冷水料理相談室

いつも家事してくれて、ありがとう。彼女に贈るクリスマス手料理

  

〈相談者プロフィール〉
原田貴之さん 34歳
東京都在住
会社員

    ◇

彼女と一緒に暮らしているのですが、自分が仕事で遅くなってしまうことが多く、料理も洗濯もいろいろ任せきりの日々が続いています。

彼女は料理が好きで、よく冷水さんのレシピを見ながら再現してくれます。今回は日頃の感謝の気持ちを込めて、休日に彼女のために料理を作りたいと思い、応募してみました。

彼女との出会いは以前勤めていた会社で、自分の前の席に彼女が座ったのが知り合うきっかけでした。

お互い生きてきた環境が全く違ったので、自分のことをどう受け取られるか心配でしたが、話していて楽しく、何より純粋な彼女のことをもっと知りたいと思い、食事などに誘うようになりました。

料理好きの彼女は、たくさんの料理本を持っていて、それらを手に取っては目を輝かせています。

どこで買ったのか「肉の事典」を持っているほどの肉好きで、スーパーで肉を選ぶときも絶対に妥協はナシ。自分が安い肉を選んで「これでいいよ」と言ったら、閉店間際に売り場まで走って戻って、良い肉を選んでくるほど真剣なのです。でも、結果おいしい料理ができて、彼女が正解だったなということが何度もあります。

一見ふんわりしたイメージで、周囲に気を使いすぎるところはありますが、自分を曲げない強さがちゃんとあって、自分の考えをしっかりとイメージできる女性です。

彼女も僕も仕事が忙しく、ふたりで過ごす時間がなかなか取れません。でも、一緒の食卓についておいしいものを食べることができれば、ふたりとも満足しているところがあります。おいしそうにごはんを食べている彼女を見ていると「よし、明日も頑張るか」と思えます。

最近は時間の取れる週末くらいしか掃除や洗濯ができません。でも、クリスマスに時間が取れそうなので、彼女にとびきりの料理を作ってあげたいなと考えています。彼女は肉と、あと、きのこも大好きです。冷水さんの料理が大好きな彼女が喜んでくれるような、きのこと肉を使った料理を教えていただけるとうれしいです。

ちなみに僕は、昔は自分でお弁当を作ったりしていたので、料理はするほうです。張り切って作りたいと思いますので、よろしくお願いします。

食卓華やぐ、チキンときのこのフリカッセ

  

<冷水先生からのメッセージ>

いつも家のことをしてくれる彼女さんへ、感謝を込めて手料理を贈る。とてもすてきだなと思います。

そろそろクリスマスも近いので、ぜひ特別な夜に作ってほしいお料理を紹介したいと思います。

フリカッセとはフランスの家庭料理で、バターと生クリームを使った白い煮込みです。具材はお肉でもお魚でもいいのですが、今回は彼女の大好物というお肉(鶏肉)といろいろなきのこを使います。

ポイントは甘みが出るまで玉ねぎを蒸し炒めること。強火でがんがん炒めるというより、蓋(ふた)をして弱火でじっくり火を通し、甘みを引き出すといった感じです。きのこ類も炒めるのではなく、蒸らし炒めることで、鍋の中にうまみが凝縮されます。

かたやお肉は下味をつけて、別のフライパンで表面がこんがりする程度まで炒めるのがおいしく作るコツ。その後、白ワインを加えて蒸し煮にすることで、やわらかくジューシーに仕上がります。

鶏肉を蒸し煮にした煮汁は、お肉と一緒にきのこの鍋へ。きのこと鶏肉のおいしさがぎゅっと詰まった、やさしい煮込み料理になりますよ。真っ白な煮込みはクリスマスにぴったりですので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

玉ねぎときのこは鍋で蒸し炒めに。玉ねぎの甘み、きのこのうまみが鍋の中でぎゅっと凝縮されます


玉ねぎときのこは鍋で蒸し炒めに。玉ねぎの甘み、きのこのうまみが鍋の中でぎゅっと凝縮されます

鶏肉は大きめにカットすると食べ応えが出て、メイン料理にも。きのことは別にフライパンで焼き、表面が焼けたら白ワインを加えて蒸し煮に。柔らかくジューシーに仕上げるコツです


鶏肉は大きめにカットすると食べ応えが出て、メイン料理にも。きのことは別にフライパンで焼き、表面が焼けたら白ワインを加えて蒸し煮に。柔らかくジューシーに仕上げるコツです

■チキンときのこのフリカッセ

◎材料(4人分)
鶏もも肉…2枚
A
塩…小さじ1/2
レモン汁…大さじ1/2
タイム…4~5本

バター…15g
玉ねぎ…1/2個
しいたけ…6個
まいたけ…1パック
マッシュルーム…6個
塩…適量
オリーブオイル…大さじ1
小麦粉…適量
白ワイン…大さじ4
水…150cc
ローリエ…1枚
生クリーム…100cc

◎作り方
1 鶏もも肉を5㎝大に切ってAを揉み込んでおく(タイムはお肉の上にのせておけば香りが移ります)。きのこ類は一口大、玉ねぎはスライスする。

2 鍋にバターと玉ねぎ、塩ひとつまみを加えて弱火にかけ、蓋をして甘みが出るまで蒸らし炒める。

3 2にきのこ類と塩ひとつまみを加えて混ぜ、再び蓋をして5分ほど蒸らし炒める。

4 1の鶏もも肉の水気を拭いて小麦粉を薄くまぶす。フライパンにオリーブオイルを引き、鶏肉の表面を焼く。

5 4のフライパンの余分な油を拭き取り、白ワインを加えて煮る。煮汁が半量になるまで煮詰めたら煮汁ごと3の鍋に加え、水、ローリエを入れてアクを取りつつ、軽く蓋をして10分ほど煮込む。

6 5に生クリームを加え、塩味を調える。

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冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

いつも家事してくれて、ありがとう。彼女に贈るクリスマス手料理

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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