野村友里×UA 暮らしの音

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

「eatrip」を主宰する料理人の野村友里さんと、現在カナダで暮らす歌手UAさんの往復書簡「暮らしの音」。UAさんが紹介した、娘さんと息子さんへのインタビューの答えから、野村さんが思い出した好きな甘いものはイチゴのグラタン、そこから話は生き物としての自分のこと、そして土のこと、野村さんが新しく始めるお店のことへとつながっていきます。

    ◇

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

自分に質問。たまらなく好きな甘いものは? プリンにカスタードに餡子(あんこ)に葛餅とキリがないけど、小さい頃から食べている苺のグラタンのソースが魔法の味と思うほど美味しくて、お皿をこっそりなめてたのを思いだしました

>>UAさんの手紙から続く

うーこ

なんとまぁ
読んでいると理想の子供教育にみえるわ。
8歳になった息子は宮崎映画が好きなのね。
私も大好きだけど。
私も姪っこ達といると、ディズニー映画を改めて見直してその普遍性に必ず涙ホロリ。
先日は飛行機の中で『ダンボ』を観てまたホロリ。
余談だけど私の弟は耳が少し大きかったせいか
『ダンボ』に親近感を覚えていたこともあって
母の子守唄が『ダンボ』の歌と『わんわん物語』の子守歌だったのよね。
それも重なってか親子のつながりにえらくジーンときてしまったわ。
やっぱり子供には愛情が何よりも大事な栄養素で力になる。
動物界も人間界もね。

ちなみにうーこが子供に投げかけた質問「好きなもの/嫌いなもの」
身近な大人に試しに聞いてみたの。
傑作な答えがあって
嫌いなことは?の質問に “接客” ですって。
大人は大変ですね。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

愛媛清水農園さんのミカンとライム。ミカンは小粒なのに信じられないほどギュッとした甘さの中に酸味もあって本当においしい

娘の話にでてきた
ネイチャープログラムも気になるわ。
アメリカの友達に教えてもらい見て感動したドキュメンタリー映画があって
“The Biggest Little Farm”というの。
アメリカ カリフォルニアの荒れた地に夢の農場を作ろうと越してきた2人のカップルが
8年前から悪戦苦闘しながら
思いつく限りの果樹と動物を飼って、多種多様な生物を育てて、夢の農場を作っていく話なのだけど
劇中に何度かでてくる言葉が ”多様性とダンス” する。
つまり 全ての生き物は役割と意味があるということ。
なのでピンチになっても、その問題をじっと観察していると解決策が見えてきたり
“待つ” という時期を経ると
生命はちゃんと答えをくれて、多様性がその場に順応して変化して、循環し始めるのよね。
無理な殺生をしなくともバランスの中で共存できるの。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

うーこの街のプライドパレード (the Pride Parade) の話もいいわね。
学校の先生が参加したり、ドラッグクィーンがリーディングしてくれるなんて。
存在を認識しているだけでなくて踏み込んで関わろうとしている。
これって体で知るってとっても大事な事だと常日頃私は思っているから。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

「全感覚祭」フリーライブ、フリーフード、あの渦巻く熱気と力。主宰者の小説は、グレー色に思える日常の”今”という瞬間がキラキラとして愛おしく思えた、言葉がつづる感覚の世界

先日うーこも行っていた
”全感覚祭” 私もやっぱり行ってみて、
自分の皮膚で言葉になる前の感覚を働かせその場の空気吸えてよかったなって思った。
最後は眠気で相当目が回ったけど、混沌でない熱気の渋谷の夜だったね。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

“eatrip soil” 新しい試みの現場。グローサリーショップと talk & work shop

そうそう
うーこに一つ報告が。
悩んだあげくのあげくに
11月の半ばから原宿の真ん中、
今のレストランからも2、3分の距離のところに
小さなgroceryショップをもつことになったの。
場所はGYREビルの中
名前は “eatrip soil”
土地が無い! 土地が高い! そもそも土がない!の都会の真ん中で
土の大切さを感じたいと思ってね。
土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。
足元の土から見つめ直し耕していかないと何も蒔(ま)けないし芽がでないし育たないのではと思って。
意識したくて名前にも込めてみたの。
販売する物は
今まで何度となくご紹介したり使わせてもらっている食材や作品なのだけど
今回は “物” だけでなくて
考えや体験、議論など、物でない “時間” も販売?しようと思っているの。
何が必要なのかしら?
何を支持していけばいいのかしら?
そんな
気づきの場や確かめる場、疑問をぶつける場になればいいなと思っているの。
うーこに以前 レストランeatripでやってもらった
シュタイナーの子供と親のワークショップは、今でも忘れられないいい時間と光景だったのだけど
いつかまたやりたいなぁ。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

sunshine juice のノリさんに協力してもらい土作りに挑戦

コンポストも再挑戦しようかと。
同じ階にできるレストランからでた生ゴミで土をつくり、脇にあるハーブ園の土に使用できればなと。
もう理想論とか綺麗ごととかいってないで
できる事から実験!よね。失敗を恐れずに。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

オノ・ヨーコさんの本『グレープフルーツ・ジュース』。未だにドキっとします

それにしても
今回のあなたの日本滞在、随分時間を共にしたのに
意外と話してなかったのかな
お腹かかえて笑いっぱなしではあったけど。
改めて私が思ったのは
来年25周年を迎えようとしている
あなたが宣言していた通り
new うーことして
貫禄でなくて
新鮮に楽しげに
そしてより大きいうねりを新たに携えて歌っている姿が
とても嬉しくてちょっと誇らしかったわ。
そしてトークもね!
チェチェンコのくだり、是非この手紙でも改めて書いて欲しいわ。
私はしばらくこの話を思い返して一人笑いを楽しませてもらうけど。
あなたってホントに居るだけでも面白いわ。

野村友里さん「土から生まれて土に還る農作物、そして私たち。eatrip soil」

さて
そろそろ年末もチラチラ頭によぎる時季になってきたけど
ここらでうーこの令和像を聴いてみたいわ。
梅干し湯のみながら教えてね。

友里

■グロッサリー&スーベニア
eatrip soil(イートリップ ソイル)」
GYRE.food
東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE4F
https://gyre-omotesando.com

PROFILE

  • UA

    1972年大阪生まれ。母方の故郷は奄美大島。1995年デビュー。1996年発表のシングル「情熱」が大ヒット。2000年、ブランキー・ジェット・シティを解散した浅井健一とAJICOを結成。同年、初主演映画「水の女」(テサロニキ国際映画祭グランプリ受賞作品)公開。2003年から放送されたNHK教育テレビ番組「ドレミノテレビ」に、歌のおねえさん「ううあ」としてレギュラー出演。2004年、数々の童謡・愛唱歌を集めた、ううあ名義アルバム「うたううあ」をリリース。2006年、菊地成孔とスタンダードジャズアルバム「cure jazz」をリリース。2010年、デビュー15周年企画カバーアルバム「KABA」をリリース。2016年、7年ぶりとなるオリジナルアルバム「JaPo(ヤポ)」をリリースした。また、2005年より都会を離れ、田舎で農的暮らしを実践中。現在はカナダに居住。4人の母でもある。α-STATION(FM京都)の番組「FLAG RADIO」にレギュラー出演中。

  • 野村友里

    料理人(りょうりびと)、「eatrip」を主宰。おもてなし教室を開く、母・野村紘子さんの影響を受けて料理の道に。主な活動に、レセプションパーティーなどのケータリングフードの演出、料理教室、雑誌の連載、ラジオ番組など。2009年、初の監督作品『eatrip』を公開。11年、「シェ・パニース」のシェフたちとともに、参加型の食とアートのイベント「OPEN harvest」を開催。その経験を経て日本のシェフたちとともに「nomadic kitchen」プロジェクトをスタート。12年、東京・原宿に「restaurant eatrip」をオープン。著書に『eatlip gift』『春夏秋冬 おいしい手帖』(マガジンハウス)、『Tokyo Eatrip』(講談社)、共著に『TASTY OF LIFE』(青幻舎)がある。
    http://www.babajiji.com/

UAさん「新学期。いま娘と息子が好きなことと、嫌いなこと」

トップへ戻る

RECOMMENDおすすめの記事