リノベーション・スタイル

家具を含めてトータルでコーディネート。エリアを絞った一戸建てリノベーション

 
【Y邸】
Yさんご家族(夫30歳 妻31歳、長女2歳)
埼玉県 106平米/築12年/総工費1521万円

今回は、建て売りの中古一戸建てをリノベーションした、Yさん宅を紹介します。建て売りなので外から見ると普通なのですが、中に入ると、住んでいる人の個性を感じる、楽しい家になっています。

最初は、1階、2階ともに大きくリノベーションする予定でした。ただ、どんな暮らし方になるのかをお聞きすると、「2階は寝室がメインなので寝るだけ。1日の大半は1階のリビングにいる」とのこと。

そこで、今回は1階のリノベーションにお金と時間を集約して、2階は必要最低限にすると予定を変更したのです。一戸建ての場合は、メインのエリアを絞ってメリハリをつけると、結果的に満足度の高いリノベーションになることがあります。

家具を含めてトータルでコーディネート。エリアを絞った一戸建てリノベーション

小上がりからLDKを見る

1階のリビング、ダイニング、キッチンのリノベーションをメインにすることにしたYさんご夫婦の希望は、「音楽と映画を楽しみたい」、「家族でゴロゴロしたい」、「家具もいっしょにセレクトしてほしい」、「視線の抜け感がほしい」とのこと。それを踏まえて、三つのプランを提案しましたが、最初はYさんと奥様の意見が合いませんでした。

そこで、再度、奥様の希望の「ゴロゴロできる小上がりがある」とYさんの希望の「曲線を生かした家具を造作し、リビング、ダイニングが流れるようにつながっている」を取り入れた、新しいプランを作りました。

家具を含めてトータルでコーディネート。エリアを絞った一戸建てリノベーション

ダイニングからリビング方向を見る。右手は小上がり

家具をいっしょにセレクトしてほしいというのが、今回の希望でもあったので、家具は造作して、部屋全体で一体感が出るようにしました。家具のデザインに曲線を取り入れ、リビング、ダイニングが一筆書きでつながっているような流れのある雰囲気になっています。

「リビングはゴロゴロできることを重視し、寝転がれる大きなソファと小上がりを作ってもらったのですが、想像以上に居心地がいいですね」とYさん。テレビは壁づけにし、ソファや小上がりでくつろぎながら映画を見られるような配置にしています。
この小上がりは、ご両親が泊まりがけで遊びにきたときに、寝室スペースに、さらに、畳の下は収納スペースにもなっています。

そのほか1階には、防音を考えた防音室を作りました。Yさんがバンドを組んでいて、バンド仲間と音楽の練習を自由にしたいという希望をかなえたものです。練習の後、リビング・ダイニングに移動して、みんなでお酒を飲むのも楽しいそう。でも、最近は、練習よりもそっちの時間のほうが長くなっていると、笑っていました。

家具を含めてトータルでコーディネート。エリアを絞った一戸建てリノベーション

防音室では、楽器の演奏もできる

Yさんご夫婦は、元々は人を招くことには、重点を置いていませんでした。でも、家が居心地がよいと、人が自然に集まって来てしまう。家をきっかけに、思いがけない新しいライフスタイルが生まれました。家族にとっても、友人にとっても居心地のいいリビング・ダイニングになりました。

Yさんご夫婦にきく
リノベーションQ&A

1 リノベーションをして生活が変わりましたか?

部屋をきれいに保ちたくなるので、自然に毎日掃除をするようになりました。スッキリ気持ちよく暮らせています。空間を広く使えるようにデザインをしてもらったので、子どもが走り回ることができ、楽しそうですね。

2 今回のリノベーションで一番大切にしたことは何ですか?

かっこいい家になるように、家具を含めて家をトータルでデザインしてもらいました。リビングはくつろげることを重視し、大きなソファを造作し、小上がりも作ってもらいました。
リビング・ダイニングと防音室が、空間としてバラバラにならず、視線が抜けるようにしてもらいました。防音室は、キッチンの隣ですが、室内窓でつながるようになっています。

3 リノベーションして想像以上のことはありましたか?

インテリアコーディネートもあわせてお願いしていたのですが、インテリアが想像以上におしゃれになりました。家具全体に曲線を取り入れてもらったり、ダイニングテーブルの天板の色のグリーンと扉や室内窓の枠の色をそろえてもらったり、家の中に統一感が出ました。

家具を含めてトータルでコーディネート。エリアを絞った一戸建てリノベーション

アーチの開口の先は階段。その左隣の扉はスタジオの入り口

防音室を設置したので、リノベーション前よりもリビング・ダイニング、キッチンの部分は狭くなっているのですが、流れるような雰囲気のためか空間的には広くなったように感じます。

(構成・文 大橋史子)

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PROFILE

石井健

「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/

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