料理家・冷水希三子の何食べたい?

夏の晩酌に、バジル香るアジフライ

料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんの新連載「料理家・冷水希三子の何食べたい?」が始まりました。
冷水さんが、読者のみなさまと私たち編集部のリクエストに応えて、キッチンでおしゃべりしながらいろいろなお料理を作ってくれます。
たとえば、旬の食材を使った料理や、絵本に出てきたあの料理、冷水さんが旅先で出会った料理、そして大好きな彼と、気の合う仲間と、女友達と食べたい料理など……。たまにお料理の悩みや疑問も解決したり。
おしゃべりに登場するのは、職業や価値観、年代もそれぞれ違う個性豊かな人たちです。
第1回は、ライターKさんのリクエスト「旬のアジを食べたい!」からお送りします。

――冷水(ひやみず)先生、こんにちは。毎日暑いですね~! 溶けちゃいそうです……。

冷水 本当に、あっという間に夏ですよ。今日は、今が旬のアジを使った料理が食べたいということでしたよね。夏でも食欲が進むさっぱりした煮魚を作ろうと思っていたけど、こうも暑いと昼からキューっとビールでも飲みたくなりますね(笑)。
――それ、いいですね。(一同)

冷水 じゃあ予定を変更して、ビールに合うアジフライにする?

――賛成! アジフライってシンプルな料理だけど、自宅で作るとどうも衣がべたっとなっておいしく作れないんです。最近はもっぱら出来合いのものを買っています。まずもってアジをさばくというのが手間でして。三枚おろしにすると食べるところがなくなっちゃいます(笑)。
あとはですね、やっぱり衣が上手に揚がりません。お店で食べるアジフライって、衣がバリッと立っていて、すごくおいしいじゃないですか。あれを再現できたらいいんですけど……。

夏の晩酌に、バジル香るアジフライ

旬のアジはぷっくりとおおぶりで見るからにおいしそう!

冷水 それはもったいない! 今の時期のアジは脂が乗っていて身もプリプリ。絶対に家で作った方がおいしいですよ。
ただ、確かに三枚おろしは練習が必要ですね。苦手な人はスーパーの鮮魚コーナーで、さばいてもらうこともできます。そのあとは衣をつけて揚げるだけだから簡単です。
今日は三枚おろしにして、半身ずつフライにしていきましょう。バジルを乗せて揚げる、爽やかな風味にしようかな。
もちろんバジルがなくてもおいしいです。

――わあ、爽やかな夏バージョンのアジフライですね。

夏の晩酌に、バジル香るアジフライ

冷水 では、今日は簡単にザクザク食感の衣を作れる技を使いますね。ポイントは卵と水、小麦粉をあらかじめ混ぜ合わせた「バッター液」。しっかりとパン粉が付くし、工程もシンプルになって、揚げ物に慣れていない人でも上手に衣を作れるんです。
「バッター液」にくぐらせたアジにパン粉をつける時は、あまりぎゅっと押すと衣がペタッとなってしまうので、優しく押してパン粉をまとわせてくださいね。

――えっ! 揚げ物って、小麦粉→卵→パン粉の順番だと思っていました。確かに、これならまごつかずに衣がつけられそうです!

夏の晩酌に、バジル香るアジフライ

冷水 あとは中温の油で揚げるだけですけど、注意点としては一度にたくさん揚げないことかな。一度に入れてしまうと油の温度が下がって、衣がべたっとなってしまいます。料理がおいしくなるかどうかの分かれ目は火加減ですから、最後まで焦らず、ゆっくりと。
あとは、揚げている最中にバジルが剝がれることがあるので、油に入れたらいじらず、片面に火が通ったなというところで優しくひっくり返しましょう!

――「料理は火加減が命」、肝に銘じます! うわあ、本当に衣が立っていて、バリバリですね。バジルの緑もちらっとのぞいて、見た目からして爽やか。

夏の晩酌に、バジル香るアジフライ

冷水 ソースもいいけど、今日はさっぱりとレモンを絞っていただきましょう。付け合わせのキャベツの千切りもたっぷり用意しますね。

――では、私はビールを買いに走ります!

冷水 白ワインも開けますか、お昼だけど(笑)。

――賛成!

今日のレシピ

バジル香るアジフライ

◎材料(2人分)

・アジ 2尾 または4切れ(アジフライ用の開き)
・塩 適量
・バジル 8~10枚

【A(バッター液)】
・全卵 1/2個分
・薄力粉 55g
・水 100ml

・パン粉 適量
・揚げ油 適量

◎作り方
 アジフライ用の開き、または三枚におろしたアジに塩を少々振る。
 【A(バッター液)】を混ぜ合わせる。1のアジの身側にバジルをおき、溶いた【A】をつけパン粉をつける。
 中温の油で揚げる。

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PROFILE

夏の晩酌に、バジル香るアジフライ

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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