料理家・冷水希三子の何食べたい?

思い立ったときすぐ作れる、大人味のコーヒーゼリー

料理家・冷水希三子(ひやみず・きみこ)さんが読者と私たち編集部のリクエストに応えて料理を作ってくださるという夢の連載。今回は昔懐かしい喫茶店のコーヒーゼリー。意外にも自宅で簡単に作れるということで、作り方を教えていただきました。

    ◇

―― 冷水先生、こんにちは。まだまだ暑い日が続いていますね。

冷水 だんだん体が暑さに慣れてきましたが、こうも毎日暑いと冷たいおやつに手が出てしまう日もありますね。

―― そうなんです! 私もアイスは1日1個と決めているんですけど、ついつい朝食代わりにアイスを食べちゃいます(笑)。読者の方からもひんやり感を味わえるスイーツを手軽に作れないかというリクエストが来ておりまして。先生、何かいいアイデアはないでしょうか?

思い立ったときすぐ作れる、大人味のコーヒーゼリー

コーヒーは市販のアイスコーヒーを使ってもOK。今回は好みのコーヒー豆を使って淹(い)れたコーヒーを使いました

冷水 う~ん、あんまり手の込んだものだと結局作らなくなってしまうし、暑い日はオーブンも使いたくないですよねぇ……。例えば、手軽に作れるコーヒーゼリーなんてどうですか?

―― わあ、コーヒーゼリー! 昔懐かしい喫茶店に入るとアイスコーヒーにしようか、コーヒーゼリーにしようか迷ってしまいます。家で手軽に作れるって、それホントですか!?

冷水 材料もすごく少ないですし、ゼラチンを溶かすときくらいしか火を使わないので、夏にとってもおすすめの手作りおやつなんですよ。

―― いいですね! 

冷水 じゃあまず肝心のコーヒーですが、これは市販のアイスコーヒーを使ってもいいですし、もしお好みの豆があれば、ご自分で淹れて作るのもおすすめです。それなら自分で濃さを調節できますからね。

―― 私は少し深煎りのものが好きです!

思い立ったときすぐ作れる、大人味のコーヒーゼリー

板ゼラチンは水で戻して、しっかりと水気を切りましょう

冷水 よし、じゃあ今日は豆を挽(ひ)いて、丁寧にコーヒーを淹れましょうね。その前に、板ゼラチンを水で戻しておきましょう。だいたい20分程度です。

―― 粉ゼラチンではダメなんですか?

冷水 もちろん大丈夫ですが、粉ゼラチンだと今回のレシピと分量が変わってきますのでご注意くださいね。

―― はっ! そうですよね……。正確を期すために、最初は板ゼラチンで挑戦します!

冷水 板ゼラチンが水を吸ったら器から取り出して、水気をしっかり切りましょう。

―― 料理は水切りが命!ですね(笑)。

思い立ったときすぐ作れる、大人味のコーヒーゼリー

板ゼラチンを溶かすときは、沸騰してしまわないよう火加減に注意しましょう。熱を加えすぎるとゼラチンが固まりにくくなります

冷水 ふふふ、その通りです(笑)。次は鍋にコーヒーを移して砂糖を入れます。甘さは好みで調節していただいて結構です。砂糖が溶けたら板ゼラチンも加えましょう。

―― 私はちょっと甘めにしようっと。

冷水 ここでのポイントは温めるときの温度です。板ゼラチンは熱に弱く、あまり熱すると固まりにくくなってしまうんです。だから沸騰してしまわないように注意してくださいね。

―― おお……ここでも「料理の化学」が!

冷水 このポイントさえ抑えればあとは大丈夫ですよ~。コーヒーゼリーは調理中に乳製品を使わないので、温めている最中に膜取りなどをしなくていいのですごく楽なんです。

―― 確かに! おやつ作り初心者にはうれしいですね。

思い立ったときすぐ作れる、大人味のコーヒーゼリー

カップに注ぐ時は気泡が入らないよう丁寧に。カップを変えるだけで仕上がりの雰囲気が変わるので、いろいろ試してみてくださいね

冷水 さあ、ゼラチンが溶けたら火を止めて粗熱を取りましょう。そのまま常温で冷ませばOKです。

―― あとはカップに入れて冷やすだけですね!

冷水 はい。カップに入れるときに気泡が入ってしまうことがありますが、見た目の問題で味や固まり具合には影響しませんので、そこまで神経質になる必要はないですよ。お客様にお出しするなら、少しだけ気を使うといいかもしれません。

―― 私はぜ~んぶ自分で食べるので気にしません(笑)!

冷水 あとはラップをして、好みの固さになるまで冷蔵庫で冷やすだけです。

―― あのう……、できるだけ早く食べたいのですが、冷凍庫に入れちゃダメですかね?

冷水 あらあら、困りましたねえ(笑)。冷凍庫に入れても大丈夫ですが、凍ってしまわないよう気をつけてくださいね。

―― はい!

冷水 私は食べる前に生クリームをかけて食べるのが好きです。ホイップクリームだと手間がかかりますが、生クリームだと手軽にコクをプラスできるのでおすすめですよ。

―― しっかり濃いめに淹れたコーヒーのおかげで、心地よい苦みがあるコーヒーゼリーに仕上がりましたね! ほろ苦さと生クリームのコクがよく合って、なんだか大人な風味です!

冷水 自家製のいいところはコーヒーの風味や甘さを自分好みに調節できるところ。コーヒーの種類や砂糖の分量を変えて、いろいろ試してみてくださいね。

今日のレシピ

コーヒーゼリー

■材料(2~3人分)

濃いめのコーヒー 300ml 
砂糖 30g 
板ゼラチン 5g 
生クリーム 適量

作り方

 板ゼラチンは冷たい水で戻しておく。
 コーヒーと砂糖を鍋に入れ、沸騰直前まで温める。砂糖が溶けたら水で戻した板ゼラチンの水気を切って加え溶かす。
 容器にを入れ、冷蔵庫で冷やし固める。
 に生クリームをかける。

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(料理・レシピ 冷水希三子 写真 関めぐみ 文 小林百合子)


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PROFILE

思い立ったときすぐ作れる、大人味のコーヒーゼリー

冷水希三子(ひやみず・きみこ) 料理家

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

PROFILE

  • 小林百合子

    編集者
    1980年兵庫県生まれ。出版社勤務を経て独立。山岳や自然、動物、旅などにまつわる雑誌、書籍の編集を多く手がける。女性クリエイター8人から成る山登りと本づくりユニット〈ホシガラス山岳会〉発起人。著書に『最高の山ごはん』(パイ・インターナショナル)、『いきもの人生相談室』(山と溪谷社)、野川かさねとの共著に『山と山小屋』(平凡社)など。

  • 関めぐみ(写真)

    写真家。アメリカ、ワシントンDC生まれ。スポーツ誌、カルチャー誌、女性誌などで活躍。また、広告やカタログ、CDジャケット、俳優の写真集なども担当。書籍に『8月の写真館』『JAIPUR』など。

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