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バッグ、小さく?大きく? デジタル化で減る荷物とマッチ

ここ数年、小ぶりなバッグの人気が継続中だ。パリやミラノ・コレクションでも多様なミニバッグが登場している。なかには物が入らないような「マイクロ」バッグも。一方でショッピングバッグのような極端に大きなものもチラホラ。着こなしに変化をつける小物として、トレンドは二極化しているようだ。

バッグ、小さく?大きく? デジタル化で減る荷物とマッチ

(左)シャネル、(右)ルイ・ヴィトン

2019年春夏や秋冬のコレクションでも、多くの高級メゾンがミニバッグを携えたスタイルを発表した。ルイ・ヴィトンのショルダータイプや、シャネルが提案したウエストポーチなど幅広く、アクセサリー感覚で持てるファッション性の高いものが多い。

高島屋の木島悠里バイヤーは、2016年ごろからミニ化の傾向があったと分析している。

材料費の値上がりや、売り上げ確保のために価格が高騰し、20万円以上の商品が主流になった背景もある。ブランド側は、ミニ化して単価を抑えた10万円台のバッグを発売。手ごろな価格帯は20~30代に受け入れられた。

スマートフォンが普及し、加速するデジタル化の影響も大きい。手帳や音楽再生の機能はスマホに入り、電子マネーなどで支払うキャッシュレス化も進む。荷物はより軽量化し、ミニバッグの需要が高まった。

バッグ、小さく?大きく? デジタル化で減る荷物とマッチ

(左)ロエベ、(右)プラダ

バーニーズニューヨークでも、この2年間で10万~15万円台のミニバッグのシェアが伸び続けている。黒などベーシックな色に比べて、ネオンカラーや柄物が選ばれているのも特徴だ。バーニーズジャパンの福原菜津子バイヤーは「(派手でも)小さいと目立たないので、気軽に冒険しやすいのでは」と話す。とはいえ、どこまで小さくなるのか。「スマホと財布、リップは最低限入らないと。ミニ化は落ち着き、サイズの見直しが進むと思う」

PC入る大きさにもニーズ

バッグ、小さく?大きく? デジタル化で減る荷物とマッチ

(左)エルメス、(中央)クリスチャン・ディオール、(右)ステラ・マッカートニー

かたや、ショッピングバッグほどの大きめのバッグにも注目したい。

伊勢丹新宿店では5月下旬から約2週間、クリスチャン・ディオールの「ブックトート」=写真中央=を目玉にしたポップアップショップを開いた。横幅41・5センチ、高さ35センチのサイズと、少しだけ小ぶりなサイズの両方が人気で、主な価格は25万~30万円ほど。売れ行きは通常の5倍だったという。従来の顧客に加え、20~30代の購入も目立った。

三越伊勢丹の登林(のぼりはやし)隆太マーチャンダイザーは「働き方が多様になり、パソコンを持ち歩けるサイズのニーズが高まっている」と話す。頑丈で存在感はあるが、キャンバス素材で軽やかさもある。「実用性に加えて、メゾンがもつエレガントさが若者にも斬新に映ったのでしょう」

松屋銀座・東京生活研究所の関本美弥子ファッションディレクターは、大型化についてミニ化の反動もあると分析する。「現在のマーケットはミニ化が主流。機能性という面で大きいバッグも人気だが、日本人の体格を考えるとA3サイズほどに落ち着くのでは」とみる。

(松沢奈々子)

 <写真は大原広和氏とRunway-Photographie撮影>

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