冷水料理相談室

いつも料理を作ってる彼へ。失敗知らずの幸せおかずを

 料理家・冷水希三子さんが、読者の皆さんの「料理のお悩み」を解決する「冷水料理相談室」。なんでもない毎日のごはん、特別な日の特別なひと皿、自分のために作りたい、あるいは遠くのあの人に届けたいごちそう……。冷水さんが、ご相談に答える形で、いろいろなお料理を作ってくださいます。今回のご相談者は……

〈相談者プロフィール〉
石原真理子さん 24歳 女性
東京都在住
学生

    ◇

 今年度から大学院進学のために東京でひとり暮らしを始めました。それまではずっと実家暮らしで、ちょこちょこっとお弁当のおかずは作ってきましたが、全てを1人で完成させるような手の込んだ料理はしたことがありません。

 東京に来てから、いまお付き合いさせていただいている彼と出会いました。彼は以前、飲食店でアルバイトをしていたことがあるそうで料理が得意です。私のリクエストも嫌な顔をせず作ってくれて、その料理はとってもおいしいのです。

 ふだんリクエストするのはパスタが多いのですが、味付けは和風、洋風とさまざまで、中でもたらこクリームパスタが大好きです。

 彼の作る料理を食べるようになってから、私も彼の作るような、人を喜ばせる料理を作りたい!と思うようになりました。でも、試行錯誤してはいるものの、なかなか自分が納得いくようなものが作れていません。

 私はまだ主菜、副菜を同時進行で作ることが苦手で、さらに栄養も偏っているような気が。手軽に栄養満点の料理が作れるようになるのが目標です。あとは彼が野菜が苦手なので、工夫しておいしく野菜を食べられるような料理を作れたらいいなとも思います。

 たまにふたりで一緒に料理をすることもあるのですが、楽しかったのは餃子(ぎょうざ)作り。餃子は少し手間がかかる気がしますが、ふたりだと意外と早く済むんです。少し多めに作っておいて、焼き餃子、水餃子といろいろ楽しんでいます。

 私はお菓子作りが好きなので、彼が料理を作っている間にスイートポテトやきんつばを作ることがよくあります。それをおいしそうに食べてくれる彼の姿を見るのはとてもうれしいですね。

 今度はぜひ、料理も私が担当して、彼を幸せな気分にしてあげたいなと思っています。これは少し欲張りなお願いになってしまいますが、できれば手軽に、繰り返し作っても幸せな気分になれるお料理を教えていただけたらなと思っています。

 あ、あとまだ学生という身なので、手頃な価格の食材を使っておいしい料理を作れたら最高だなと思っております。わがままですみません! 冷水先生、どうぞよろしくお願いいたします。

たれを変えて何度でも。キャベツと豚の重ね蒸し

  

〈冷水先生からのメッセージ〉

 料理上手の彼氏さん、うらやましいですねえ。誰かにおいしいごはんを作ってもらうと、今度は自分も料理を作って相手を幸せな気分にしたいと思いますよね。

 料理に慣れないうちは、主菜と副菜を同時進行で作るのはなかなか難しいものです。そこで今回は豚肉とキャベツを重ねて蒸すだけで作れる手軽なレシピをご紹介します。

 鍋を火にかけておくだけでおいしく仕上がりますので、その間にもう一品作ることもできると思いますよ。

 ポイントはキャベツを千切りにすること。火が通りやすくなって加熱時間が短くなるので、豚肉が硬くならずジューシーに仕上がります。豚肉のうまみをたっぷり吸ったキャベツは、野菜が苦手な彼もきっとおいしく食べられると思います。

 今回はちょっとおしゃれに、パクチーをつかったたれでいただきます。ごま油やポン酢で食べてももちろんおいしいので、たれを変えて何度でも楽しんでいただけたらうれしいです。

 お鍋ごと食卓に出して、ぜひ熱々をふたりで取り分けて食べてみてください。

キャベツは千切りにすることで火の通りが早くなります。


キャベツは千切りにすることで火の通りが早くなります。


キャベツを敷いたら塩、豚肉を敷いたら塩と、その都度塩をふるのがおいしく作るコツです。


キャベツを敷いたら塩、豚肉を敷いたら塩と、その都度塩をふるのがおいしく作るコツです。

■千切りキャベツと豚の重ね蒸し

◎材料(2人分)
キャベツ…1/4個
豚しゃぶしゃぶ用…200g
*豚バラやロースなど好みの部位で
にんにく…1/2片
酒…大さじ2
水…大さじ1
ごま油…大さじ1
塩…適量

◎作り方
1 キャベツは千切りにして水にさっとつけてザルに上げておく。
2 鍋にキャベツの1/3量を敷いて塩少々、豚肉の1/3量をのせて塩少々、潰したにんにくをのせる。これを繰り返す。
*パクチーの根があれば一緒に蒸すと香りが移っておいしくなります。
3 2に酒、水、ごま油を回しかけ、火にかけて蓋をして弱火で10~15分蒸らし煮する。
4 好みでパクチーオイルやポン酢をかけて食べる。

☆パクチーオイルの作り方
1 パクチー、生姜、ごま、にんにくを10:3:2:1の割合で全てみじん切りにする。
2 全量の2割の塩を混ぜ、太白ごま油をひたひたに加えて混ぜる。

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PROFILE

いつも料理を作ってる彼へ。失敗知らずの幸せおかずを

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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