朝日新聞ファッションニュース

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

今月開催されたロンドンとミラノの2019年秋冬コレクションは、新デザイナーのダニエル・リーが就任したボッテガ・ヴェネタが新風を吹き込み、グッチがミラノに戻るなど、話題が多いシーズンになった。

新デザイナーで定番進化

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

ボッテガ・ヴェネタ

「楽しみと喜び、欲望と美しさなどの感情を呼び覚ます」。そんなテーマでショーを開いたのはボッテガ・ヴェネタ。ミラノ中心部のセンピオーネ公園に会場を特別に設けた。ブランドを象徴する編み込みレザー「イントレチャート」を再解釈したコートや、極端に大きな編み目のバッグなど前衛的なデザインが目立つ。展示会で手にとると、手の込んだ編み方や、皮革のようなサテン生地など、手法と素材に強いこだわりを感じた。

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

バーバリー

19年春夏期からリカルド・ティッシがデザイナーに就いたバーバリーは新体制で初めての秋冬コレクション。世界で最も有名なコートといえる同ブランドのトレンチを進化させたほか、ブランドカラーのキャメルのニットやアウターなど完成度の高いアイテムを多数発表。以前ジバンシィを手がけていた頃より幅広さも感じた。それだけに「自殺を連想させる」と批判された環状のひも付きパーカの存在は痛恨だった。ティッシは「決して人を傷つけることを意図したものではないが、配慮に欠けていた」と謝罪した。

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

グッチ

前シーズンはパリでショーを開いたグッチはミラノに帰ってきた。招待状は大きな木箱に入った仮面。マスク姿のモデルも多数登場した。職人による丁寧な刺繍(ししゅう)のカーディガンにポップなスニーカーを合わせるなど、パリに比べて保守的なミラノのなかで存在感が際立つ。

のぞくブルー・重ねた花

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

J・W・アンダーソン

リアルクローズの存在感が増し、モノトーンを基調としたスタイリングでも、どこか彩りを感じる見せ方が印象に残るシーズンだ。J・W・アンダーソンは、チラリとのぞく鮮やかなブルーが、体を柔らかく包むグレーのポンチョを引き立て、日本の石庭に見立てたランウェーに映えた。

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

(左)ジョルジオ・アルマーニ、(右)プラダ

黒をベースとしながら、インナーやジャケットのアクセントにブルーを使ったのはミラノ・モードの帝王、ジョルジオ・アルマーニプラダは花柄プリントの上に花飾りをつけ、アクセントを重ねた。配布された資料には「今回のショーはロマンスの解剖」「異なる二つの要素が相互に作用し、二つで一つになる」とある。確かに、平面と3Dの花の組み合わせによって豊かな表情に見えた。

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

ジル・サンダー

「今季は、男性らしさと女性らしさの対比を更に掘り下げた」とは、ルーシーとルークのメイヤー夫妻がデザインを担うジル・サンダー。メンズジャケット風の襟元と、シェイプされたウエストで黒と白のコントラストが際立つ。

モノトーンに表情プラス 2019年秋冬、ロンドン&ミラノ・コレクション

エムエム6

初めてミラノでプレゼンテーションを開催したエムエム6は、新作の服も、会場の壁や床も白一色。生地は中綿入りでボリュームがあり、明るく優しい印象に仕上がった。メゾン・マルジェラのアーカイブを新解釈した服もあり、ファンにはうれしい提案ではないだろうか。

(後藤洋平)

<エムエム6の写真はブランド提供。ほかは大原広和氏とRunway-Photographie撮影>

時代を照らす、ゴージャス 19年秋冬NYコレクション

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