リノベーション・スタイル

アクティブに一人暮らしを楽しむ、理想のセカンドライフを実現する住まい

  
【Horn】
Hさん(男性64歳)
千葉県 市川市 105.0平米 築38年

リタイア後にどんな暮らしをしたいのか。多くの人が興味を持つテーマですが、今回のHさんのお宅は、理想のセカンドライフのひとつとして参考になると思います。

東京都内へのアクセスの良い近郊に、Hさんは20代後半、メゾネットの低層住宅を購入しました。URの集合住宅の中にあるこの家で、仕事、子育てに忙しい毎日を送ってきましたが、数年前にお仕事をリタイア。早くに奥様を亡くされたあと、2人の娘さんの子育てもしてきましたが、その娘さんたちも独立。仕事からも、子育てからも卒業したセカンドライフが始まりました。それを機に、リノベーションをすることにしたのです。

Hさんの希望は「ひとりの時間を楽しみたい」でした。現役時代は仕事が忙しく、ほとんど趣味もなかったそうですが、リタイアしてから、山登りとサックスを始めました。そして、料理とお酒とおもてなしが好き、とのこと。ひとりの時間と言っても、人と関わらないのではなく、いろいろな人とコミュニケーションを取りながら、でもひとりでいることも楽しめる、そんな暮らしのことでした。

アクティブに一人暮らしを楽しむ、理想のセカンドライフを実現する住まい

広々したカウンターキッチン。来客のおもてなしにもちょうど良い

元々の家の構造で、壁を取り払って間取りを変えることができません。それなら、間取りを生かし、テーマに合わせた部屋を作りました。メゾネットの2、3階が住居なのですが、2階はキッチンとリビングがある、人を招いてくつろげる空間に。3階は、防音設備のある音楽部屋、山の道具を並べた収納スペース、大きな本棚のある書斎と趣味が満喫できるようになっています。

特に印象的なのは、3階への階段を登った廊下の、山登りの道具を飾っているスペースです。(ページトップの写真参照)

元あったトイレをなくし、収納スペースを広げました。飾り棚にはリュックやストックをディスプレーしながらしまい、扉つきの収納にも山の道具が入っています。山登りに出かけるときは、ここで身支度がさっと完了。帰ってきたときもここにまとめてしまえばいいので、あちこちに山の道具が散乱することはありません。それに、階段を上ったときに山の道具が見えると、ワクワクして楽しい気持ちにもなります。

アクティブに一人暮らしを楽しむ、理想のセカンドライフを実現する住まい

落ち着いた色合いのリビング

レストランのような大きなカウンターのあるキッチンは、気軽に人が来られるようにと考えてのことです。お客様はカウンターに座ってもらい、キッチンで話しながら料理をすれば、カジュアルな食事会になります。あえてダイニングテーブルはなくし、キッチンの奥のリビングには、ゆったりとしたソファを置きました。近所の人がふらっと立ち寄ることも多いそうです。

Hさん宅は大人がホッとできるような、ダークブラウンをベースにした落ち着いたインテリアです。でも、趣味の部屋をいろいろ作ったり、人を招くことを考えたキッチンとリビングを作ったりと、家の機能はアクティブです。大人の理想のひとり暮らしを実現した家になりました。

アクティブに一人暮らしを楽しむ、理想のセカンドライフを実現する住まい

間取り

Hさんに聞く
リノベーションQ&A

1 一番気に入っている場所は?

キッチンと書斎です。キッチンは大きなカウンターがあって、お客様とのやりとりが楽しくできますね。書斎は壁一面に本棚を設置した、映画に出てくるような昔ながらの雰囲気です。書斎と寝室がつながっているのですが、仕切りを可動して光や空気を調整できる建具にしたので、コンパクトな寝室でも開放感があります。

アクティブに一人暮らしを楽しむ、理想のセカンドライフを実現する住まい

2 リノベーションのプロセスで楽しかったことは?

リタイア後の生活を漠然と描いていましたが、具現化されて行く過程が楽しかったです。設計者さんが、私の希望を的確に拾ってくれ、具体的な設計として目の前に現れるのはエキサイティングでした。

3 大変だったことはありましたか?

内装や設備に関する知識や興味もなかったので、キッチン設備やバスユニットなどメーカーの展示場で見て詳細を決めて、さらに見積もりをとる作業が少し大変でした。

(構成・文 大橋史子)

リノベーションの写真のつづきはこちらへ
フォトギャラリーは、プロフィールの下にあります。
写真をクリックすると、各部屋の詳細をご覧いただけます。

>>リノベーション・スタイルのバックナンバーはこちら

PROFILE

石井健

「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/

忙しい共働き夫婦が、あえて選んだ眺めのいい郊外の家

トップへ戻る

仕事と暮らしが同居する、住まいの中のアトリエ

RECOMMENDおすすめの記事