よなよなハンコ

親子って似るものなんだな。「へそまがり日本美術」

消しゴムハンコ作家で、忌野清志郎さんの長女・百世(ももよ)さんの連載「よなよなハンコ」。今回は百世さんが府中まで見に行った美術展のお話です。親子って、似るものんだなあって、なんだかわかる気がしますね、このカエルたちを見ていても……!

先日「へそまがり日本美術」を府中市美術館に観(み)に行ってきました。「へそまがりな感性」が生んだ絵画が展示されているというのをHPで見て、面白そうだなぁ~と思って行ったら、本気で面白かったー!

展示室に入って絵を見たとたん、思わず笑顔になっちゃう個性的で“ヘタウマ”な作品が展示されていて、絵だけ見ても「?」が浮かんじゃう作品もたくさん。それで解説を読むと、「え! それを描いてたの!?」とビックリするのもありましたねー。解説がないとわからなかったり、読まないと面白さが半減しちゃう感じで、こんなに解説が重要な展覧会は、他にないなぁと思いました。

お殿様の絵も飾られていたんですが、徳川家光が描いた、切り株の上にちょこんとウサギが乗っている絵は、ぱっと見、筒から顔をだしているように見えたり、ドレスを着てるようにも見えたりするんですよね~。うさぎの毛はモヤモヤっとしていて消えていきそうだったなぁ。

となりに飾ってあった絵は、解説を見たら、鳳凰(ほうおう)って書いてあったので、どんなかなーと思って観たら、とってもシンプルな小鳥! 尻尾の羽は長かったけど、家光の鳳凰のイメージすごい……。

息子の家綱の絵もあったんですが、これもまた面白くて、しっかりお父さんの血を受け継いでいましたねー。家光も余白が多くて、小さめに絵を描いていたんですが、そこもそっくりだった。 親子って似るものなんだな、やっぱり。

一番お気に入りだったのは、遠藤曰人(あつじん)の「蛙(かえる)の相撲図」! カエルってこんなにフニャフニャだったっけ? ってくらい線がふにゃりとしていて、顔が何とも言えないゆるさでキュンとした~。行司さんと思われるカエルは、ハートみたいな形をしてて、それがまた面白かわいくて、何度もその絵を見に戻っちゃいました。人が誰も居なかったら、笑い転げてるところだった。

他にも魅力的な作品が多かったなぁ。若冲(じゃくちゅう)や応挙などの絵もあったのに、ヘタウマに侵食され過ぎちゃったからか、上手すぎて物足りなくなってくるという、なんだか不思議な感覚が起きたりもしました。
最初から最後まで心掴まれっぱなしで、楽しく面白い展示でした。5月12日までやっているので、観に行ってみてくださいね~。絶対笑顔になっちゃいます!

今回の消しゴムハンコは、「蛙の相撲図」を私っぽく彫ってみました~。実物は筆で描かれているので、フニャフニャ感をだすのが、むずかしかった。
でもいつもと違う雰囲気の作品になって、なんかうれしいなぁ。「蛙の相撲図」さらに好きになっちゃいました!

百世

PROFILE

百世

消しゴムハンコ作家。東京都在住。
2013年1月より消しゴムハンコなどの創作活動を開始。
2014年4月、初の個展「一粒万倍 百世のモモ版画」を銀座のギャラリー403で開催。以後 忌野清志郎「ネズミに捧ぐ詩」の装画やファッションブランドZUCCaとの展覧会、CDジャケット、ロゴマーク、ドラマのタイトルバックやフェスのグッズなども手掛けている。
2018年10月には犬猫グッズの「わんコレ」からコラボ商品が発売された。

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