Woman’s Talk

「自分で目の前にハードルを置いては超えていく」木村文乃さん(女優)

「自分で目の前にハードルを置いては超えていく」木村文乃さん(女優)

今年はすでに2本の映画が公開され、さらに、11月9日(金)からは、『体操しようよ』の全国ロードショーが始まる木村文乃さん。そんな忙しい日々のなかで続けるインスタグラムのフォロワーは230万人超。ツイッターでの本音のつぶやきへのアクセス数も拡大中。常に表現者であり続ける彼女に10の質問。

Q1 最新映画『体操しようよ』はどんな作品?

草刈正雄さん演じる定年退職した父親が、ラジオ体操を通して地域の人たちと交流することで、それまでとは違う人生を歩み始める、というストーリーです。劇中では父親が、最初の一歩を踏み出すことにもがいていますけれど、その一歩を踏み出せるかどうかで人生の楽しさは大きく違ってくる。踏み出して悪いことはないよ、と背中を押されるような作品になっていると思います。

Q2 一人娘の弓子を演じる上で意識したことは?

反抗期にはちゃんと反抗してきた私と違って、18年間父親を支えてきた弓子は、多分、反抗できずに来た人。きつい言葉をぶつけられる側の痛みがわかるタイプの人なんだと思います。弓子は父親にはかなりつっけんどんですが、そこにはちゃんと愛情があるんだ、というエッセンスを小賢(こざか)しく入れようとしていたら、監督にことごとく“要らないです”と言われました(笑)。私は昔の自分を擁護したかっただけなのかもしれない……。

Q3 文乃さんにとって親子とは?

月並みですけど、切っても切れないものだ、と思います。私の場合、そこにポジティブ寄りで、“若干面倒くさい”という感覚が入ってくるんですけどね(苦笑)。“好き”と言うのも照れ臭いし、“嫌い”と言うのも傷つけそうで怖いし、距離を置こうにもついつい気になっちゃう存在ではあるので。私は親からの心配が重すぎて距離を置いたタイプですが、“20歳になったら一切何も言わない”と話していた母が、実際に2歳年下の弟が20歳になった時に“卒母宣言”した時にはびっくりしました。今では、突然“ニューヨークに行きたい”と言い出したり、いい意味で振り回してくれてます(笑)。やりたいことはどんどんやってもらいたいし、興味はあるのに足踏みしている時には、私が背中を押してあげたいですね。

Q4 健康や美容のために毎日していることは?

“菌活”です。サプリではなくヨーグルトとか食材から乳酸菌を摂(と)るようにしています。効果ですか? 摂らないよりは摂った方がいいかなぁという感じです、かね。

Q5 好きな家事は?

洗濯ですね。よく旅行に行くので、帰ってきて全部の洗濯物を洗って干した時に、部屋中が洗剤のいい香りになる感じがすごく好きです。

料理? あっ、そういえば、私、料理は家事だと思っていませんでした(笑)。困った時に作るのは揚げ出し豆腐。あとは混ぜごはんとかも良く作ります。混ぜごはんにすると他のおかずが質素でも楽しく食べられるのがいいんですよ。これからの季節は、何種類ものきのこをたくさん入れた「きのこと鮭(さけ)の混ぜご飯」を作ろうと思ってます。隠し味のおしょうゆの香りがたまらない。

Q6 バッグの中の定番は?

カバンはほとんど持ち歩かないです。鍵と携帯とお財布をポッケに入れて歩くタイプ。ティッシュやハンカチ? それ、本当は持たなきゃダメだなんですよね。でも仕事場に行ったらティッシュはあるからいいや、という感じになっちゃうんです。

Q7 自分の性格の好きなところと嫌いなところは?

好きなところはとくにないです。嫌いなところはたくさんあるんですけどね……。例えば? 考えすぎるところとか、頑(かたく)なになりすぎるところとか。

Q8 物事がうまくいかない時に、どう乗り越えますか?

諦めずにやり続けるしかないですよね。良くも悪くも諦めが悪いところは、私らしいところだな、と思います。

Q9 大切にしている時間は?

一人の時間。考え事をするのが好きなので、その時間を作るようにしています。場所と時間は問いません。これにこだわると落ち着かないので、臨機応変に考えています。

Q10 憧れの女性像は?

イメージとしては何歳になっても白いシャツが似合う女性。明日、何が起きるかわからないし、遠い先に目標を立ててそれが達成できなかった時に挫折したらもったいない。だから自分で目の前にハードルを置いては超えていく、というのを繰り返していけば、いつかきっと自分がなりたかった姿になっているんだろうな、と思っています。

きむら・ふみの
1987年、東京都生まれ。2004年、映画『アダン』のオーディションでヒロインに選ばれ、06年、同作品で女優デビュー。11年、テレビのCMなどで注目を集め、以後、NHK朝の連続テレビ小説『梅ちゃん先生』、映画『ポテチ』などに次々と出演。最近の出演作はドラマ『99.9 ─刑事専門弁護士─』、映画『羊の木』、『伊藤くんAtoE』(いずれも18年)など。趣味は旅行、料理、写真、食器集めなど。

インタビュー後記

質問にテンポよく返ってくる言葉は、飾り気がなく率直で心地いい。静かに、でも、よく笑うのも印象的。単にあっけらかんとしているわけではなく、その内側で様々な感情が層をなしているのもうかがえた。多彩な役を演じ分ける感性が豊かな女優としての魅力と奥行きは、そこにありそうな気がした。

(撮影:宮本直孝/ヘア&メイク:井村曜子(eclat)/スタイリング:藤井享子/取材・文:木村由理江)

■この記事は、2018年10月13日付朝日新聞朝刊「ボンマルシェ」特集のコーナーの転載です。

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