Woman’s Talk

〈Woman’s Talk〉どんなことも楽しくやりたい 内田恭子さん

子どもを産んで、忍耐力がつきました

 結婚して今夏で丸9年。内田さんは現在、5歳と2歳の男児の子育て真っ最中だ。
 「家族は一つのチームだと思うので、楽しいチームにするにはどうしたらいいか、主人ともよく話します。家や家族は、帰る場所、寛げる場所というだけでなく、チームの誰にとっても常に味方がいてくれて、自分はこれでいいんだ、と思える場所でもありたい。家の外に出れば、そこはアウェーなわけですからね」
 昨年は、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」に織田信長の妹・お市の方役で出演して話題になったが、第一子出産以降、仕事はかなり控え気味。独身時代から続けているから、仕事をしているときはありのままの自分になれるし、仕事をしていない自分は考えられないと話しつつ、今は「子どもたちが小学校に上がるまでは物理的に一緒にいたい」という気持ちを大事にしている。朝は7時に起きて朝食とお弁当を作り、夜は、お風呂と夕食のあとに少し一緒に遊んで、遅くとも8時には寝かしつける、という毎日。「今は私の中の8割は常にママの状態」だ。
 内田さんが理想とするのは、「楽しく明るいお母さん」。そのためによく食べ、よく寝ることを心掛けている。体力と気力が充実していないと、つい子どもたちにガミガミ言ったり、逆に、いつもは厳しくしかるポイントを大目に見てしまうから。
 「子どもを産んで、なにより忍耐力がつきました。成長も、何かをするにも、子どもたちのペースに合わせる時期だと思って、急かしたくなる気持ちをぐっと一回飲み込むことを覚えたら、子育て以外の人間関係でも、以前とは違う自分が見えてきました。成長させてもらってるんだなあ、と思います」
 性格をたずねると「基本、男です」と言って豪快に笑った。声の響きなのか、笑顔の印象のせいなのか、ほんわかおっとり天然なイメージを勝手に抱いていたのだが、確かにあっけらかんとしていて、口調もさばさば。

中途半端は嫌い。白黒はっきりしたい

 「すべてにおいて中途半端が一番いやです。白黒はっきりしたい。だから好き嫌いがわかりやすいってよく言われます(苦笑)。なんでもやるか、やらないかなので、料理も、自分で作ると決めた以上、家では全部作ります。片付けも一度に徹底的にやるタイプ。ガーッてまとめて捨てるので、大事なものまで捨てちゃったりするんですけどね(笑)」
来月には39歳になる。体力の衰えを感じることはあると言うが、年齢のことを口にすると、表情が曇るどころか輝いた。
 「カッコ良くて穏やかな年上のお友達がたくさんいるんですよ。主婦の方ですけど、充実した日々と成熟した内面が表情にも、まとっている空気にも現れている。早く年を重ねて、ああなりたいといつも思う。内面を成熟させるためにしてること? 日々起きることに真面目に真剣に向き合って、決断を下していくことかな。結果がどうあれ、そこで学ぶことはいろいろあると思うので」
 人生のモットーは“楽しく”。
 「人間関係も子育ても仕事も生き方も、自分で選んだことだから楽しくやりたいですね。たとえ楽しくなくても逃げずに、どうやったら楽しくなるかを考えたい。その方が前に進めるし、幸せになれると思うから」
 常に目線は前へ。立ち止まらない姿勢が、内田さんを輝かせているのだと感じた。

撮影:渞忠之/文:木村由理江

    ◇

うちだ・きょうこ(キャスター・エッセイスト)
1976年6月9日 神奈川県横浜市出身。小学校5年生から高校2年生までをアメリカ・シカゴで過ごす。慶應義塾大学卒業後、1999年にフジテレビに入社し、アナウンサー&キャスターとして人気を集める。2006年に退社後、結婚し、現在は男児2児の母。テレビ、ラジオ、CM、雑誌など幅広く活躍している。

■この記事は、2015年5月14日付朝日新聞朝刊「ボンマルシェ」特集のコーナーの転載です

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