冷水料理相談室

丸ごと買った旬の冬瓜、脱マンネリの食べ方は?

  
〈相談者プロフィール〉
津田由美子さん 32歳 女性
岡山県在住
教員

    ◇

私はフルタイムで働きながらも、出来合いの総菜に頼らず毎日の食事を作ってくれる母に育てられました。

母とは昔からあまり仲良しではなく、自分が親になった今もほとんど盆正月に会うだけの関係です。

それでも親になり、家族の健康を考えながら食事を作るようになってからは、家庭でよい食育を受けてきたことを折に触れて感謝しています。なかなかありがとうと言えませんが……。

やはり家庭での食事は一生のものだと思います。10歳の娘が好き嫌いなく、なんでも食べる姿を見て、母も誇らしい気持ちになっていることだと思います。

子供が生まれてから、旬の野菜をとにかく食べる、ということを心がけています。料理は好きなので、いろいろな食材を楽しめているほうだとは思いますが、白瓜(しろうり)や冬瓜(とうがん)など、ウリ科の野菜でなかなかレパートリーが増えず悩んでいます。

私の住んでいる町は冬瓜の産地で、旬の夏を迎えると、毎年たくさん出回ります。それを見ると「ああ夏だなあ!」とうれしくなって、買って帰ります。

その名のとおり冬まで長持ちするので、喜々として大玉を何個か買って帰るのですが、切ってしまうとやはり傷んでしまうので、しばらくは毎日冬瓜料理が続くことになり、私も家族もさすがに飽きが来てしまうのが悩みです。

味はいろいろですが、基本的にはスライスして塩もみし、シャキシャキした食感を楽しむか、煮物やスープにしてトロッとした食感を楽しむといういずれかになってしまいます。

何かもっと新しい楽しみ方はないのでしょうか? 冷水さん、ぜひ教えてください!

ちなみに娘は、初めて冬瓜を食べたときは苦手意識があったのですが、ある夏、お店で大きな冬瓜をひとりでレジまで運べたことをきっかけに、冬瓜を好んで食べるようになりました。

子供というのは不思議ですね。味そのものよりも、「自分がお手伝いできた!」という誇らしさやうれしさのほうが勝って、敬遠していた食べ物を好きになってしまうのですから。

今では冬瓜が大好きな娘も一緒に楽しめるメニューだととてもうれしいです。
どうぞよろしくお願いいたします。

カリッ、じゅわ〜。冬瓜をシンプルに楽しむフリット

  

<冷水先生からのメッセージ>

夏が旬の冬瓜(とうがん)。スーパーに大玉が並ぶとうれしくて、わたしもついつい買ってしまいます。

冬瓜はかぶと少し似ていて、単体でサラダなどにしてもおいしいですし、ほかの食材とも合わせやすいお野菜です。

冬瓜の魅力はなんといっても食感です。お手紙に書いてくださったとおり、生ではしゃきしゃき、煮込めばとろとろ。軽く火を通せばその中間の絶妙な歯ごたえも楽しめます。そこで今回は、冬瓜のジューシーさを生かしたフリットを作ってみました。

ポイントは表面をカリッと香ばしく仕上げること。冬瓜自体には熱を入れすぎず、かんだ瞬間にじゅわ〜っと水分があふれ出るような食感を目指しましょう。

衣をカリッと軽く仕上げるコツは、フリット液によく冷やした炭酸水を使うこと。油と衣の温度差があればあるほど衣はカリッと揚がりますので、ぜひ試してみてください。

テーブルに出すときはぜひ揚げたての熱々を。“カリッ、じゅわ〜っ”という食感は冬瓜だからこそ楽しめるものです。ひとつめは何もつけずそのまま。冬瓜のやさしい甘みを感じてください。

お子様には塩やカレー塩、大人用には花椒(ホアジャオ)塩を添えると、ビールが進むおつまみにもなりますよ。

フリット液にはよく冷やした炭酸水を使って。カリッと香ばしく、軽い食感に仕上がります


フリット液にはよく冷やした炭酸水を使って。カリッと香ばしく、軽い食感に仕上がります

油の温度は180℃くらい。泡が少なくなってきたら上げどきです。衣がはがれやすいので、最初はあまりいじらず、衣に火が通ってきたら菜箸でやさしく泳がせませしょう


油の温度は180℃くらい。泡が少なくなってきたら上げどきです。衣がはがれやすいので、最初はあまりいじらず、衣に火が通ってきたら菜箸でやさしく泳がせませしょう

■冬瓜のフリット
◎材料(4人分)
冬瓜…1/8個
薄力粉…適量

A(フリット液)
薄力粉…40g
片栗粉…10g
炭酸水…100ml
(*冷蔵庫で冷やしておく)
塩…適量
揚げ油…適量

◎作り方
1 冬瓜はわたと種を取り皮を剝いで、厚さ2㎝ほどの5㎝大に切る。
2 冬瓜に薄く薄力粉をはたいて、ボウルで混ぜ合わせたAをつけて揚げる。
3 揚げたてに塩を振って食べる。

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冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

丸ごと買った旬の冬瓜、脱マンネリの食べ方は?

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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