リノベーション・スタイル

<9> 陽だまりで猫とゴロゴロしたい

 ご夫妻の要望を簡単にいうと、「家ではゴロゴロしたい」。猫を飼っていらっしゃったので、猫と日だまりでお昼寝できるようなお部屋です。それを聞いて、まずは大きな広場のようなリビングにしようと考えました。おふたりは“地べた派”なので、ソファーなどの家具もおかず、全面カーペット敷きに。

 青いタイルの壁が印象的です。さわやかな青を使いたいとのことだったので、そこにカラーのポイントを置きました。ガラスタイルの青は発色がいいので、その分カーペットは薄いグレーにして色味を抑えています。

 布団の生活なのでベッドはなく、寝室は小上がりの畳にしました。リビングからウォークイン・クローゼットを通り、階段をあがって畳の部屋に入ります。廊下側からも小上がりに入れるようになっています。小さな雪見窓もつけて、ちょっと遊んでみました。

 畳は黒や紺のものを使うことが多いですね。空間全体が和のテイストのときはふつうの畳でいいと思うのですが、そうじゃないときはちょっと合わない。緑や赤の畳もあるんですよ。

 寝室の壁は上部がオープンになっています。壁の高さは猫がジャンプできる高さをはかって決めました。すごく元気な猫で(笑)。寝室に入ったら畳をぐちゃぐちゃにされてしまうと心配なさったので、猫がギリギリ入れないぐらいの高さにしています。

 実は、キッチンとお風呂は窓でつながっているんです。風呂場に光を入れたいということで、キッチン側の壁に窓を作りました。小さなカウンターもついているので、「おい、ビールくれ~!」なんていう感じで、風呂につかりながらビールも飲めるんですよ。どの部屋がどうつながっていくか、ゾーニングを考えてカスタマイズしていくと、実際の暮らし方はかなり変わってきますよ。(談)

(構成・宇佐美里圭)

PROFILE

石井健

「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/

<8> 部屋のなかに自転車をつるして

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<10> 寝室とリビングのある「ワンルーム」

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