朝日新聞ファッションニュース

羊の飼育から服作りまで エルメネジルド・ゼニア

羊の飼育から服作りまで エルメネジルド・ゼニア

2019年春夏コレクション=大原広和氏撮影

 物作りの背景が問われるようになってきたなか、イタリアの老舗ブランド「エルメネジルド・ゼニア」は羊の飼育から既製服作りまでを一貫して手がける。品質管理で支持され、昨年はパリ・コレクションで発表を続けるトム・ブラウンをグループ傘下に収めるなど、勢力を広げている。

 アルプス山脈のふもとの町トリベロにある工場では約500人が働き、700種類以上の生地を製造する。アニオナなど傘下のブランドだけでなく、多数の高級ブランドにも生地を供給している。

 扱う羊毛は自社生産のものを含め、オーストラリア産がほとんど。「全工程を管理することで最高品質が維持できる。一定の規模で、羊を育てる段階から既製服の製造まで携わる会社は他に存在しないのでは」と広報担当者は語る。

羊の飼育から服作りまで エルメネジルド・ゼニア

生地用の糸を巻く機械

 デザイナーのアレッサンドロ・サルトリもトリベロの出身。「常に新しいテーラリングを試みており、質の高いゼニアの素材が一番の支え」と話した。

 トリベロは小さな村だったが、1910年に創業者のエルメネジルドが、清流に恵まれていることに目を付けて工場を建設。学校や病院、映画館なども設けて町を活性化させてきた。

 今や世界で7千人を超える従業員を抱える。従業員に子どもが生まれると、周辺に所有する森に、その名を付けた木を植える。

(後藤洋平)

高級ブランド、レンタルで「お試し」 使い心地を体験、購入前のヒントに

トップへ戻る

暮らしの中に自然美を ミラノ・デザインウィーク

RECOMMENDおすすめの記事