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グッチ・フェラガモ、フィレンツェの文化財守るために

伊フィレンツェで、ファッションブランドによる二つの文化財の修復プロジェクトが行われている。

グッチ・フェラガモ、フィレンツェの文化財守るために

改修が進むボーボリ庭園=グッチ提供

一つはグッチが参加する「プリマヴェーラ・ディ・ボーボリ(ボーボリ庭園の春)」。総面積33ヘクタールの広大な庭園を修復・改修し、文化遺産として後世に残すのが目的だ。同社は2017年から3年間で総額200万ユーロ(約2億4千万円)を、プロジェクトに協力するウフィツィ美術館に寄付した。

同庭園コーディネーターのビアンカ・マリア・ランディさんは「過去、現在、未来と同じであり続けるために、原型を尊重した修繕を行わなければいけない。大変手間のかかる作業だ」という。

例えば配水システム。メディチ家統治時代の構造のまま放置されていたが、管を換えて水が隅々まで行き渡るようになり、一部枯れていた木々や植物の植樹、植栽が可能に。植物園やこれまで立ち入り禁止だった場所も徐々に開放され、本来の美しさを再び取り戻し始めている。景観保全のため、今年は西洋ヒノキ50本を植えた。「全ての木の高さがそろうのは何世紀か後だが、その過程も楽しんでもらえたら」

グッチ・フェラガモ、フィレンツェの文化財守るために

修復されたネプチューンの噴水=サルヴァトーレフェラガモ提供

二つ目はサルヴァトーレフェラガモが参加する、シニョリーア広場にあるネプチューンの噴水の修復プロジェクト。政府による芸術遺産修復プロジェクトの一環で、16年に150万ユーロ(約1億8千万円)を寄付。ネプチューン像など銅像の修復や、噴水の勢いを元の状態に戻すための配水システムの再構築を行った。

修復後の今年3月に披露し、6月のピッティ・ウオモではシニョリーア広場を会場に4季ぶりにメンズのショーを開催。新作にネプチューン柄を用いるなど、プロジェクトの完了を祝った。

(ライター・松本恭子)

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