料理家・冷水希三子の何食べたい?

甘酢っぱい夏の香り。すももとミニバーグのサラダ

料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんが読者と私たち編集部のリクエストに応えて料理を作ってくださるという夢の連載。今回は旬のすももを使った、ボリュームたっぷりなサラダをご紹介します。

    ◇

―― 冷水先生、こんにちは。今年はよく雨が降る梅雨ですね~。スカッとした夏の空が待ち遠しいです。

冷水 梅雨ももうすぐ終わるでしょうから、すぐに楽しい夏がやってきますよ。

―― 読者のみなさんも夏が待ち遠しいようで、夏らしいメニューへのリクエストがたくさん寄せられています!

冷水 じゃあちょっとフライングして、夏に食べたい爽やかなお料理を作りましょうか。フルーツを使ったサラダなんてどうですか?

―― 出ました! 料理上手の証し、フルーツを料理に使っちゃう、オシャレなやつですね。

甘酢っぱい夏の香り。すももとミニバーグのサラダ

旬のすもも。色々な種類があるので、甘さや酸味の塩梅(あんばい)はお好みで。違った種類を混ぜて使ってもOKです

冷水 あはは、そうなんですか? フルーツはサラダに使うとジューシーさが増しますし、爽やかな香りも楽しめて夏にオススメですよ。

―― あるあるですけど、酢豚のパイナップル理論で、どうしても抵抗があるんです(笑)。でもサラダなら挑戦しやすそうですね。

冷水 今日は旬のすももを使った、お肉のサラダを作ろうと思います。

―― え、サラダにお肉を入れるんですか!? ボリュームがありそうで夏にいいですね。

冷水 牛肉の赤身ミンチを使ったミニバーグです、脂っぽくなくさっぱりといただけますよ。
まずは材料を切っていきましょう。すももとミニトマト、赤玉ねぎとパクチーです。

―― 夏といえばパクチーですね。 みじん切りにするとより香りが立ってきました。

甘酢っぱい夏の香り。すももとミニバーグのサラダ

まずはすもものマリネを作ります。玉ねぎは香りが控えめでさっぱりした風味の紫玉ねぎを使うのがおすすめです

冷水 あ、根っこの部分は捨てないでください~。これはミニバーグのたねに混ぜるので。

―― なんと! それは香り高いバーグになりそう~。

冷水 今回はハラペーニョの酢漬けも入れるのですが、ピリリとした辛みがアクセントになるので、ぜひ使ってみてください。

―― ハラペーニョにライム、パクチーと、ちょっとエスニックな雰囲気ですね。

冷水 バーグにもクミンやパクチーの根が入りますので、夏にぴったりの味になりますよ。

―― 今回は牛肉の赤身ミンチということですが、普通のハンバーグのように合いびきではダメなんですか?

甘酢っぱい夏の香り。すももとミニバーグのサラダ

牛肉の赤身100%を使ったミニバーグは、あまりこねすぎず、ラフにまとめるのがほろほろ食感を作るポイント。手でまとめる感覚です

冷水 今回はすももの果汁を味わってもらいたいので、脂分の少ない牛の赤身がオススメです。つなぎを一切加えずに、ざっくりとしたミンチに仕上げると、食べるときにホロホロと崩れて、果汁とよくなじむんです。

―― なるほど~。お肉単体のおいしさを考えるのではなくて、全体のバランスが大切なんですね。

冷水 ミンチをこねるときも、ハンバーグや肉団子を作るときのようにしっかりこねる必要はありません。調味料が混ざったらざっくりと丸めればOKです。

―― 本当、今にも崩れそうなくらいラフに丸めるんですね。THE 肉!って感じでワイルドです(笑)

冷水 イメージ的には外国で食べる牛肉100%のハンバーガーパテみたいな感じです。

―― まさに!!

甘酢っぱい夏の香り。すももとミニバーグのサラダ

食べやすいミニサイズにまとめて、両面をしっかり焼きましょう。崩れやすいので、あまりいじらずに

冷水 あとは両面に焼き色がつくまで焼けばミニバーグは完成です。お皿にすもものマリネと一緒に盛り付けていきましょう。

―― わあ、すももの赤がとってもきれいです。皮付きのまま使って正解ですね。

冷水 お肉のおかげでボリューム感もあり、華やかに見えるのでおもてなしにもぴったりですよ。お味はいかがですか?

―― おっしゃる通り、ミニバーグにマリネを絡めて食べると、すももの甘酸っぱい果汁がミンチにしみて、すごく爽やかな風味です~。

冷水 そう、その食感と風味を味わってほしくて、赤身のざっくりバーグにしたんです。理想通りの仕上がりになってよかったです。

―― お肉からはクミンとパクチーの香りがしっかり感じられて、そこにマリネのパクチーとハラペーニョが追いかけてきて、なんというか異国の香りが満載のサラダですね。

冷水 暑くて食欲が出ないときでもたくさん食べられると思います。お肉も入っていて満足感も高いですし。

―― これはサラダというより、れっきとしたメイン料理です。

冷水 ビールや冷やした白ワインにも合うと思いますよ。

―― 今日も雨でじっとりしているので、キンキンの白ワインでも飲んで気晴らししましょう!

今日のレシピ

すももとミニバーグサラダ

■材料(4人分)

すもも:2~3個
牛赤身肉ミンチ:200g
ミニトマト:5個
赤玉ねぎ:1/8個
パクチー:2株
パクチーの根あたりのみじん切り:2株分
ライム汁:1/2個分(小さじ2強くらい)
ハラペーニョの酢漬け:8g
EXVオリーブオイル:大さじ1
塩:適量
塩:小さじ1/4強
クミンパウダー:小さじ1/4
コショウ:少々

作り方

 赤玉ねぎは薄くスライスして半分に切り、5分ほど水にさらして水気をふく。
 すももは皮ごと2㎝大の乱切り、ミニトマトは半分に切る。ハラペーニョとパクチーはみじん切りにする。
 ボウルに12(パクチーは根以外)を入れてライム汁と塩少々、EXVオリーブオイル大さじ1/2を加えて和(あ)える。
 別のボウルにミンチと塩、クミンパウダー、コショウを加えて軽くこね(こねすぎないで混ぜるような感覚)、パクチーの根を加え混ぜる。
 4のたねを一口大になるように平たく丸めるる(丸めすぎず、やっと形になっている程度に)。
 フライパンに残りのEXVオリーブオイルを入れ、中火強で5のたねを焼く。両面に焼き色がついたら取り出す。お皿にミニバーグと3を盛る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(料理・レシピ 冷水希三子 写真 関めぐみ 文 小林百合子)


よく読まれている記事

 

バックナンバー

「料理家・冷水希三子の何食べたい?」
「冷水料理相談室」

PROFILE

甘酢っぱい夏の香り。すももとミニバーグのサラダ

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

ミョウガの風味が決め手。カリカリ豚の和風あんかけ

トップへ戻る

RECOMMENDおすすめの記事