野村友里×UA 暮らしの音

〈暮らしの音〉野村友里さん「夜中にジャムを煮ながら感じる、宇宙」

映画「eatrip」から。UAさんが産みたての卵を手にとっている


映画「eatrip」から。UAさんが産みたての卵を手にとっている

料理人、eatripを主宰する野村友里さんと、歌手のUAさんが往復書簡を交わす連載「暮らしの音」。今回お二人が選んだテーマは「宇宙」です。

料理の仕事を始めて20年になる、という野村さんにとっての「宇宙」は、UAさんとの卵の思い出から始まります。
    ◇

>>UAさんの手紙から続く

うーこ

お便り有難う。
あなたからのお便りは
ため息ものに素敵な香りがして
そして
うっとりするような情景が目にうかぶわ。

卵スタンド最高ね。
2008年ちょうど10年前に撮った映画”eatrip”の中で
うーこがお友達の卵やさんから産みたての
まだほのかに温かい卵を渡されて
唸るように感嘆の声をあげたシーンを撮ったわよね。
そして物々交換としてお米を渡す約束をするの。

まさにその世界をより体現して生活しているのね。
そんなうーこにまたしみじみ感動したわさ。

  


 


  
梅を採集


梅を採集

最近の私はというと
今もだけど夜中になるとごそごそと活動し始め
有難い事に方々から送られてきた
山のように届いた山椒の実の処理が終わったと思ったら
梅仕事、
そして各地で出会い、持ち帰った杏やプラム。

杏やプラムのシロップ漬け


杏やプラムのシロップ漬け

今もまさに杏のシロップとプラムを炊いていて、
甘い香りに癒されているところ。
私はさらにバニラビーンズを加えるから
もう甘〜くも甘酸っぱい香りが部屋中に漂い
キュンとする時代にタイムスリップしているわ。
平松洋子さんの著書
『夜中にジャムを煮る』というタイトルを最初に目にした時
思わずえらく共感したものよ!

そういえば
先日の歌姫達の会。
あの時私なりに歌姫達に贈る甘味としていろいろ考えていたのに
結果、ちゃんとテーブルにもつかずに
カウンター越しの屋台形式のようになってしまい
翌朝冷蔵庫に残った新玉ネギのスープの容器を眺めながら軽く落ち込んだわさ。。
素敵なディーバ達を素敵におもてなしできなかったとね。。

歌姫会。左から、UAさん、中納良恵さん、原田郁子さん


歌姫会。左から、UAさん、中納良恵さん(エゴラッピン)、原田郁子さん(クラムボン)

それにしても
うーこはもうすぐデビューしてから25周年だっけ?! ビックリね。
私、話した事あるかと思うけど
小学校から大学までずっとテニスに明け暮れた日々のスポーツ少女だったでしょ。
そんな中時折大人から”ゆりちゃんはテニスを長く続けていて偉い”って
褒められていたの。
でもその当時はそれが何だか嫌でね~。
本当はバレエがしたかった。
いやシンクロナイズドスイミング
絵描きにも興味があったし
写真も好きだった

でもなんとなく団体戦として同じメンバーで全国中学校からインカレまでいくくらい強かったものだから
そんな心の奥底の淡い心情とは裏腹に目の前の事につい一生懸命になってしまう自分を歯がゆく思っていたのだと思う。

しかしこうして
歳を重ねて振り返ってみると
“料理人”人生も20年近く
ラジオだって15年!
雑誌の連載もなんだかんだ長く続けさせていただき
最近きっと自分の意思だけでなく
いろんなご縁と力でさせてもらっているのだな~という感覚を以前より
とても感じるの。

  
  

そしてなんといっても人とのご縁。
友達でも縁がある人は何回でも新たに出会う感じを持つ。
先日の歌姫の会もきっとそんな空の上からの引き寄せの術で一つの屋根の下に集った夜だったな~とも思った。

きっと遥か彼方の宇宙の大きな流れの存在を
日々24時間の中でバタバタと生きている中でも時折、ふと確かに感じるのよね。
大きな力を。
ってやっと
今回テーマを宇宙にしようと話していたのに
脱線が長すぎて、、
ということでうーこ、壮大だけど”宇宙”のお話よろしく。

友里

PROFILE

  • UA

    1972年大阪生まれ。母方の故郷は奄美大島。1995年デビュー。1996年発表のシングル「情熱」が大ヒット。2000年、ブランキー・ジェット・シティを解散した浅井健一とAJICOを結成。同年、初主演映画「水の女」(テサロニキ国際映画祭グランプリ受賞作品)公開。2003年から放送されたNHK教育テレビ番組「ドレミノテレビ」に、歌のおねえさん「ううあ」としてレギュラー出演。2004年、数々の童謡・愛唱歌を集めた、ううあ名義アルバム「うたううあ」をリリース。2006年、菊地成孔とスタンダードジャズアルバム「cure jazz」をリリース。2010年、デビュー15周年企画カバーアルバム「KABA」をリリース。2016年、7年ぶりとなるオリジナルアルバム「JaPo(ヤポ)」をリリースした。また、2005年より都会を離れ、田舎で農的暮らしを実践中。現在はカナダに居住。4人の母でもある。α-STATION(FM京都)の番組「FLAG RADIO」にレギュラー出演中。

  • 野村友里

    料理人(りょうりびと)、「eatrip」を主宰。おもてなし教室を開く、母・野村紘子さんの影響を受けて料理の道に。主な活動に、レセプションパーティーなどのケータリングフードの演出、料理教室、雑誌の連載、ラジオ番組など。2009年、初の監督作品『eatrip』を公開。11年、「シェ・パニース」のシェフたちとともに、参加型の食とアートのイベント「OPEN harvest」を開催。その経験を経て日本のシェフたちとともに「nomadic kitchen」プロジェクトをスタート。12年、東京・原宿に「restaurant eatrip」をオープン。著書に『eatlip gift』『春夏秋冬 おいしい手帖』(マガジンハウス)、『Tokyo Eatrip』(講談社)、共著に『TASTY OF LIFE』(青幻舎)がある。

〈暮らしの音〉UAさん「カナダの島では“新米の卵屋”」

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〈暮らしの音〉UAさん「“私”がいない時に宇宙はあると言える?」

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