<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

巨大な一枚岩、ウルル。天候や季節、時間帯によってもその色を変える

 

オーストラリア北部、ノーザンテリトリー。赤茶けた砂漠、切り立った渓谷、雄大な湿原に熱帯雨林……そこに広がるのはまさに「地球の原風景」。アボリジナル文化が息づく土地でもあります。多彩な顔をもつこの地域の魅力を6回にわたってお届けするシリーズ第1回は、パワースポット・ウルルとカタジュタを訪ねる旅。

 

ラクダに乗って感動のサンライズ体験

視界いっぱいに浮かび上がってきたのは、それまで闇に溶け込んでいた聖なる岩、ウルルの巨大なシルエット。明るくなるにつれ岩肌はピンクに染まり、やがてオレンジにと変わる。太陽が姿を見せるころには、赤い巨岩と地平線まで広がる大地が目の前に広がっていた。

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

カタジュタはかつては一枚岩で、風化で奇岩群に分かれたのだという

19世紀に入植したヨーロッパ人が「エアーズロック」と名付けた周囲約9.4キロのこの一枚岩は、アボリジニの言葉で「ウルル」と呼ばれる。今朝は夜明け前にホテルを出発し、ラクダに乗って日の出を眺めるキャメルツアーに参加したのだ。

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル


ラクダに揺られてウルルを目指す。ゆったりした歩みが心地いい

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

ウルルをセグウェイで巡るツアーもある

ラクダの歩くリズムで揺れる背中から、ふだんより高い目線でアウトバックの光景を眺める。果てしなく広がる青い空に赤い大地、その中心にどっしりと横たわる巨大なウルル。荘厳といっていいその姿を眺めていると、アボリジニがここを聖地として守ってきた理由が少し理解できる気がした。

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

ラクダに揺られてウルルを目指す。ゆったりした歩みが心地いい

展望台から「たくさんの頭」を一望

昼食を終えひと休みしたあと、再びホテルを出発する。今回の滞在でいちばん楽しみにしていたカタジュタとウルルのサンセットとディナーのツアーに参加するのだ。

車はまず、ウルルから50キロほど離れたカタジュタのふもとに到着。展望台に立つと、アボリジニが「カタ=ジュタ」(たくさんの頭)と呼んだのも納得の、36の丸い奇岩が一望できる。それぞれの岩には名前がつけられている。いちばん大きな岩はオルガと呼ばれ、高さは546メートルとウルルより標高が高い。伝説では、この岩は天地創造のときにアボリジニを襲った人食い巨人ブガルンガスの姿でもあるという。

絶景を楽しんだあとは、巨人の懐深くに迫る、オルガの峡谷ウォーキングだ。両側にそびえる赤い巨岩を見上げながら2キロほどのトレイルを歩いているとだんだん汗ばんでくるが、吹き抜ける風が気持ちいい。見晴らし台まで出たときは、思わず歓声があがった。

太陽は西に傾き、カタジュタの丸い岩は影を濃くしている。そろそろサンセットの時間だ。

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

バーベキューディナーは屋外で。眼前にはウルルの壮大な姿が

サンセットと南十字星が彩るウルルの夜

赤にも、こんなに何通りもの色があるんだ。

夕日に照らされたウルルの岩肌は、刻々と赤色を深めていく。このまま日が暮れるのかな……と思った瞬間、岩が燃え上がるように真っ赤に輝き、息をのんだ。

と、次の瞬間。輝きは消え失せ、夕闇が大地を包み込んでいく。天気にもよるが、サンセットの直前に一瞬岩が真っ赤に染まることがあるのだという。

呆然(ぼうぜん)とその光景を眺めていたが、ガイドの声でわれにかえる。

「ワインをどうぞ」

きんと冷えたスパークリングワインがのどに心地いい。ツアーの締めくくり、ディナー会場ではバーベキューディナーの用意ができたようだ。ビーフはもちろん、カンガルーなどの肉や、新鮮野菜もたっぷりだ。

空には南十字星が浮かんでいる。太古の昔からアボリジニも眺めていた同じ空を、今夜はゆっくりと眺めよう。大地とウルルのパワーをたっぷり受け取って、ゆっくり眠ることができそうだ。

<1>刻々と色を変える神秘の一枚岩、ウルル

視界をさえぎるもののない、ドームのような星空が広がる

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壮大な自然と出会う オーストラリア ノーザンテリトリー

広大な空と大地の絶景、様々な自然遺産、野鳥や動物とのふれ合い――。オーストラリアの中央北部のノーザンテリトリーは、世界遺産のウルル(エアーズロック)を中心に、先住民のアボリジナル文化にふれたり、トレッキングやクルーズを体験したりと、地球の神秘とアクティビティーを楽しむことができます。また、ネイチャーリゾートだけでなく、グルメやショッピングも楽しめるエリアがあるのも魅力の一つ。ノーザンテリトリーで優雅な自然体験をしてみませんか。

特設サイトをご覧ください。

水曜日の青山くん(3)柚子胡椒

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「黒船」の黒船カステラ 福山潤さん

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