五輪メダリスト松田丈志、練習法と「勝ち飯」を中高生に伝授

五輪メダリスト松田丈志、練習法と「勝ち飯」を中高生に伝授

松田丈志さんが「『勝ち飯』競泳教室2019」で中高生らを指導

「速い人と遅い人の差、どこで生まれるか? 一つは(手で)かく水の量。ストロークが長い人はたくさん水をかけます。もう一つはタイミング。瀬戸大也選手しかり、萩野公介選手しかり池江璃花子選手しかり、速く泳げる人は、速く水をつかんでいるんです」

プールの中央に立って、水泳部の中高生を熱心に指導するのは、五輪に4大会連続で出場した元競泳選手の松田丈志さん。6月8日に味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で開かれた「『勝ち飯』競泳教室2019」で、講師を務めました。

五輪メダリスト松田丈志、練習法と「勝ち飯」を中高生に伝授

会場はトップアスリートが練習で利用する味の素ナショナルトレーニングセンター

「練習と食事と睡眠はセットで考えて」

今回の「勝ち飯」競泳教室は、トップアスリートが世界で勝ち抜くためのトレーニングや栄養摂取方法を知ってもらおうと、JOC(日本オリンピック委員会)の後援を受けて、味の素と朝日新聞社が開催。東京成徳大学中学・高校の水泳部員約30人と保護者らが参加しました。

午前中は同センターの屋内プールで、松田さんが考案したプログラムの練習を実施。ストレッチに始まり、筋力を付けるためのトレーニングや泳ぐ際の姿勢の指導などを行いました。普段とは違う練習をこなし、参加している部員たちの表情も真剣に。

五輪メダリスト松田丈志、練習法と「勝ち飯」を中高生に伝授

「みなさんは伸びしろがあります」とエールを送る松田さん

32歳まで現役を続け、2008年北京五輪から3大会連続で計4個のメダルを獲得した松田さん。彼が強調したのは、水の抵抗を減らすための基本姿勢であるストリームラインでした。「『何を今さら』と思われるかもしれませんが、バタフライも平泳ぎも、すべての泳ぎの基本です」と話し、自ら水中に潜って部員たちの泳ぎをチェックしていました。

プールから上がると、ハードなトレーニングをリカバリーするため、全員でサプリメント「アミノバイタルGOLD」を飲みました。松田さんは「栄養補給までできて、一つの練習が完結する。さらに言えば、トレーニングと食事と睡眠、それが体を大きくして、アスリートとして成長していくために必要です。ワンセットで考えてほしい」とアドバイスしました。

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松田さんは2017年から「勝ち飯」アンバサダーとしても活動

選手をサポートする「補食」のコツ

有名選手も利用する同センターの通称「勝ち飯食堂」で昼食を取った後は、味の素の栗原秀文さんも講師に加わり、栄養プログラム「勝ち飯」の勉強会が行われました。栗原さんは、同社とJOCがトップアスリートに栄養指導などを行う「ビクトリープロジェクト」のチームリーダーであり、2004年からメダリストを含む数々の選手の体調管理をサポートしています。

「たくさん練習して、その分たくさん食べるよう意識していました」と松田さんが語るように、アスリートが目標を達成するために食事はとても重要です。特に競泳では身体が大きい方が有利とされ、成長期の子どもを抱える保護者らは熱心にメモを取っていました。

栗原さんは、栄養素の働きや、汁物を使った上手な摂取方法などを説明。「まごにわやさしい」(まめ、ごま、にく、わかめ、やさい、さかな、しいたけ、いも)の8種をそろえるのを一日の食事の中で心掛けると、実践しやすいとのことです。

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羽生結弦選手らトップアスリートに栄養指導を行ってきた栗原秀文さん

さらに参加者らは、一日三食のほかにも、目的に応じて必要な栄養素を必要なタイミングで摂取する「補食」についても学習。筋肉を良い状態に保つのに役立つアミノ酸を取るポイントや、消化吸収時間を考えた食事の選び方などを学びました。最後に、競技会に出場する時に、どんなタイミングでどんな食事を取るかのシミュレーションを行いました。

松田さんが「2週間ぐらい食事にこだわるだけで、みるみる体は変わります。みんなは体も大きくなっていく時期なので、その実感が競技に向き合うモチベーションになっていくと思います」と締めくくりました。

参加した親たちは「補食は気にしていたのですが、こういう方法もあるんだと参考になりました」「来週が大会なので、この1週間の食事は計画を立てて頑張ってみようと思います」などと話しており、スポーツを頑張る子どものための食事への関心は高まった様子でした。

五輪メダリスト松田丈志、練習法と「勝ち飯」を中高生に伝授

食事と補食の2つの「勝ち飯」の基本について学んだ

松田さんは現役時代から味の素のサポートを受け、引退後は選手の栄養摂取に関する共同研究を同社と行い、「勝ち飯」アンバサダーとしても活動中。競泳の日本代表チームは食事も良い雰囲気だったと振り返り、参加者にこんな提言をしていました。

「お父さんやお母さんに気を付けていただきたいのは、食卓を説教の場にしないこと。ご飯を食べながら『学校の成績はどうなの』とか言い出すと、子どもの胃はもたない。早くその場を離れたくもなるので、結局は食べる量が減ってしまいます」

家族で楽しく食事をすることも、「勝ち飯」の大きなヒントと言えそうです。

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松田さんは2016年リオデジャネイロ五輪の銅メダルを、参加者に触れてもらおうと持参してきた

クリムト展 ウィーンと日本 1900

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