冷水料理相談室

ルー派の息子とスパイス派の母。両者納得のカレーとは?

冷水6-1

〈相談者プロフィール〉
山田晶子さん 42歳 女性
神奈川県在住
主婦
    ◇
 小学校2年生の息子を持つ母です。

 息子も私もカレーが好きで、家ではスパイスをあれこれ駆使してカレー作りを楽しんでいます。

 ところが先日、家のカレーを食べていた息子がひとこと。「給食のカレーのほうが好きなんだよね」。

 給食のカレーはきっとルーを使っているのでしょう。小麦粉が入っているためトロッとしていて、じゃがいもやにんじん、お肉がゴロっと入った、いわゆる昔ながらの“おうちカレー”。

 私が作るスパイスカレーはどちらかというとサラサラ系なのですが、子どもにとってはルーを使った定番カレーのほうが食べやすい様子(涙)。

 息子は好き嫌いはほとんどないのですが、ホウレン草など、あまり進んで食べない野菜もちらほらあります。カレーにするとたっぷり野菜を食べてくれるので、ありがたい存在なのですが、じつは私が小麦粉たっぷりのルーが苦手でして…。

 知り合いのなかには、子ども用にはルーを使ったもの、大人用にはスパイスを使ったものと2種類のカレーを作り分けたりしているお母さんもいるそうで、私も大人用のスパイスカレーにチーズや温泉卵をのせて子ども用にアレンジしてみたりと試行錯誤の日々です。

 確かにスパイスで作るカレーは辛さもまあまあありますし、子どもにとっては少しクセが強いのかもしれません。

 そこで最近は風味をマイルドにできないかと、かぼちゃやにんじんを多めに入れたりアレンジしているのですが、なかなかコレという味に決まりません。

 ふだんから冷水先生のレシピ本などを拝見しておりまして、その野菜使いの妙に勉強させてもらっています。ぜひ、夏の野菜をたっぷり使った、子どもも大人も仲良く食べられるスパイスカレーのアイデアを教えていただけるとうれしいです。

子どもも大人も満足。ポークと夏野菜のカレー

  

<冷水先生からのメッセージ>

 ルー派の息子くんとスパイス派のお母さん。真夏のカレー対決ですね!

 確かに、カレーに使うスパイスの中には、辛みが強かったり、香りにクセがあったりするものもあるので、給食のカレーのほうが食べやすいという息子くんの意見にも一理あるかもしれませんね(笑)。

 そんなときは、ベースにお子さんも大好きなカレー粉を使い、シナモンやクローブなど、少しだけスパイスを足すという方法が両者和解の秘訣(ひけつ)。

 しょうがとにんにくのすりおろしを加えることで、たくさんスパイスを使わなくても、奥深い風味を出せます。具材には見た目にもきれいなとうもろこしを。芯も一緒に煮込むことで自然な甘みが加わるので、お子さんも食べやすくなると思います。

 ポイントは豚肉にカレー粉やその他の調味料、スパイスをもみ込んでおくこと。お肉にしっかり味がつき、とっても柔らかくなります。

 あとのお野菜はお好みで。火が通りやすい野菜は煮込みすぎるとクタクタになってしまうので、仕上げに加えてさっと火を通すのがおいしく作るコツです。

豚肉にカレー粉やスパイス、調味料をもみ込みます。肉にしっかり味がつくうえ柔らかくなり、肉と一緒に焼くことでスパイスの香りも際立ちます


豚肉にカレー粉やスパイス、調味料をもみ込みます。肉にしっかり味がつくうえ柔らかくなり、肉と一緒に焼くことでスパイスの香りも際立ちます


とうもろこしの芯はおいしいだしが出るので、ぜひ一緒に煮込んでください。実はすぐに火が通るので最後に加えて。軽く煮ることで、ちょうどいい食感に仕上がります


とうもろこしの芯はおいしいだしが出るので、ぜひ一緒に煮込んでください。実はすぐに火が通るので最後に加えて。軽く煮ることで、ちょうどいい食感に仕上がります

■ポークと夏野菜のカレー
◎材料(4人分)
豚肩ロース…350g 

A
カレー粉…大さじ1と1/2
黒酢…大さじ1/2
しょうがすりおろし…1片分
にんにくすりおろし…1片分
塩…小さじ1

水…500ml
ズッキーニ…1/2本
パプリカ…1/2本
とうもろこし…1本
トマト…1個
玉ねぎ…1/2個
シナモンスティック…1本
クローブ…5本
油…大さじ2
塩…適量

◎作り方
1 豚肩ロースは3㎝大に切り、Aをもみ込んで30分おく。トマトは皮を湯むきして細かく切っておく。

2 ズッキーニとパプリカは2~3㎝大に切る。とうもろこしは実をほぐして芯も取っておく。玉ねぎは薄くスライスしてザク切りにする。

3 鍋に油とシナモンスティック、クローブを入れて火にかける。香りが立ってきたら玉ねぎと塩少々を加えて混ぜ、ふたをして甘みが出るまで炒める。

4 3にトマトを加え、再びふたをしてトマトが崩れるまで煮る。

5 4に1の豚肉を加えて表面に火を通す。分量の水を加え、アクを取ってからとうもろこしの芯を加え、弱火にして軽くふたをずらして1時間煮込む。

6 5にズッキーニ、パプリカ、トウモロコシの実を加え、火が通るまで煮込む。仕上げに塩で味を調える。

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PROFILE

ルー派の息子とスパイス派の母。両者納得のカレーとは?

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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