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19年秋冬東京コレクション(上) ピカチュウとAIと…放つ個性 

2019年秋冬の新作を発表する東京コレクション(アマゾンファッションウィーク東京)が18~23日、渋谷ヒカリエを中心に開かれた。約50ブランドが参加し、テクノロジーやキャラクターとのコラボなど、東京ならではの個性豊かな発信が目立った。

19年秋冬東京コレクション(上) ピカチュウとAIと…放つ個性 

コーシェ

「寛容と愛」のメッセージ

19年秋冬東京コレクション(上) ピカチュウとAIと…放つ個性 

コーシェ

人々や文化が交錯する東京の象徴的な場所で、躍動感あふれるショーをしたのがコーシェ(クリステル・コーシェ)だ。渋谷のスクランブル交差点に面したビルの屋上で、ピカチュウの映画とコラボし、黄や赤を用いたスポーティーかつエレガントな服を発表。最後は「上を向いて歩こう」の歌に合わせ、モデルが手をつないだり手拍子をしたり。デザイナーは「人々は、お互いに寛容にならなければならない。愛を持ち込むことが大事」。そのメッセージがじんと響くショーだった。

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アンリアレイジ

パリで発表しているアンリアレイジ(森永邦彦)が、前回に続き参加した。森永は「東京の若い人やバイヤーに、やっていることを肌で感じてほしい」。トレンチコートや白シャツといったベーシックなアイテムの、ポケットや襟など一部を極端に大きく引きのばしたジャケットなどを披露。対比で細かいパッチワークの手法も見せた。

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エマリーエ

AI(人工知能)と「協働」したのがエマリーエ(エマ理永、旧名・松居エリ)だ。東大生産技術研究所の合原一幸教授の監修で、デザイナーの服や貝の画像などをAIに学習させ、出力された画像をもとにデザインを広げた。デザイナーは「みんなAIを怖がっていると思うが、私たちを幸せにしてくれると良いなと思っている」と話した。

19年秋冬東京コレクション(上) ピカチュウとAIと…放つ個性 

ハハ

年齢や性別などにかかわらず、着る人が主役になる「ユニバーサルモード」を掲げるのがハハ。車いすの人も脱ぎ着がしやすいよう背中がテープで留められ、腕が動かしやすいように肩を大きめに作った上着などを提案した。

若手、エネルギッシュに

ブランドを立ち上げて数年の若手に勢いがあった。

19年秋冬東京コレクション(上) ピカチュウとAIと…放つ個性 

マラミュート

その筆頭がマラミュート(小高真理)だ。2014年に設立し、前シーズンに続き2回目のショー。アンティーク調の花柄をスポーティーに仕上げたり、糸を飛び出させたり、ニットの多彩な表情を見せた。小高は「情報社会で、何を選ぶかは自分次第。色々な時代とテイストをミックスした」と言う。

19年秋冬東京コレクション(上) ピカチュウとAIと…放つ個性 

コトハヨコザワ

コトハヨコザワ(横沢琴葉)は2015年設立で、スマートフォンで自撮りする人をデザインしたセーターや、ブラジャー形のバッグ、リメイクデニムなど、程よく力の抜けた服を披露。等身大の自分を投影したような、明るく楽しいスタイルだった。

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ケイスケヨシダ

2015年設立のケイスケヨシダ(吉田圭佑)は、いばらのつるなど植物の文様や、極端にふくらんだ肩のシルエットなど、意志の強さを感じさせる服が並んだ。自分自身に向き合う礼拝をテーマにしたといい、吉田は「いま自分が思う、本当にかっこいいものを作りたかった」と話した。

ここのところの東コレは、アマゾンが海外で実績のあるブランドを中心に招く「アットトウキョウ」が目玉になっていたが、今回は行わなかった。だが、成長が楽しみな若手やユニークな試みが目立ち、新たな芽を感じさせた。(神宮桃子)
<写真撮影は大原広和氏、野村洋司氏、Runway-Photographie>

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19年秋冬東京コレクション(下) 優雅に丁寧に、新鮮クラシック

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