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デザイナー・画家…多彩な顔 マリアノ・フォルチュニ回顧展

デザイナー・画家…多彩な顔 マリアノ・フォルチュニ回顧展

羽織風の「キモノ」ジャケット。緑のデルフォスの上に重ねている

20世紀初頭、女性をコルセットから解放する流れを作ったとして知られるマリアノ・フォルチュニの回顧展が三菱一号館美術館(東京都千代田区)で開かれている。服飾デザイナーだけでなく、画家、写真家……と様々な顔を持つ総合芸術家だったことが約240点の作品や資料などからわかる。

フォルチュニは1871年、スペインに生まれ、伊ベネチアで活動した。古代ギリシャの像を着想源に、コルセット不要のゆるやかなドレス「デルフォス」をデザイン。絹地を鮮やかに染め、繊細なプリーツを施しており、時代を超えた優雅さをたたえる。「デルフォス」をはじめ服やテキスタイルを展示。東洋の文様もとり入れ、独自に解釈した作品はいま見ても新しい。日本文化からも影響を受け、「キモノ」ジャケットや所有していた染め型紙も紹介されている。

デザイナー・画家…多彩な顔 マリアノ・フォルチュニ回顧展

つややかな輝きを放つデルフォス

彼の業績は「服飾デザイナー」にとどまらず、本展でまず紹介されるのは、色彩豊かな絵画だ。また、舞台照明装置の開発者でもあり、写真家としても空や旅先の風景などを生き生きと切り取った。

フォルチュニ美術館(ベネチア)のダニエラ・フェッレッティ館長は「彼を表す言葉は『好奇心』。ファッションも、新しいものを試す一つの機会と考えていたと思う。エレガントで繊細かつ非常にシンプルなデザインが、時代を超えた作品にしている」と話す。
10月6日まで。月曜休館(7月29、8月12、26、9月16、23、30日は開館)。
(神宮桃子)

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