料理家・冷水希三子の何食べたい?

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんが読者と私たち編集部のリクエストに応えて料理を作ってくれるという夢の連載。12回目は前回教えていただいた手作りチキンスープを使った応用レシピをご紹介します。

――冷水先生、こんにちは。前回の手作りチキンスープ、作ってみたら本当に簡単で、「だしが取れる自分」にちょっと酔ってしまいました(笑)。

冷水 苦手意識さえなくなれば簡単でしょう? それにやっぱり手作りのおだしはしみじみおいしいですからね~。今回は前回作ったチキンスープを使って、別のお料理を作りたいと思います。

――たくさん作って冷凍してあるので、それはとってもうれしいです!

冷水 手作りだしを使うとお料理もひと味違った仕上がりになりますから、ぜひ挑戦していただきたいです。今回はおもてなしにもぴったりなリゾットを作りたいと思います。シンプルなお料理ですから、おだしの味が生きてくるんです。

――ひえ~、リゾット! これも自分で作るにはハードルが高そうと勝手に思っている料理のひとつです……。とくにお米のアルデンテ感が難しそうです。

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

前回作った手作りチキンスープを使います

冷水 それもやっぱり「慣れ」なんですよね。でも何度か作れば自分の好みの硬さや作り方のコツがわかってくるので安心してください。今回は日本米で作るレシピなので、火の通り加減は想像しやすいかもしれません。

――リゾット用のお米を買わなくていいのはありがたいです!

冷水 まずは冷凍しておいたチキンスープを常温に戻して、お鍋で温めましょう。スープの準備ができたら、フライパンにオリーブオイルを熱して、生のお米を炒めます。

――お米が油を吸って、キラキラ輝いています!

冷水 白ワインを加えてひと呼吸おいたら、チキンスープを注ぎます。量はお米がひたひたに浸(つ)かるくらいです。ここからは集中力が必要なので、フライパンのそばを離れないでくださいね。

――フライパンの大きさによって「ひたひた」感が違ってくるので、感覚勝負ですね!

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

使うのは日本米で大丈夫。まずは油で炒めます

冷水 お料理はレシピや分量にこだわりがちですけど、それだけでは語れない部分っていうのがどうしてもあるんですよね。でも、何度かやっているうちにその感覚も身についてきますので、最初から100点を目指さなくてもいいんですよ。

――勇気が出ます~(涙)

冷水 スープを注いだらあまりかき混ぜないようにしてくださいね。混ぜすぎるとお米に粘りが出て、リゾットらしさがなくなってしまうので。

――お米がスープを吸って、少しずつ膨らんできました。スープの量もだんだん減ってきましたね。

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

数回に分けてチキンスープを加えてアルデンテを目指しましょう

冷水 米肌が見えそうになってきたら、またスープをひたひたまで加えましょう。お米が好みの硬さになるまでこれを繰り返すのですが、バッチリ好みの硬さまで煮てしまうと、器に移すまでの間にお米がスープを吸って柔らかくなってしまうので、「好みの硬さの一歩手前」で火を止めるのが理想です。

――本当だ! 火を止めた時はまだスープが少し残っていて、「ちょっとシャバシャバかな~?」みたいな感じでしたが、器に持った時にはちょうどいい具合になりました。

冷水 火を止めた後にパルミジャーノレッジャーノを加えるので、そこでも水分が吸われて少なくなりますからね。

――味付けは塩だけですか?

冷水 お米を煮ている間に加減を見ながら塩を加えてください。後から入るチーズの塩気があるので、入れすぎには注意です。一度に入れずに、塩梅(あんばい)を見ながらがいいですね。

――「塩梅」! それが肝なんですね~。

冷水 その塩梅がわかればリゾットは大丈夫です!

――真っ白で上品なリゾットができました。雑炊も大人っぽかったですが、こちらもシンプルでかっこいいです!

冷水 せっかくおいしいおだしを使っているので、それを存分に楽しんでほしいと思います。ぜひチーズもブロックのパルミジャーノレッジャーノを削って使ってみてください。

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

うまみたっぷりのチーズ「パルミジャーノレッジャーノ」

――チーズの香り、オリーブオイルの香りときて、食べるとおだしの風味がじんわりと感じられます。香りと風味を楽しむお料理ですね! お米もほどよくアルデンテで、食感も楽しめます。

冷水 そうそう、チキンスープを取った後に残った鶏肉を、今日はさいて野菜と白ワインビネガーとオイルで和(あ)えてサラダにしてみました。水分と味が抜けてしまっていますが、ビネガーとオイルをたっぷりめに使うと、しっとり、おいしく仕上がりますよ。

――合わせたセロリの葉もスープ用に使ったものの残りですね、なんてエコ!(笑)。残り物とは思えないおいしさですし、彩りもとっても奇麗です。

冷水 これならちょっといいお肉を使っても罪悪感がないですし、おすすめですよ~。

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

仕上げにたっぷりパルミジャーノレッジャーノをかけていただきます

今日のレシピ

リゾット

◎材料(2人分)
・米 1/2カップ
・チキンスープ 400~500ml
・EXVオリーブオイル 大さじ1
・白ワイン 大さじ2
・パルミジャーノレッジャーノ 20g
・塩 少々

◎作り方
 チキンスープは鍋で温めておく。

 フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、米を炒める。白ワインを注ぎ、一呼吸おいてからのチキンスープをひたひたに注ぐ。あまりかき混ぜずに煮て、米肌が見えそうになったらまたひたひたにスープを加え、それを繰り返す。途中塩を加え、下味を調えながら煮る。

 12~3分煮て、好みの硬さになってきたらひたひたより少し少なめの汁加減で火を止め、パルミジャーノレッジャーノを加え混ぜる。

 器に盛り、好みでオリーブオイルをかける。


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PROFILE

手作りチキンスープで作る、シンプルリゾット

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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