。
1位 これは何屋さんでしょう?
ドレスデンにある、ギネス認定の「世界一美しい牛乳屋さん」。
— ドイツ観光局 (@GermanyTravelJP) April 9, 2020
ビレロイ&ボッホの装飾タイルで埋め尽くされた宮殿のような店内が、3D映像で探索できるサイトがあります!
スマホでも簡単にできますので、お家で観光してみては?https://t.co/2xqxg0TTC3#DiscoverGermanyFromHome pic.twitter.com/lb3ACFaAuu
1位はこちら。何に見えるでしょうか。宮殿のようですが、実はドイツ東部の都市・ドレスデンにある「ドレスナー・モルケライ・ゲブリューダー・プフント」という牛乳屋さん。装飾タイルがいっぱいに貼り付けられたお店です。「世界一美しい牛乳屋さん」としてギネスに登録されています。
投稿内にはられたリンクにアクセスすると、このお店の中を高精細の3Dでみることができます。壁のタイルはもちろん、ケースに入ったチーズなどが、鮮やかに目に飛び込んできます。投稿には、商品の味やおみやげを紹介して思い出を振り返る返信も。ドイツ観光局広報マネージャーの大畑悟さんは「行けないから3Dを見るという方もいれば、すでに行ったよ、という方も3Dを見ています。思い出を追体験できるし、静止画で見ると現地でみるのとは違う感覚を持てます」と話します。
2位 豪華な内装に息をのむ
ケルン郊外にある世界遺産アウグストゥスブルク宮殿とファルケンルスト宮殿は、ケルン大司教の夏の離宮と狩猟館。
— ドイツ観光局 (@GermanyTravelJP) April 21, 2020
その華麗な貴族の世界を、3D 映像で楽しめます。
階段の間で歓迎を受け、大広間で踊り、晩餐と音楽の間での宴を疑似体験↓https://t.co/4UYSFZvbQt#DiscoverGermanyFromHome pic.twitter.com/3IQjEuxF4f
2位は本物の宮殿。西部のケルン郊外の町にあるアウグストゥスブルク宮殿とファルケンルスト宮殿です。両方とも世界遺産に登録されています。こちらも投稿中のリンクを押すと3D画像で宮殿内を見ることができます。アウグストゥスブルク宮殿の階段、大広間、天井画や壁の装飾、シャンデリアと豪華さは画像で見ても、思わず息をのむほど。「人気があるので、ツアーなどで訪ねるとけっこう人がいて、見にくいことも。人がいない状態をゆっくり3Dで見られるのもいいです」(大畑さん)。
3位 ゲーテゆかりの図書館
古典主義の都ワイマールにある世界遺産のアンナ・アマーリア公妃図書館。
— ドイツ観光局 (@GermanyTravelJP) April 15, 2020
ゲーテも図書館長を務めたとされるロココ様式の美しい図書館です。
まるで魔法書でも収められているような厳かな雰囲気。
スマホの3D映像で、図書館の中を探索↓https://t.co/5MImQV4y26#DiscoverGermanyFromHome pic.twitter.com/PBeUZ5rGLo
「宮殿のように美しい図書館で『図書館萌(も)え』として注目されました」と大畑さんが語るのは、3位の東部ワイマールにある世界遺産「アンナ・アマーリア公妃図書館」。ドイツの詩人ゲーテが図書館長を務めたとされています。ここもリンクから3Dで中をのぞけて、ロココ様式の美しい内装に、見上げると首が痛くなりそうなほど高い本棚や、多くの肖像画・胸像が並ぶ様子が見られます。本に囲まれた静かな空間でゲーテが思索にふける……という妄想が膨らみます。と思ったら、日本から訪れる人は少ないものの、こちらも普段は観光客が多いそう。
4位 ドイツの人もあまり知らない、水と自然が美しい「別世界」
ここは妖精の村?
— ドイツ観光局 (@GermanyTravelJP) May 15, 2020
ベルリンから列車で1時間の水郷・シュプレーヴァルト。
コウノトリが暮らす低湿地帯に、少数民族ソルブ人の伝統文化…
まさに「別世界」と呼ぶにふさわしい、現代のオアシスです。
19世紀後半の鉄道開通まで、地域の移動手段は船だったというのも納得。#DiscoverGermanyFromHome pic.twitter.com/nLJRpCYFxx
4位にはベルリンから、列車で1時間の水郷・シュプレーバルトが入りました。ここは少数民族ソルブの人たちが暮らしています。シュプレー川の支流があり、「カーン」と呼ばれるボートに乗って巡ります。湿地にはコウノトリが降り立つ自然が美しい「別世界」。別荘地や保養地もありますが、ドイツの人の間でもあまり知られていないそう。返信には行ってみたい、という声が相次ぎました。写真が癒やしになれば、と投稿された「シュプレーバルト」は、人々の心をつかんだようです。
5位 行きづらいからこそ魅力的?! 物語を想像させる岩壁の城
リヒテンシュタイン城。
— ドイツ観光局 (@GermanyTravelJP) April 16, 2020
『リヒテンシュタイン』という騎士物語に感銘を受けたヴュルテンベルク伯爵が建設したメルヘンの城です。
高い塔と断崖絶壁に建つ姿からは、物語を想起せざるを得ません。
囚われの姫君の物語?
宝を狙う盗賊の物語?
あなたの脳裏に浮かんだ物語は?#DiscoverGermanyFromHome pic.twitter.com/YKroGCmhFd
SNSならではの5位のランクインは、南西部にあるリヒテンシュタイン城。19世紀に『リヒテンシュタイン』という騎士の物語に感銘を受けた伯爵が建築。切り立ったがけに立つ城が、メルヘンの世界を思い起こさせます。投稿へは、想像した物語が返信で寄せられました。「ただ……」大畑さんは続けます。「とにかく行きにくい。近くのバス停から30分は森の中を歩くし、大変。簡単に行けないからこそ、ソーシャルメディアでは評価されるのでしょう」
6位から10位は、以下のようになりました。
郊外だったり、小さなまちだったり、いわゆる「いなか」には、ベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルン、フランクフルトの5大都市とは違う独自の魅力がいっぱいです。
3Dで臨場感を味わい、思い出のコメントを交わしながら、「おうちでドイツを楽しむ」。次のドイツ旅では、いなかでゆったりと自然や歴史を満喫……。「#DiscoverGermanyFromHome」で、そんな新しい旅のヒントが見つかるかもしれません。
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