冷水料理相談室

ワンオペ育児のマンネリごはんを脱したい!

  

〈相談者プロフィール〉
若松理恵さん 42歳 女性
千葉県在住
主婦

    ◇

 結婚17年目の主婦です。子どもを4年おきに3人産み、12年間休みなしのワンオペ育児をしてきました(子どもは3姉妹で、現在、中1、小4、4歳です)。

 夫は仕事の都合で毎日深夜に帰宅するため、家事育児はほとんどできません。さらに転勤族ということで、両親も近くに住んでおらず、家のことはひとりでこなしてきました。

 長女と次女はすごく活発で、小さいころから骨折などのケガが絶えません。長女が年中さんのころに骨折し、手術で入院することになった時は、病院に付き添いつつ、ちょろちょろする次女と三女を連れて一時帰宅。おんぶしながら家族の食事を作ったこともありました。

 こんな感じですので、いつしか我が家の食事は「野菜を切って鍋に入れ、ひたすら煮込む」という“ほったらかし料理”が主流に。なかでも作り置きでき、野菜がたくさんとれるラタトゥイユ風の野菜スープ(圧力鍋を使用)と豚汁は、週に何度も作るほどの定番メニューです。

 豚汁もラタトゥイユも定番の食材の他に旬の野菜を入れて、ウインナーや豚肉などのお肉を少し入れています。最近はこのどちらかの料理が必ず鍋に入っていて、お腹がすくとすぐ不機嫌になる子どもたちを制するためのお守りのような存在になっています。

 夫も子どもたちも、飽きることなく食べてくれているのはありがたいのですが(もはや我が家の味ということで、ほっとするみたいです)、最近は作っている自分が飽き飽きしてしまって(笑)。

 三女が幼稚園に入ったことで、少しだけ心にも時間にも余裕ができたのかもしれませんが、たまには新しい料理を作ってみたいと思うようになりました。

 とはいえ、姉妹が揃うと喧嘩が絶えず、料理中にも小競り合いが始まって、仲裁に入っているうちに料理が台無し……ということもしばしばです。

 そこで、我が家のお助け料理であるほったらかし料理に、ぜひ冷水さんのアイデアを加えていただけないでしょうか?

 野菜やお肉など栄養がバランスよく取れて、煮込んでおくだけでおいしくできる。かなりズボラなリクエストでお恥ずかしいのですが、まずは新しいメニューに挑戦するところからマンネリごはんを脱したいと思っています。

 身近なスーパーで手に入る食材で作れるメニューだと無理なく作れるかなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

子供も大人も楽しめる、ひと工夫のスパイス煮込み

  

<冷水先生からのメッセージ>

 3人のお子さんを立派に育てているお母さん、本当に尊敬します。

 最近ようやく少しだけお料理をする時間を作れそうとのことで、今回は「ほったらかし」料理にひと手間加えたスパイス煮込みをご紹介します。

 手間をかける分、いつもの味に変化を感じられますし、お料理することを楽しめるのではないかなと思います。

 今回、クミンパウダーやコリアンダーなどのスパイスを使いましたが、これらはピリピリした刺激があるものではないので、お子様向けのお料理に使っても大丈夫です。

 大人向けには盛り付けの際に、豆板醤や唐辛子をベースにした調味料「アリッサ」を添えると、味にアクセントがつきます。

 おいしく作るポイントは、鶏肉にスパイスを揉み込んでから焼き目がつくまでしっかり焼くこと。肉の臭みが消え、スパイスの香りも立ちます。

 普段は圧力鍋をお使いとのことですが、野菜や豆の食感を楽しみたいときはお鍋で作ることをおすすめします。

 その場合は、ひよこ豆は前日から水で戻して、下茹でが必要です。お料理にたっぷり時間を使えるようになったら、ぜひ試してみてください。

しょうがとにんにくはすりおろすと辛みが出てしまうのでみじん切りに


しょうがとにんにくはすりおろすと辛みが出てしまうのでみじん切りに


あくが出てきたら取り除いてください。少しの手間で仕上がりが格段に変わってきます


あくが出てきたら取り除いてください。少しの手間で仕上がりが格段に変わってきます

■チキンとたっぷり野菜のスパイス煮込み

◎材料(6人分)
鶏もも肉骨つき…600g

A
塩…小さじ1
クミンパウダー…大さじ1/2
レモン汁…大さじ1/2

玉ねぎ…1個
にんじん…1本
セロリ…1本
パプリカ…1個
大根…10㎝分
ズッキーニ…1本
しょうが…1片
にんにく…1片
クミンパウダー…大さじ1/2
コリアンダー大さじ1/2
オリーブオイル…大さじ2

ひよこ豆…100g
トマト缶…200g
塩…適量
水…1ℓ

◎作り方
1 鶏肉は余分な脂肪を取り除き、Aをもみ込んでおく。
2 玉ねぎはスライスしてざく切りに。しょうが、にんにくはみじん切りにする。にんじん、セロリ、パプリカ、大根、ズッキーニはひと口大に切る。
3 圧力鍋にオリーブオイル大さじ1を引き、1の鶏肉を入れて中火で焼く。表面が焼けたらいったん取り出す。
4 3のフライパンの余分な油をふき取ってからオリーブオイル大さじ1を入れ、玉ねぎとしょうが、にんにく、赤唐辛子を炒める。
5 4にクミンパウダーとコリアンダーパウダーを加え炒め、2のにんじん、セロリ、パプリカ、大根、ズッキーニとひよこ豆、1の鶏肉を戻し入れる。トマト缶はダイスの場合はそのまま、ホールの場合は手でつぶしながら加える。
6 5に分量の水を加えて中火にかける。沸いたらアクを取り、塩を小さじ1ほど入れ、蓋をして圧力をかける。圧がかかったら弱火で20~30分煮て火を止め、圧力が抜けたら塩で味を調える。
*加える水の分量はお使いの圧力鍋に合わせて調節してください。

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PROFILE

ワンオペ育児のマンネリごはんを脱したい!

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

毎日深夜帰宅の夫へ。体に負担をかけない肉料理を

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外国暮らしの息子夫婦へ。旬をまるごと、秋の煮物

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