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きちんと着る秋、気分一新 今季トレンドは

お気楽過ぎず、きれいめに――。この秋冬コレクションのトレンドは、これまでのストリートやスポーツといったカジュアルなスタイルから一転、ボウタイブラウスなどクラシックな装いが現代風に更新されている。着ると気分が変わり、元気が出そうなアイテムがそろう。

テーラード・茶系…現代風クラシックに

きちんと着る秋、気分一新 今季トレンドは

テーラードジャケット(マックスマーラ)

カーディガンの代わりにテーラードジャケットを。たまにはスニーカーや厚底サンダルを脱いで、フラットなパンプスやショート丈のブーツを。そんな風に、身につける何かをきちんとした印象のアイテムにすると今年っぽくなる。

最も注目すべきは、テーラードジャケットだろう。主流は丈長で箱形シルエットだが、今年は袖の形や丈の長短、襟のデザインや装飾などが様々にデザインされている。そんなトレンドを象徴するように、マックスマーラはショーの冒頭、深い青や黄など3色のテーラードスタイルを登場させた。上下そろいのセットアップも“きちんと感”を演出しやすそうだ。

きちんと着る秋、気分一新 今季トレンドは

(左)トレンチコート(サカイ)、(右)ケープ、茶系(クロエ)

より気軽に羽織れて上品な雰囲気を出せるケープも多い。革や綿、ニットなど素材が多様で、手を出す切り込みの位置などで荷物が持ちやすい工夫もされている。

コートもテーラードやステンカラー、トレンチなどのクラシカルなタイプがトレンドに。ただし、異素材のはめ込みやフリンジなど従来とはひと味違うデザインが新鮮だ。

きちんと着る秋、気分一新 今季トレンドは

(左)バラ柄のロマンチックなドレス(ミュウミュウ)、(右)ボウタイブラウス(ドルチェ&ガッバーナ)

フェミニンなスタイルでも、ボウタイブラウスや花柄ドレスなどレトロな服が増えている。暗めの色でチュールやバラ柄などを使い、ダークなロマンチシズムが漂う。

きちんと着る秋、気分一新 今季トレンドは

ドレス、ボルドー(ステラ・マッカートニー)

今シーズンらしいシックなイメージは、ベージュからチョコレートくらいまでの茶系の色でも試せる。やや赤みのある暗色のボルドーなども。同色系の色合いでトータルにコーディネートするのがポイントだ。明るい色目では黄色を提案するブランドが多い。

きちんと着る秋、気分一新 今季トレンドは

(左)ハンドバッグ(トッズ)、(右)ショートブーツ(ヴァレンティノ)

小物では、かご型やトートバッグに代わって、持ち手のついたハンドバッグが装い全体を一新させてくれそう。小さめで価格を抑えたタイプも増えていて、そんなバッグを二つ持って歩く提案も。

足元は、ショーではハイヒールが目立ったが、店頭では履きやすい低めのヒールも多い。トウはとがり気味が旬。

近年は、トレンドが変わったといっても、飛び抜けて新しいデザインは少なくなっている。周囲から浮きすぎず、かつ着る人自身の個性が自然に出るような装いが、より求められているようだ。

バーニーズニューヨークの鈴木春ファッションディレクターは、「仕事を持つ女性であっても主婦や子育て中の母であっても、多くの女性がそれぞれの場所で自分やその主張をアピールしなければならない場面が増えている」と語る。「そんな時にきれいめのきちんとした服は、自分を後押ししてくれそう。ファッションが、つらい時に助けてくれる音楽のような存在になってきたのでは」

(編集委員・高橋牧子)

<写真は大原広和氏撮影>

大胆詩的に、らしさ追求 YOON(ユン)

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キッズにも大人のトレンド きちんと感やジェンダーレス

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