リノベーション・スタイル

人気インスタグラマーbonponさんに聞く「身の丈暮らし」の楽しみ方

ご主人のbonさんと奥様のponさん。モノトーンのギンガムチェックのリンクコーデで登場です


ご主人のbonさんと奥様のponさん。モノトーンのギンガムチェックのリンクコーデで登場です

9月29日(土)、30日(日)に新宿で開催された「リノベーション・エキスポ・ジャパン」東京会場をリポートする第2弾は、バラエティーに富んだテーマで開催されたトークショーです。憧れの飲食店オーナーの対談や注目の建築家対談など、盛りだくさんの内容でした。中でも、30日(日)の午前中に行われた、人気インスタグラマーのご夫婦bonponさんのお話には、たくさんの人が集まりました。

フォロワー数75万人を超えたbonponさんは、お二人のリンクコーデが話題。ご主人bonさんの定年退職を機に、秋田の一戸建てから仙台のマンションに住み替えたことも注目され、『セカンドライフ、はじめてみました』(大和書房)を出版。中古マンションをリノベーションし、新しい暮らしをスタートさせました。

ナビゲーターのブルースタジオの及川さんもモノトーンのギンガムチェック。和やかな会場の雰囲気でした


ナビゲーターのブルースタジオの及川さんもモノトーンのギンガムチェック。和やかな会場の雰囲気でした

そんなbonponさんをお迎えして、「『身の丈暮らし』の楽しみ方」というテーマでお話を聞きました。暮らしをコンパクトにした「セカンドライフ」は、定年後の暮らしを考えている方だけでなく、どんな世代にも参考になります。ナビゲーターはブルースタジオの及川静香さんが担当しました。

仙台に引っ越す前の秋田では、一戸建てにbonponさんご夫妻と娘さん2人、お母様の5人暮らしをされていました。住み替えのきっかけは、bonさんの定年退職の2年前にお母様が亡くなられ、2人でその後の暮らしについて考えたこと。

「うちは娘2人なので、跡を継ぐ人がいません。そして、このまま秋田に住み続けるとなると、年をとってから雪かきが大変だなと思いました」とbonさん。とはいえ30年住んでいた家なので、思い入れもありました。

でも、お母様が生前から、「自分がいなくなったら好きにしていいよ」と言っていたこと、そして、膨大な荷物を娘さんたちに残すのも処理に困るだろうなと思ったことが、新しい「セカンドライフ」への後押しになりました。

「この家は自分たちの代で終わらせよう。そして、自分たちも身軽になったほうが、これから自由に生活できるだろうと考えました」とbonさん。

仙台のマンションのリビング。家具は新しく購入したもの、古いものが混在していますが、色を統一しました


仙台のマンションのリビング。家具は新しく購入したもの、古いものが混在していますが、色を統一しました

秋田の一戸建てを売ることを決めて、お二人は新しい住まいを探すことを始めました。

「知り合いがいない土地に引っ越すのは勇気がいるので、馴染(なじ)みのある場所を三つ、候補地にしました。一つは若い頃に住んでいた東京。そして、ponが生まれ育った場所で、妹が住んでいる千葉。さらに、bonの姉が住んでいた仙台。よく遊びに行っていて、住みやすそうだなと思い、最終的には仙台に決めました」とponさん。

秋田に住んでいたので、物件はネットで探したそう。条件は二つありました。いずれは車を手放すので、駅に近いこと。そして、価格をできるだけ抑えたかったので、中古マンションであること。「セカンドライフ」を始めるにあたり、秋田の家の解体費用、引っ越し費用などいろいろな費用を考えて、算出しました。

リノベーション前と後の間取り


リノベーション前と後の間取り

インターネットで物件を探し、1年ほどかかりましたが、1軒目の内見で即決定するほど、条件にぴったりの物件に出合いました。「築30年で58平米のマンションです。そのまま住むことも考えましたが、より使いやすいようにリノベーション。水周りはまだ大丈夫とのことだったので、予算の都合もあり、そのまま使っています」とponさん。

リビングとその横にあった和室をリノベーション。壁を取り払って引き戸にし、二つの部屋が一つにつながるようにしました。和室だった部屋は寝室にして、引き戸を開ければベッドからリビングのテレビが見られます。

広い一戸建てから、コンパクトなマンションに引っ越すにあたり、かなりの量のものは処分してきました。

「秋田の家は、布団、食器、本などものが多かったのです。マンションはコンパクトなので、入るものだけにしようと考えました。2人暮らしになるから、2人+αぐらいのものの量にしました」とbonさん。趣味でコレクションしてきたものも、思い切って減らしました。

ダイニングテーブルと椅子は、秋田の家から40年以上使っています。経年変化でますますいい色合いに


ダイニングテーブルと椅子は、秋田の家から40年以上使っています。経年変化でますますいい色合いに

趣味で集めていたミニカー300台は、半分以下に。ponさんのぬいぐるみは、思い出深いもの5体に厳選。パッチワークやトールペイントなどの道具も処分しました。なかなか減らせなかったのは、洋服でした。インスタグラムでもわかるように洋服好きのお二人。そんなときは無理せずに残し、新居での収納スペースを確保しました。寝室のクローゼットにはオンシーズンのもの、納戸部屋(新居のひと部屋を専用スペースに)にはオフシーズの洋服を入れています。

「今の暮らしは快適です。スッキリして、掃除がしやすくなりました」とponさん。最近は、bonさんもponさんに習いながら家事を少しずつやっているそう。「bonも家事ができたほうが、私が体調を崩したときにもいいかなと思いました。日常の家事をやってくれるようになって、助かっています」。

トークショーの会場の椅子は全てIKEAのもの。座り心地も試せます


トークショーの会場の椅子は全てIKEAのもの。座り心地も試せます

最後に、自分たちに合った暮らしを楽しむ秘訣(ひけつ)をうかがいました。
「bonが在職中は忙しすぎて、2人でゆっくりできる時間はありませんでした。今、やっと一緒に出かけたり、家事をしたりできるので楽しいです。老後、それぞれが趣味を持つのもいいのですが、何か夫婦で一緒にできることがあるといいと思います。うちは、インスタグラムでした」とponさん。

インスタグラムは夫婦の記録として、出かけた先とそのとき着ていた洋服の投稿を始めたので、これからも続けていけたらいいなと思っているそうです。「今後のことは、まずは健康第一。そして、2人で仲良くしていけたらいいですね。お互いに性格も違うのですが、同じ趣味が一つでもあれば、楽しく暮らせるかなと思います」とbonさん。

お二人にとって、環境が大きく変わった「セカンドライフ」のスタート。よく相談をし、納得して選択したことが伝わってきました。どんな暮らしをしたいのかは、人それぞれです。bonponさんが実現された「身の丈に合った暮らし」を参考に、自分にとっての理想の暮らしを考えるきっかけになりました。

「リノベーション・エキスポ・ジャパン」東京の会場で、みんなで記念撮影。リンクコーデが楽しいですね。(写真右からブルースタジオ及川静香さん、bonponさん、フリーアナウンサーの佐々木瞳さん)


「リノベーション・エキスポ・ジャパン」東京の会場で、みんなで記念撮影。リンクコーデが楽しいですね。(写真右からブルースタジオ及川静香さん、bonponさん、フリーアナウンサーの佐々木瞳さん)

PROFILE

石井健

「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/

文 大橋史子(ペンギン企画室)

編集者・ライター
家事、料理、収納、インテリアなど暮らし周りを中心に、雑誌、本、webなどで活動中。人の人生や物語を聞くのが好き。
ペンギン企画室「40’s style」http://40s-style-magazine.com

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