リノベーション・スタイル

好きで集めたものを眺める、アーリーリタイアの暮らし

 
【Romanesco】
Yさん(女性50代)
神奈川県藤沢市/築24年/68.21平米/施工費1110万円

50代のYさんはアーリーリタイアをされて、終(つい)の住処(すみか)を探していました。落ち着いて住める郊外を希望し、選んだのは辻堂のマンション。辻堂は海も山もありながら、東海道線1本で東京駅に出られるアクセスの良さで、今注目されているエリアです。落ちついた雰囲気と便利さのバランスがちょうどよく、Yさんも買い物や趣味の美術鑑賞に出かけやすいと、この場所に決めました。

Yさんが利用したのは、私たちブルースタジオの「TOKYO*STANDARD」というセレクトオーダー式のリノベーション。「リノベーションは、いくらかかるかわからないのが不安。定額制のプランだと、必要な部分はカスタマイズして、その分だけ金額をプラスできるので安心でした」とYさん。アーリーリタイアを見据えた家づくりで、気負わずにできてよかったそうです。

好きで集めたものを眺める、アーリーリタイアの暮らし

リノベーション後の間取り

今回、カスタマイズしたのがリビングや寝室のシェルフです。これらは家具屋さんに頼んだ造作家具。Yさんの希望は「好きなものがいつでも目に入る」ことでした。海外のインテリア写真を参考にされ、集めていた本やアート作品を飾るシェルフを作りたいと。そこで、シェルフを具体的にするために、参考写真や図を作るなど、Yさんがやりたいことを具体的にみせてくださいとお願いしました。Yさんはものの配置に合わせたシェルフの図解を作り、その図を参考にシェルフの図面を完成させたのです。

シェルフに飾られたのは、猪熊弦一郎のポスター、ドイツの手袋の型、アップルコンピュータから発売された初期マッキントッシュのSE/30、子供時代に訪れた江ノ島土産の貝細工箱などなど、Yさんの感性で選んだお気に入りのものばかり。今までは全部大事にしまっていましたが、リノベーションを機に「好きで集めていたものを飾りたい」という思いが爆発し、まるで自分史ミュージアムのようなシェルフになりました。

好きで集めたものを眺める、アーリーリタイアの暮らし

玄関脇につくったオープンな寝室。目の前にあるサニタリーへの動線もスムーズ

寝室のシェルフは、背板部分がガラスブロックになっていて、光が透過するようになっています。ここには、光が反射してきれいなガラスの作品などを飾っています。リビングのシェルフに続いて、こちらはYさんのセカンドミュージアムです。

このシェルフは玄関と寝室の仕切り壁の役割もしていますが、上部はガラスブロックで抜け感を出し、オープンになりすぎないように下部は見えないつくりにし、バランスをとっています。

人生100年時代だと言われています。リタイアした後の人生が意外に長い。家にいる時間も多くなるので、いかに自分の暮らしをすてきに、快適にするかは大切になります。Yさんのように、今まで集めてきた好きなものを飾って、眺めて暮らすのも楽しみ方の一つだと思います。

Yさんにきく
リノベーションQ&A

1 リノベーションをして生活が変わりましたか?

変わりました! 自分の動線で作ったので、スムーズに動けますね。目に見えるものが全て自分の好きなものなので、心地よいです。

この家は終の住処として作ったので、バリアフリーも考えています。一つ一つの空間をゆったりとり、段差をなくしました。寝室の扉をあえてつけなかったり、寝室とトイレを近くに配置するなど、高齢になってからの暮らしを考えました。そのことは、今の暮らしも快適にしてくれているのだと思います。

2 リノベーションして想像以上のことはありましたか?

掃除がしやすくなりました! キッチンや洗面所など汚れやすい場所を掃除しやすい素材にしたのはよかったです。掃除は毎日のことなので、ストレスが少ないですね。

3 リノベーションのプロセスで楽しかったことは?
全てが楽しかったです。私がお願いしたことに対して、ブルースタジオさんから3アイデアを出していただき、それを絞っていくプロセスも楽しかったですね。

設計が決まってディテールを作っていくとき、ドアのノブや洗面ボウルなどを選ばせてもらえたのもよかったですね。パーツ選びのためのショールーム回りも、楽しかったです。

(構成・文 大橋史子)

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PROFILE

石井健

「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/

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