このパンがすごい!

焼きたてパンを好きなだけ!極上ビュッフェのホテル「THE KNOT TOKYO」/MORETHAN BAKERY

朝、ホテルで目覚め、極上の焼きたてパンを食べる。そんな夢のシチュエーションを実現する「ベーカリーホテル」が西新宿に誕生した。8月にオープンしたホテル「THE KNOT TOKYO Shinjuku」(ザ・ノット・トウキョウ新宿)。その1階、玄関口にあるのが「MORETHAN BAKERY」(モアザンベーカリー)。パンは、ベーカリーのみならずホテル内の各施設で供される。

MORETHAN DINING。ランチのパンビュッフェ


MORETHAN DINING。ランチのパンビュッフェ

MORETHAN DININGではモーニングビュッフェが1950円で宿泊客以外にも開放されている。注文後にオムレツは作られ、生ハムやサラダは食べ放題。パンは、バゲットにクロワッサンにカンパーニュに食パンに……と目移りするほど。ランチブッフェ(1860円)も盛り放題の贅沢(ぜいたく)気分を満喫。

寿司屋のようにカウンター上のガラスケースの中に並ぶピンチョス


寿司屋のようにカウンター上のガラスケースの中に並ぶピンチョス

夜はバーカウンターで、寿司(すし)に見立てた色とりどりのピンチョスを肴(さかな)にワインでパン飲みを楽しむのも一興だ。

サンドイッチカウンター


サンドイッチカウンター

ベーカリー内に設置されたサンドイッチカウンター。記憶にないほど、すごい仕事だ。魅惑のサンドイッチ、計10種以上、それぞれにパンを変えている! 岩波宏幸シェフと、世界初とも言える「サンドイッチディレクター」山口友希さん。パンから発想して具材、具材から発想してまたパンの形状を工夫、と2人のコラボレーションが行われる。

カンパーニュナチュール


カンパーニュナチュール

フランス産小麦とルヴァン種(小麦粉から自家培養する発酵種)による「カンパーニュナチュール」。このパンをサンドにしようとしたとき、山口さんの脳裏に忽然(こつぜん)と鮭(さけ)の西京焼きがひらめき、「サーモンカンパーニュナチュール」が生まれた。

朝、でっかいホールのカンパーニュナチュールに鮭と野菜をたっぷりはさんで、切り分ける。西京味噌が発酵フレーバーを甘くふりまきつつ、焼き鮭がほろほろ崩れる。ヴィネグレットを使った赤キャベツのコールスローと大葉を混ぜ込んだ和風バジルソースが劇的にさわやか。カンパーニュはウイスキーのような香りを奏でる。この強さ、深さに、味噌(みそ)の香りがとても合う。

ツナサンド


ツナサンド

上記が熟成のおいしさだとしたら、「ツナサンド」は一転して、和の葉野菜のさっぱり感。水菜、かいわれ、それに大葉がすがすがしい。カジキマグロの自家製ツナは食べ口軽やかに、でも香りはしっかり鼻へ流れ込む。刻んだわさびの辛みとレモンゼストで爽快に後を締める。合わせるパンは、国産小麦のリュスティック。もちもちとした食感、麦の甘さ、お米のようなフレーバーがあいまって、和のサンドイッチの趣だ。

岩波さんが持ち込んだ、イングリッシュマフィンの形に成形された「コンプレ」(北海道産「春よ恋」全粒粉100%のパン)は、山口ディレクターによって「ソーセージマフィン」に結実した。

これは注文後にできたてで提供。プレス式のホットプレートでパンとともに焼かれる豚バラ肉のパティから、ぶわーんと獣の香りが漂う。それをさわやかにするのはフレッシュのセージとタイム。噛(か)み付けば、肉汁じゅるじゅる大パニック。あふれる肉感が春よ恋の濃厚な香りとがっぷり四つに取っ組み合う。

このコンプレ、奇跡の食感といえよう。ぺこんと沈んで、ぶるんぶるんと弾む。みずみずしく触れてはバキューム状態になって舌に吸いつき、ちゅちゅちゅーと溶けてふすまの香ばしさ、玄米のやさしい旨味(うまみ)をダブルで感じさせる。

岩波宏幸シェフと山口友希サンドイッチディレクター


岩波宏幸シェフと山口友希サンドイッチディレクター

「特別に微細粉で挽(ひ)いてもらっているので、たくさん水を吸ってくれます。オーバーナイト(発酵を一晩とること)させるのは水を吸わせるためでもあります」(岩波さん)

北海道産小麦の偉大さ。一本でパンを作ってこんな食感、こんな味になる。10月20日にはいよいよ北海道産新麦が解禁。MORETHAN BAKERYでも、上記リュスティックやパン・オ・ルヴァン、バゲットブランが新麦キタノカオリ使用となる。

インターナショナルなホテルだ。たくさんの外国人が訪れ、MORETHAN BAKERYをこぞって利用、特にツナサンドは好評を博す。繊細で手の込んだMORETHANのマジックは外国人の心を見事に射抜いている。

>>続きはこちら
店舗マップはこちら

■MORETHAN BAKERY
東京都新宿区西新宿4-31-1 HOTEL THE KNOT TOKYO Shinjuku 1F
03-6276-7635
8:00~19:00
無休

<よく読まれている記事>

 

<バックナンバー>

このパンがすごい!

PROFILE

池田浩明

佐賀県出身。ライター、パンの研究所「パンラボ」主宰
日本中のパンを食べまくり、パンについて書きまくるブレッドギーク(パンおたく)。編著書に『パン欲』(世界文化社)、『サッカロマイセスセレビシエ』『パンの雑誌』『食パンをもっとおいしくする99の魔法』(ガイドワークス)、『人生で一度は食べたいサンドイッチ』(PHP研究所)など。国産小麦のおいしさを伝える「新麦コレクション」でも活動中。最新刊は『パンラボ&comics 漫画で巡るパンとテロワールな世界』(ガイドワークス)

http://panlabo.jugem.jp/

蔵造りの建物に白壁、格子戸……江戸時代にパン屋があったらこんな感じ?/ ももふくふく

トップへ戻る

ワインに合う! 最高級の小麦使用「めくるめくパン」でパン飲み/ラッテリア・ポルチーニ

RECOMMENDおすすめの記事