きんゆう女子。お金の学校

<41>金融業界のビジネスモデルを理解しよう③

こんにちは。
金融ワカラナイ女子のためのコミュニティー「きんゆう女子。」を運営している鈴木万梨子です。

梅雨も明けていよいよ本格的な夏休みシーズン。みなさんはどこかに行く予定を立てましたか? 私は、起業4年目にしてやっと長い夏休みを取る勇気を持てるようになったので、今年は貯めたマイレージを使って中国・上海に行く予定です。

<41>金融業界のビジネスモデルを理解しよう③

私は日常のさまざまな支払いをできるだけクレジットカードでしているのですが、コツコツ積み重ねると結構なマイルが貯まりました。カードの使い方は、以前書いた「<30>キャッシュレスの王道、クレジットカードとの付き合い方」でもお伝えしましたが、限度額やマイルールを決めて賢く使うなら便利ですね。

最近では家賃や投資信託、国民年金保険料などもカード払いができます。カードをうまく活用してポイントやマイルを貯めることで、日々の生活にちょっとした潤いが生まれるとうれしいですよね。

さて、今回も「金融業界のビジネスモデル」について書きたいと思います。前回は保険の仕組みを考えましたが、今回は保険商品を売る仕組みについて、私が新卒で入った旅行業界と比較しながら考えていきます。

<41>金融業界のビジネスモデルを理解しよう③

みなさんは旅行に行くとき、どのように予約しますか?
「旅行予約サイトで購入し、自分で計画する」「友達にすべておまかせ」「旅行代理店の店舗に行って相談する」など、さまざまな方法がありますよね。それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分が思い描く旅にふさわしい方法を選択できればベストです。

その中でも今回は旅行代理店について考えます。店舗に行ってみると、さまざまな国や地域に向けたプランが用意されており、店内のあちこちにポスターやパンフレットが貼ってあります。たとえば「バリ島3泊5日癒やしの女子旅」とか、「モンサンミッシェルに行く 添乗員付きパリ7日間」など、テーマが決まったいわゆるパッケージツアーという旅行商品が並んでいます。

この旅行商品を私たちが買ったときのフローを考えてみます。まず旅行代理店はお客さんより旅行代金を預かり、パッケージツアーに含まれる手配先にそれぞれ支払いをします。わかりやすいところでは、航空会社に航空券の支払いをすることや、ホテルへの宿泊費の支払い、送迎やオプショナルツアー、さらにはツアー内で立ち寄るレストランなどにも支払いをします。

このときに提携する航空会社やホテルから、お客さんを決めてくれた「お礼」「おまけ」というかたちで旅行代理店にお金が戻ってくることがあります。これを「コミッションバック」とか「インセンティブ」ということがあります。お礼を支払うことで、次回以降も商品を売ってもらおうという狙いです。

この旅行業界の仕組みが、保険の販売とよく似ているのです。

<41>金融業界のビジネスモデルを理解しよう③

保険業界にも販売代理店があります。身近なところでは商店街やデパートなどで「○○保険ショップ」というような看板を見たことがありませんか。これは、終身保険や医療保険などのさまざま保険商品を販売する「乗り合い代理店」と呼ばれるところです。基本的には無料で依頼者の保険相談に乗り、契約が決まれば手数料をもらう仕組みで運営されています。

つまり、旅行代理店と同じように保険会社から「お礼」がもらえる仕掛けがあるということです。航空会社やホテルによって旅行代理店に支払うお礼の大きさが異なるように、保険会社も代理店の頑張りに応じて、支払うお礼の額が異なってくるそうです。

一見とても良い仕掛けに感じますが、そうすると、販売代理店にとって都合のいい保険と、相談した人にとって最適な保険が必ずしも一致しない可能性が想像できます。無料相談だけを売りにしてしまうと、どうしても他のどこかで利益を生む必要があります。そのため無理して保険商品を販売してみたり、自分たちが売りたい保険を売ってしまったりすることも否定できないと思います。

<41>金融業界のビジネスモデルを理解しよう③

少し話は変わりますが、今年4月から大手旅行会社のJTBが有料での旅行相談を受けているというニュースがあったのをみなさんはご存知でしょうか。国内旅行の相談は30分で2160円、海外旅行は30分5400円という基本料金がかかるそうです。

実はこの有料化は新しく始まったわけではなく、これまでも「旅行業務取扱料金表」というところに金額が明記されていたのですが、実際には請求していなかったということです。4月からはトライアルということで、一部の店舗で改めて料金を明記、了承を得たお客さんから有料旅行相談を受けはじめたそうです。

旅行商品を購入すれば相談料金の全額がそこから差し引かれるので、しっかりと相談したい人には便利なサービスですね。オンラインで旅行商品が直接買える時代において、店舗で対面してじっくりと話を聞くサービスに対価を払うという仕組みは、とてもわかりやすいと思いました。

FPなどによる保険相談を有料で実施している企業や店舗も増えてきていますが、私は基本的に有料のサービスでよいと思っています。さきほどお話ししたように、商品が売れたときに手数料が入るというビジネスモデルだけでは、どうしても買い手側より売り手側の目線になりがちだからです。

<41>金融業界のビジネスモデルを理解しよう③

自分たちにとって本当に必要な保障内容や納得のいく保険料の商品を見つけるためには、しっかりとした知識を持ちヒアリングができる方に時間をかけて相談せざるを得ません。そこに対価が発生するということは自然なのではないでしょうか。

そのことが的確な情報へたどり着くことへの近道や道筋になれば、買い手側・売り手側両方にとって持続可能なビジネスモデルになるのではないかと思いました。

みなさんは、どのように感じますか?

PROFILE

鈴木万梨子

TOE THE LINE Inc. 代表取締役社長。獨協大学外国語学部フランス語学科卒。新卒でH.I.S.に入社し、法人営業として団体旅行の企画・営業・手配・添乗を担当し、海外を中心に約8千人にツアーを提供。起業を目指し2015年、金融系ベンチャーに転職。金融業界に入ったことでお金の知識のなさに衝撃を受け、「きんゆう女子。」を立ち上げる。2016年3月に起業し、Webサイトを立ち上げ本格的に「きんゆう女子。」をスタートさせる。旅と服をコーディネート・手配するサービス「FIT the Local」を企画準備中。

<40>金融業界のビジネスモデルを理解しよう②

トップへ戻る

<42>大人のワーケーション in 上海(前半)

RECOMMENDおすすめの記事