インタビュー

竹内結子さん「新しいシャーロックに挑んだ私を、ほめてもらいたいです」

竹内結子さん「新しいシャーロックに挑んだ私を、ほめてもらいたいです」

全世界で最も多く映像化されている『シャーロック・ホームズ』。この世界一有名な探偵シャーロック・ホームズとその助手のジョン・ワトソンのコンビが、もし現代の東京にいたら? そしてふたりとも女性だったら? そんな大胆不敵な新解釈で捉えた、全く新しい連続ミステリー・Hulu×HBO Asia共同制作ドラマ『ミス・シャーロック』。容姿端麗・頭脳明敏な主人公シャーロック役に竹内結子さんが挑む。

『シャーロックという変な生き物』になれたらいいな

シャーロックは、もともとは男性で世界一有名な名探偵。そしてかなりの変人で強いクセのある人だ。『ミス・シャーロック』のオファーを受けたとき、純粋に「おもしろそう。演じてみたい」と思ったという。

「探偵ものは昔から好きでしたので、舞台を現代の東京に置き換えると、馬車が車に? どんなふうに変わるのか、日本らしさがどう描かれるのか、想像すると楽しくて。しかも女性同士の話で、相棒の名は和都(わと)で(笑)。とにかくおもしろそうだと思いました」

最初は男性を女性に置き換えるという意識はありましたが、だんだんと女性が演じる探偵・シャーロックという意識はなくなっていった。「事件を解明するときにあるような正義感は全くなくて、目の前にある謎への好奇心しかない『シャーロックという変な生き物』になれたらいいなと思いました。
原作の小説も読み直しましたが、影響されるとそればかりに気をとられてしまうので、生い立ちに触れそうになったところで、これ以上はダメ。独自にシャーロックの生い立ちをイメージして、演技しようと。ベネディクト・カンバーバッチさんのシリーズや既存の『シャーロック』作品も、オファーをいただいてから見るのをやめて、とにかく自分のイメージを大切にしました」

竹内結子さん「新しいシャーロックに挑んだ私を、ほめてもらいたいです」

台本の中から読み解くには、シャーロックという人は謎が多すぎて、演じれば演じるほど、鍵がかかった部屋がたくさんあるような感じで、自分のものであるようで自分のものでないような、そういう感触が最後まであったという。竹内さんいわく、そのつかみきれないところが魅力だったりするのかなとも。
「演じるうえで一番魅力的だと思ったのが、ひどい物言いをするんですけどなんか憎めないところです。なぜそんな言い方をするのだろうとか、冷たかったり、思いやりがなかったり、日本的な慮(おもんぱか)るみたいなところがゼロで。ものすごく変な人だと思います。

そんなシャーロックの素顔は、小澤征悦さんが演じるお兄さんがいるから傍若無人に振る舞えて、ある意味で全く自立していない人なのかなと。貫地谷しほりさんが演じる相棒の和都の目を通すと、孤独で寂しがり屋な面も見えますし、本当は誰かを欲している小さい子どものようだなと感じました。誰かを必要としているのに、必要としていないという、ちょっとしたあまのじゃくみたいな。ただ、そういうところは誰にでもあるのかも」

竹内結子さん「新しいシャーロックに挑んだ私を、ほめてもらいたいです」

シャーロックとワトソンは「友達じゃない」とお互いに言い合う関係。でもそう言えば言うほど距離が近くなっていく。
「和都は人の気持ちとか常識に対して まじめなタイプ。きっとシャーロックとは全然違う生き方をしている人で、シャーロックとはお互いに見ている方向は違うのに、なぜか足並みがそろってしまう変な組み合わせだと思います。
友達じゃない、でも相棒よりはちょっと踏み込んでいる、私にまったく自覚のないところで、2人の距離はどんどん近づいている感じがしますね。
演じているときは絶対、和都を自分の中に入れないようにしていたつもりですが、実際に出来上がった映像を見ると、和都に依存しているなと思いました。結局は大好きなんじゃんって(笑)」

とにかく人を振り回すって大変

竹内さん自身の素顔とシャーロックと重なる部分はあるのだろうか? 「好きなものに対しては熱く語るところとか、集中していると人の話を聞いていないところは、私にもあるんじゃないかなと思います。でも、重ねたくないというのが正直なところですが(笑)」

和都に『なぜそういう言い方しかできないの?』といわれると「私、けっこうひどいこと言っているんだ。なるほど」と思いながら演じていました。ただ、他人を気にせずに、自分勝手にふるまえたら、人はこんなに自由なものなのかと。演じていてちょっとした快感になりました。

「これまで私は、リアクションを返す役柄のほうが多かったので、自分からどうぞ振り回してくださいと言われると戸惑いもありました。やっぱり私は、誰かがいないと役作りができないなって。相手との掛け合いの中で、自分の演技が見えてくることがあって、それは大きな収穫だったと思いますね。
演じているときはそういう感覚はありませんでしたが、とにかく人を振り回すって大変だなと思いました(笑)」

シャーロック不変の圧巻の謎解きはそのままに、現代の東京を舞台にした人間の心の闇に迫る事件を解決する、性別を超えた美しい名探偵シャーロックが誕生した。

「これほど世界中で知られた作品ですから、今となっては誰がやっても文句をいわれるであろう、全く新しいシャーロックに挑んだ私を、ほめてもらいたいです(笑)」

(&w編集部)

竹内結子&貫地谷しほり/「ミス・シャーロック」


竹内結子&貫地谷しほり/「ミス・シャーロック」

『ミス・シャーロック』
史上最も美しいシャーロック・ホームズを演じる主演・竹内結子と、ジョン・ワトソンならぬ和都を演じる貫地谷しほりのコンビは、早くも世界中を騒がせている。
刺激的なオリジナルドラマで話題を呼んできたHuluと、世界有数のケーブルテレビ放送局HBO Asiaが初タッグを組み共同製作する本作は、すでに世界19カ国でも同日放送中。

出演:竹内結子 / 貫地谷しほり / 滝藤賢一 / 中村倫也 / 大谷亮平 / 小澤征悦 / 斉藤由貴 / 伊藤蘭 ほか
日本=Hulu配信中 世界19カ国=HBOアジア放送中[全8話]
(c)2018 HJ HOLDINGS, INC & HBO PACIFIC PARTNERS, V.O.F

「ミス・シャーロック」番組公式サイト
https://www.happyon.jp/static/miss-sherlock/

竹内結子
1980年埼玉県生まれ。’96年に女優デビュー。NHK連続テレビ小説『あすか』のヒロイン役で注目を集める。映画『黄泉(よみ)がえり』(’03)、『いま、会いにゆきます。』(’04)、『春の雪』(’05)、『サイドカーに犬』(’07)では数々の映画賞で主演女優賞を獲得。09年にはアメリカの人気ドラマ『フラッシュフォワード』にも出演。捜査一課の女性刑事をハードに演じシリーズ化された『ストロベリーナイト』をはじめ、『インサイド・ヘッド』(声優として出演)、『残穢(ざんえ)─住んではいけない部屋─』、大河ドラマ『真田丸』など、数々のヒット作に出演。

清川あさみさんと最果タヒさんが共感する“秘密の恋の歌”

トップへ戻る

「世界のベストレストラン50」に見る、美食のこれから 中村孝則さん

RECOMMENDおすすめの記事