リノベーション・スタイル

仕事と暮らしが同居する、住まいの中のアトリエ

  
【K邸】
Kさんご家族(夫30代 妻30代 子ども5歳 猫6歳)
東京都江戸川区 91平米/築23年/総工費1150万円

自宅で、自分のペースで仕事をしたい人が増えてきました。今回のKさんご家族の奥様もそんな1人です。洋服のデザイナーとして、会社で仕事もするけれど、家でもする。週末に、個人的に頼まれて洋服をつくることもあります。そんな奥様の仕事もできるアトリエを、住まいの中に共存させたのが今回のリノベーションの特徴です。
 
Kさんご家族は、元々は近くの賃貸のメゾネットに住んでいました。家を購入しようと探し始め、最初は新築のマンションを見たけれど、心ときめく物件には巡り合えませんでした。そんなとき、中古マンションをリノベーションできることを知り、自分たちもやってみたくなったそうです。

都心の狭いところに暮らすより、少し郊外でも広いところに暮らすことが自分たちらしいと考えました。決めたのは、住んでいたところからも近い東京の東側エリアで、最寄り駅からバスで5分ほどのマンション。比較的リーズナブルな価格で、十分な広さを実現できました。

奥様のアトリエは、リビングから続く部屋をリノベーションしました。実は、この部屋は建物の構造上、壁を取り外せない場所。壁がなければ広いリビングにすることもできるけれど、それは難しい。それならば、壁を生かしてリビングからゆるくつながっているようなアトリエにしたのです。暮らしと仕事が同居する、理想的なスペースです。

仕事と暮らしが同居する、住まいの中のアトリエ

アトリエからLDKを見る

もちろん、気持ちの切り替えができる工夫はあります。リビングとアトリエを仕切るドアはなくし、おしゃれな形をした入り口に。そして、アトリエの床を少し高くし、階段をつけました。リビングから、入り口をくぐって階段を上ると、仕事モードに気持ちを切り替えることができるのです。

実はこの入り口の形は、別の場所に作った猫用の小さな入り口と同じ形。猫も家族の一員であるKさん宅ならではのこだわりです。

仕事と暮らしが同居する、住まいの中のアトリエ

廊下にある猫の通り道。アトリエの入り口とデザインを合わせた

インテリアに対する希望は多くはなかったのですが、一つだけ、7~8年前にハワイで買った青い鳥のウォールシールを貼りたいとのこと。いつか家を買ったら使いたいと、ずっと大切に保管していたのです。こんなふうに、小さなことでも希望を話してもらえれば、私たちは家づくりに生かすことができます。

仕事と暮らしが同居する、住まいの中のアトリエ

光がさしこむLDK。本棚のブルーや、イエローとグリーンの照明がアクセントに

このシールは、アトリエの入り口と寝室の壁に貼りました。それだけでなく、シールのブルーをイメージし、リビングの本棚の背板部分もブルーに、洗面所のタイルをブルー&グリーンにするなど、インテリアのポイントカラーに生かしたのです。

仕事も暮らしも自分らしく。働き方も自分で選べる現代だからこそ、仕事場のある住まいは、これからの選択肢の一つになるはずです。

Kさんご夫婦にきく
リノベーションQ&A

1 リノベーションをして生活は変わりましたか?
以前は、週末になれば「すぐに外出したい」と思っていましたが、今では「午前中くらいは家でゆっくりしよう」というマインドに変わりました。家に愛着がわき、家にいる時間が好きなりました。それは、猫が一番実感しているかもしれません。家中あらゆるところで、ゴロゴロ寝転がってリラックスしています(笑)。

2 リノベーションで一番大切にしたことは何ですか?
「理想をカタチにする」ことです。元々新築のマンションを購入しようと思っていました。でも、内見したどの物件も最新設備つきでピカピカではあったけれど、同じような間取りで、個性や魅力を感じることができませんでした。そんな中、リノベーションの考え方、やり方を知りました。私たち夫婦とブルースタジオさんで、どんな家に住みたいのか理想を言語化し、カタチにしていくことができました。

3 プロセスで大変なことはありましたか?
毎回理想を話し合う時間だったので、いつも楽しく過ごせました。強いていえば、予算があるので、細かい部分(パーツ1点1点など)をどこまでこだわるのか、判断するのが大変でしたね。

(構成・文 大橋史子)

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PROFILE

石井健

「ブルースタジオ」執行役員
1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。
http://www.bluestudio.jp/

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