パリの外国ごはん

《パリの外国ごはん そのあとで。》室田さんの青唐辛子入り自家製マヨネーズと揚げ焼きじゃがいも/GUMBO YAYA

パリ在住のフードライター・川村明子さんと、料理人の室田万央里さんが気になるレストランを旅する連載「パリの外国ごはん」。訪れたお店の「あの一品」を再現する「パリの外国ごはん そのあとで。」。今回は室田さんによる、前回、チキン・エブリデイ!で盛り上がった「GUMBO YAYA」の至極真っ当なフライドポテトの、さらにおいしい食べ方を。ああ、確かにこのマヨネーズったら……むちゃくちゃポテトに合いそうです。川村さんの《そのあとで》は、形をちょっと変えて、次回お楽しみに!

フライドポテトは、マヨネーズやケチャップを食べるためにある!

《パリの外国ごはん そのあとで。》室田さんの青唐辛子入り自家製マヨネーズと揚げ焼きじゃがいも/GUMBO YAYA

調味料、が好きです。
ケチャップとか、マヨネーズとか、トンカツソースとかそういうやつ。
柔らかめにゆでたスパゲティにケチャップとタバスコを死ぬほどふりかけた一品は、身も心もすさんできた時に食べずにはおけない救世主みたいな存在だし、マヨネーズを炊きたてのご飯にかけたやつは世界で5番目位においしいと思っている。

GUMBO YAYAでアメリカでしかお目にかからないジャンクな調味料が揚げたてのポテトを前にずらりと並んでいるテーブルが、どれだけ私に魅力的だったか、お察しください。
やれバーベキューソースだ、ルイジアナホットソースだ、スリラッチャマヨだ、とたっぷりとポテトにつけて味わったあと、乾いたのどを持て余しつつ家路につきながら、そうだ、家でも何かジャガイモにたっぷりつけてうまいヤツを作ろうと思いました。ある程度ジャンクだけど、市販品より飽きずに食べられていろんな料理に使いまわせそうなやつ。

と、言うわけで。
いつもよりもパンチの効いたマヨネーズを手作りすることにしました。ハンドミキサーさえあれば実は想像以上にあっという間にできるマヨネーズ。味付けはニョクマム。ハラペーニョの酢漬けはないが青唐辛子の自家製酢漬けは常備しているのでこれもいれて、ニンニクも追加。

《パリの外国ごはん そのあとで。》室田さんの青唐辛子入り自家製マヨネーズと揚げ焼きじゃがいも/GUMBO YAYA

■自家製マヨネーズ (作りやすい量)
卵黄 1個
マスタード 大さじ1と1/2
ニョクマム 小さじ1
三温糖 小さじ2/3
塩 ふたつまみ
アンチョビ 一切れ
米酢 大さじ2
ニンニク 1/2片
植物油(米油、ヒマワリ油など香りが主張しないもの。例えばオリーブ油などは苦みを感じる場合もあります。コールドプレッションのゴマ油もおいしい)100ml
黒コショウ
唐辛子の酢漬け(作り方:好みの唐辛子に昆布を一切れふた切れ。ニョクマムを振りかけて米酢をヒタヒタに注いで容器に入れ保存する) 2本または好きなだけ

《パリの外国ごはん そのあとで。》室田さんの青唐辛子入り自家製マヨネーズと揚げ焼きじゃがいも/GUMBO YAYA

■作り方
1. 唐辛子1本と油以外の材料を容器に入れハンドミキサーで混ぜる。
残された1本は細かく刻んで取っておく。

2.1に油をタラタラーっと糸のように少しずつ加えていきながら引き続きハンドミキサーで撹拌(かくはん)する。ミキサーをせわしなく動かすよりはゆっくりと上下に動かすように撹拌し、最後すべての油を入れ終わってからは円を描くようにゆっくり動かすとうまく乳化するようです。

3.2で出来たマヨネーズに黒コショウをひき、刻んだ青唐辛子を加える。冷蔵庫に入れると出来上がりより少し硬くなりますが、もっと硬めのマヨネーズが好きなら油をさらに20mlほど足してください。

じゃがいもは、蒸してから揚げ焼きに!

《パリの外国ごはん そのあとで。》室田さんの青唐辛子入り自家製マヨネーズと揚げ焼きじゃがいも/GUMBO YAYA

さて、じゃがいもと食べる時。
マッチ棒のような大きさには切らずに、半分に切った小さいサイズのじゃがいもを揚げずにまずは蒸してから揚げ焼きにします。お店で食べるフライドポテト、好きだけれど途中で油が鼻についてくるのです。フライドポテトはマヨネーズやケチャップを食べるためにあると私は思っていますので、その調味料を存分に堪能する前に油にうんざりしてしまうのが悔しい。このやり方だと油も少なく時間も短縮できるし、何よりあっさり食べられるのでオススメ。

じゃがいもはなるべく小さめのものを、500g ほど用意したら2~3人分のビールツマミによい量かと思います。ホクホクしたものより、ネットリした舌触りの種類のものが私は好み。
皮を洗い半分に切り(一口サイズの小さな芋なら丸ごとでも良い)蒸し器ですっと竹串が入るくらいまで蒸す。その時にタイムがあれば一緒に蒸すと香りがよい。

《パリの外国ごはん そのあとで。》室田さんの青唐辛子入り自家製マヨネーズと揚げ焼きじゃがいも/GUMBO YAYA

フライパンに大さじ3位の多めの油を引いて(ここではオリーブ油でも良い。私はヒマワリ油を使用)あまり熱くならないうちにタイムとジャガイモを並べ入れ、きつね色になるまで中火で両面揚げ焼きにする。
油を切ったら器に盛って塩を振り、マヨネーズを添えて食べる。
むふふふふ熱々にマヨをたっぷりつけて食べる喜び。
更にあっさり行きたい時はもちろん蒸しただけの芋でも。このマヨネーズ、さつまいもにもぴったりです。

手作りのマヨネーズは瓶に入れて冷蔵庫で保存しても1週間以内で食べきってください。
この量だとそれくらいで使い切りやすい。

例えばこれにパルメザンチーズとレモン汁を加えたらシーザーサラダのドレッシング風だし、ショウガ焼きなんかのキャベツの横に添えてもうまい。もちろん、ポテトサラダにも。生野菜のディップソースとして使うときは、さらにアンチョビを刻み入れたりとなかなか活躍してくれます。
卵は必ず新鮮なものを使ってくださいね。

(室田万央里)

PROFILE

  • 川村明子

    東京生まれ。大学卒業後、1998年よりフランス在住。ル・コルドン・ブルー・パリにて製菓・料理課程を修了後、フランスおよびパリの食にまつわる活動を開始。現在は執筆のほか、パリで活躍する日本人シェフのドキュメンタリー番組『お皿にのっていない時間』を手掛けている。著書に『パリのビストロ手帖』『パリのパン屋さん』(新潮社)、『パリ発 サラダでごはん』(ポプラ社)、昨年末に『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス)を出版。
    noteで定期講読マガジン「パリの風と鐘の音と。」始めました!

  • 室田万央里

    無類の食べ物好きの両親の元、東京に生まれる。
    17歳でNYに移り住んだ後、インドネシア、再び東京を経て14年前に渡仏。
    モード界で働いた後に“食べてもらう事の喜び”への興味が押さえきれずケータリング業に転身。
    イベントでのケータリングの他、料理教室、出張料理等をパリで行う。
    野菜中心の家庭料理に妄想気味のアジアンテイストが加わった料理を提供。理想の料理は母の握り飯。未だその味に到達できず。
    Instagram @maorimurota

チキン・エブリデイ! 誠実なフライドチキンと至極真っ当なポテト「Gumbo Yaya」

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