集英社文庫「ナツイチ」より、夏にゆっくり読みたい小説5選PR

集英社文庫「ナツイチ」より、夏にゆっくり読みたい小説5選

集英社文庫では、全国の参加書店で夏のフェア「ナツイチ」を実施中。
注目の本、ドキドキする本、切ない本、すっきりする本、ほっこりする本、なるほど!な本……。様々な「夏の一冊」を取りそろえています。
また、対象書店でもらえる「ねこじゃらしおり」や、イラストレーターのNoritakeさんがデザインしたナツイチ2019年限定カバーにも注目を。
「ナツイチ」対象文庫は全82冊。今回は、その中から、注目の5冊をご紹介します。
仕事、家族、友情……。この夏、本を読みながら、大切なものに思いを馳(は)せてみませんか。

イギリス人陶芸家、バーナード・リーチの生涯を描く“アートフィクション”

『リーチ先生』(集英社文庫) 著・原田マハ 880円(税別)

『リーチ先生』(集英社文庫) 著・原田マハ 880円(税別)

〈あらすじ〉
父との死別後、小鹿田の陶工、坂上一郎の元で見習いとして働く高市は、陶芸に触れることのできない生活にもどかしさを感じていた。そんな折、イギリス人の陶芸家バーナード・リーチが小鹿田に滞在するとの知らせが。予期せぬ形で「リーチ先生」のお世話係となった高市は、この陶芸家から思わぬ事実を知らされる……。芸術を通し、家族、友情、仕事、生き方について描かれた、心温まる物語。

<レビュー>
まるで美しい陶器のような、穏やかで温かい空気が、小説全体に流れている。柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎といった大物の芸術家が登場する中で、あえて出る「『有名』だからいい、というわけじゃない。むしろ『無名』であることに誇りを持ちなさい」という河井の言葉が響く。自分だけの土を、作品を、そして人生を、生き方を、幸せを探し続けること。周りの評価でない、自分自身の表現を見つけていくこと。その大切さを改めて知る。「好いものは、好い」というリーチ先生の言葉が、胸に残る。

老舗足袋業者「こはぜ屋」の痛快逆転劇

『陸王』(集英社文庫) 著・池井戸潤 1,000円(税別)

『陸王』(集英社文庫) 著・池井戸潤 1,000円(税別)

〈あらすじ〉
百年の歴史を有する老舗足袋業者のこはぜ屋。足袋事業は先行きが見えず、銀行からの融資も厳しくなっていた。そんな中、社長の宮沢は長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発する事を思いつく。こはぜ屋と同じく挫折からの巻き返しを図るマラソン選手、茂木にそのシューズの提供を申し出るが……。次々に訪れる難局を、チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との結びつきで立ち向かっていくこはぜ屋。プロジェクトは成功するのか。また、茂木はランナーとして再び立ち上がることができるのか。

<レビュー>
「自分は、人気取りや世の中からの称賛を得るために走っているわけではない。走るのは、自分にとってそれが人生そのものだからだ」。茂木の言葉が胸に響く。
「自分自身のために走る」、それは、ランナーだけではない、例えば会社員にも、子育て中の親にも、今を生きる全ての人にとって大切なことではないだろうか。きれいごとだけで乗り越えられるほど世の中は甘くないかもしれない。それでも「正直者が馬鹿を見ない」、そんな世界を信じたくなる物語。

戦後の人と人との関わりから「愛」を知る全6編

集英社文庫「ナツイチ」より、夏にゆっくり読みたい小説5選

『帰郷』(集英社文庫) 著・浅田次郎 580円(税別)

〈あらすじ〉
戦後の日本を舞台にした短編集。娼婦(しょうふ)として働く綾子。復員兵の庄一。家をなくした二人は、新宿闇市の路地で出会う。話を聞いてくれないか、と庄一は身の上を話し始める…「歸鄕(ききょう)」ほか、ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工を主人公にした「鉄の沈黙」、開業直後の後楽園ゆうえんちを舞台に、戦争の後ろ姿を描く「夜の遊園地」など、戦後の人と人の関わりから「愛」を知る、全6編の物語。

<レビュー>
国と国との戦争の中には、人と人との別れがあり、「個人」の痛みがある。全ての物語を通して戦争の激しい描写があるわけでは決してないけれど、それでも一人ひとりの哀(かな)しみと痛みに目を向けることで、改めて戦争の虚(むな)しさを感じさせられる。国家という大口で語られるものも実際は、個人同士で成り立っている。それを忘れてはいけないと、改めて感じさせられる一冊。

痛みを抱えながらも希望を見つけていく人々を描く 全6編の物語

『海の見える理髪店』(集英社文庫) 著・荻原浩 580円(税別)

『海の見える理髪店』(集英社文庫) 著・荻原浩 580円(税別)

〈あらすじ〉
店主の腕に惚(ほ)れ込んで、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。大きな鏡には海が映る。「僕」はある思いを胸に、その店を訪れる。僕の髪を切りながら店主が語る過去とは……。表題作など、人生における喪失や痛みを抱えながらも、ささやかな希望を紡ぐ人々を描く、全6編の短編集。

時を経て、世代をまたいで紡がれるミステリー

『慈雨』(集英社文庫) 著・柚月裕子 760円(税別)

『慈雨』(集英社文庫) 著・柚月裕子 760円(税別)

〈あらすじ〉
警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。旅先で知った少女誘拐事件は、16年前に自らが捜査にあたった事件に酷似していた。手掛かりのない捜査状況に悩む後輩に協力しながら、神場の胸には過去の事件が蘇(よみがえ)る。場所を隔て、時を経て、世代をまたぎ、織り成される物語。事件の真相、そして明らかになる事実とは。

対象文庫で「ねこじゃらしおり」をプレゼント!

キャンペーン参加書店の店頭でナツイチ対象文庫を1冊買うと、その場で1つシリコン製の「ねこじゃらしおり」をプレゼント! 「よまにゃ」をデザインしたイラストレーターのNoritakeさんによる描き下ろしのイラストは全4種類。手触りが柔らかなシリコン製のしおりは、本に挟んでおくとかわいく揺れて、しかもすべり落ちにくい。全種類集めたくなる!

集英社文庫「ナツイチ」より、夏にゆっくり読みたい小説5選

集英社文庫「ナツイチ」より、夏にゆっくり読みたい小説5選

「ナツイチ」にはお楽しみがいっぱい!

「ナツイチ」特設サイトでは、たくさんの本の中から何を読んでいいかわからない……と迷ってしまう方のために、「よまにゃ」の質問に答えていくだけであなたにぴったりの一冊をオススメしています。
また、北村匠海さんと浜辺美波さんが出演する、ナツイチ2019スペシャルムービー「僕らのナツイチ」完全版は特設サイトから見ることができるので、お見逃しなく!

(文・虫明麻衣)

■「ナツイチ」特設サイトはこちら

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「登龍 麻布店」の湯麺(タンメン) 保坂知寿さん

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