パリの外国ごはん

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

パリ在住のフードライター・川村明子さんと、料理人の室田万央里さんが気になるレストランを旅する連載「パリの外国ごはん」。訪れたお店の「あの一品」を再現する「パリの外国ごはん そのあとで。」。今回は、前回の行列ベトナム料理店「Banh Me Tender2」で注目したビッグ・ネム(揚げ春巻き)を、さらにおいしくいただく、室田さんのとっておきレシピをご紹介します!

紫蘇にあう具といえばなんでしょう。それはイワシだ

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

本日はネム(ベトナム風揚げ春巻き)です。
Banh Me Tender のビッグネムは春雨やらキノコやら玉ねぎやらニンジンやらと具沢山。
さまざまな具材が口の中で複雑に入り混じるのがうまかったけど、あえてそれと対極に具はシンプルにいきたい。なぜなら今日の主役はハーブだからです。しかもピンポイントで紫蘇(しそ)。

お店で私がかぶりついたビッグネムにその日添えられていたのは王道のミントではなくベトナム紫蘇でした。
その後明子ちゃんが再訪した時はミントだったらしいので、やっベーミント切れてた、紫蘇でいっか、の日だったのかもしれない。
でも、それが良かった。ああ思う存分家でネムを揚げる端から紫蘇に巻いて食べたらそれはたまらないであろうと思ったんでした。

さて紫蘇にあう具といえばなんでしょう。それはイワシだ。(即答)
相方として合わせたのは、千切りにしたシャキシャキのじゃが芋です。

イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

■材料
紫蘇 20枚
(もし手に入ればベトナムの紫蘇。日本のものより土臭く力強い香り)
ミント、コリアンダーなど好きなハーブ 適量
レタス 10枚
小さめのイワシ 10匹

マリネ液 :
レモングラス 1本 みじん切り
ショウガ 親指大1片 千切り
ニョクマム 小さじ2/3
酒 小さじ1
植物油(ピーナツオイル、米油、ひまわり油など香りが強くないもの)
黒砂糖(なければ三温糖)ふたつまみ
黒コショウ 適量

じゃが芋 大1個 (皮付きで170g位) ホクホクではなくねっとりした種類の方が合う気がします。
+塩ひとつまみ

ベトナム揚げ春巻きの皮 10枚

つけダレ :
レモン汁 大さじ3杯
三温糖 大さじ2杯
水 大さじ2杯
ニョクマム 大さじ2杯
ショウガ 小指大 みじん切り
ニンニク 1/2片 みじん切り

揚げ油 適量

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

■作り方
1. ハーブとレタスは洗い、良く水を切っておく

2. タレの材料を全てよく混ぜておく

3. イワシは手開きをして尻尾まで取り去り、水気をよく拭く

4. 黒砂糖以外のマリネ液の材料をバットに混ぜ、イワシをざっと混ぜ身の方を表にして平らに広げてから黒砂糖をパラパラとイワシにふりかけ、黒コショウを多めに挽(ひ)いて15分ほど置く

5. じゃが芋は細い千切りにし、塩をふりざっと混ぜる

6. 春巻きの皮をサッと水にくぐらせ、すぐに大きめの皿やまな板に置く

7. 皮が柔らかくなるまで一呼吸置いたら紫蘇、イワシ、じゃが芋を1/10量ずつ乗せて手前からクルッと一度巻いた後両端を畳み、隙間を作らない様にぴっちりと最後まで巻いていく

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

春巻きの皮2分の1の高さくらいまでの油をフライパンに注ぎ、常温から春巻き同士がくっつかないようにして入れ強火にし、ジュワジュワと泡が出てきたら中火でからりとするまで揚げていく。泡が出てきたら片面4分くらいで一度裏返し、そこから何度か返しながら8分位かかると思います。
上がったサインは春巻きから出る泡が減り、ふっと軽くなります。お箸で挟むとジジジ……と中が振動してる感じ。

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

パリパリの皮の中はレモングラスとショウガが香る熱々のイワシにシャキシャキの芋。紫蘇は中にも巻きこみ更にフレッシュなレタスや他のハーブを一緒に春巻きに巻いてかぶりつくとたまらん。口の中が熱くて冷たくて脂っこくて、さっぱりしてて本日もビールがうまい。

《パリの外国ごはん そのあとで。》主役はハーブ。イワシとじゃが芋のベトナム風揚げ春巻き/Banh Me Tender2

春巻きの皮、使用しているのはライスペーパーですが、普通の中華の春巻きの皮でもおいしいです。
そしてイワシのマリネ、実はレモンをぎゅっと絞り、ニョクマムをもう小さじ1杯ふりかけると、このままでもお酒が進んでしまいます。

夏はもうとっくに終わったのに、なんだかとっても夏らしい一品となってしまいました。でもおいしいので新鮮なイワシを見つけたら是非お試しください。

(文・写真 室田万央里)

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    PROFILE

    • 川村明子

      東京生まれ。大学卒業後、1998年よりフランス在住。ル・コルドン・ブルー・パリにて製菓・料理課程を修了後、フランスおよびパリの食にまつわる活動を開始。現在は執筆のほか、パリで活躍する日本人シェフのドキュメンタリー番組『お皿にのっていない時間』を手掛けている。著書に『パリのビストロ手帖』『パリのパン屋さん』(新潮社)、『パリ発 サラダでごはん』(ポプラ社)、昨年末に『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス)を出版。
      noteで定期講読マガジン「パリの風と鐘の音と。」始めました!

    • 室田万央里

      無類の食べ物好きの両親の元、東京に生まれる。
      17歳でNYに移り住んだ後、インドネシア、再び東京を経て14年前に渡仏。
      モード界で働いた後に“食べてもらう事の喜び”への興味が押さえきれずケータリング業に転身。
      イベントでのケータリングの他、料理教室、出張料理等をパリで行う。
      野菜中心の家庭料理に妄想気味のアジアンテイストが加わった料理を提供。理想の料理は母の握り飯。未だその味に到達できず。
      Instagram @maorimurota

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