よなよなハンコ

父と母と兄への手紙発見! 誕生祝いと「ぱあてぃいケーキ」

消しゴムハンコ作家で、忌野清志郎さんの長女・百世(ももよ)さんの連載「よなよなハンコ」。つい最近、百世さんが7歳の頃、お父さん、お母さん、お兄さん、そして自分に宛てて書いたハガキが出てきたんだそうです。その文面がまたオトナっぽくてかわいらしい。確かに子どもの頃、手紙を書くのって、憧れましたね。そこから生まれた作品「ぱあてぃいケーキ」(華やか!)と合わせて、お楽しみください。

    ◇

この間母が荷物の整理をしていたら、私が7歳のときに書いたハガキが出てきたんですよね。ハガキに切手風シールが貼られ、宛名と住所も書いてあって家族それぞれに書いた手紙だったんですが、間違いだらけで笑ってしまいました~。全部ひらがなで書いてあったけど、すでに住所も間違っていましたね。

私と兄に手紙を書いているのもあって、「ももちゃんいいこにしてますか」とか書いてるよ~と思ったら、最後は母の名前で締めてあり、まさかの母になりすまして書いていました! どんだけ手紙書きたかったんだ?

さらに母に宛てたハガキには、「おとうさんすきれすか。きらいれすか。」なんて書いていて、”ですか”を”れすか”だと思い込んでるようで、そのあとに続く文も全部”れすか”って書いてあり、父へのハガキにも、母のことが「すきれすか。きらいれすか。」って。

そのあとにはなぜか急に「すきかきいてごらんなさい。」と命令口調に!! “れすかれすか”から急に”きいてごらんなさい”で笑っちゃいました。たぶんどこかで聞いて使ってみたかったんでしょうね。

兄の誕生日に書いた手紙もあったんですが、これが一番ヒドかった!

「おたんじょうびおめでとう。これで十さいですね。
9さいから十さいになて もうおにいさんですね。つきわもう11さいですね。
つきにわ ぱあてぃい ですね。十さいのおたんじょうびおめでとう。
ももちゃんわ おにいちゃんが十さいで もうこででおにいさんだかだ
だてももちゃんわまだ7さいだかだ おにいちゃんのほうがもうおにいさんだかだ。
くやしいぴい。」

って……。

短くしましたが、文章そのまま。すごい読みにくい! ところどころ濁点ないし、「パーティ」も「ぱあてぃい」だし、ももちゃん「は」も「わ」だし、「だから」ってのも「だかだ」だと思っちゃってて、「これで」も「こでで」に。

しかも4回も十がでてくる。おそらく覚えたての「十」って漢字を使いたかったんだろうな~。11も十が書けるチャンスだったのに、十一はまだ知らなかったみたいです。

最後はなんでか兄が先に10歳をむかえてることに対して悔しがっていて、今でも理解できない語尾「ぴい」が付いちゃってるし。

何回読んでもめちゃくちゃ笑ってしまう~。7歳の私、きっとこんな感じだよなーとすぐ想像がつく。こういうのは取っておいたら大人になって見たとき、恥ずかしいけど面白くていいですね。

なかなか文字が読めないし書けない子だったようだけど、今は「これで」も「だから」も書けるようになってるし、よかったよかった!
まさかこんな子が朝日新聞デジタルでコラムを書いている未来があるとは思えなくて、また笑ってしまうけど。

今回の消しゴムハンコは、「ぱあてぃいケーキ」です。この手紙が兄の誕生月にちょうど出てきたのが、またすごいタイミングだなと思いケーキのキャラクターを彫りました。
まわりのお花っぽくなってるのと青と赤の十は、漢字の十です!

きっと10歳は、当時7歳の私には憧れだったんだろうなぁ。自分が10歳になったときの手紙も読んでみたいものです。

百世

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  • PROFILE

    百世

    消しゴムハンコ作家。東京都在住。
    2013年1月より消しゴムハンコなどの創作活動を開始。
    2014年4月、初の個展「一粒万倍 百世のモモ版画」を銀座のギャラリー403で開催。以後、忌野清志郎「ネズミに捧ぐ詩」の装画やファッションブランドZUCCaとの展覧会、CDジャケット、ロゴマーク、ドラマのタイトルバックやフェスのグッズなども手掛けている。
    2018年10月には犬猫グッズの「わんコレ」からコラボ商品が発売された。
    https://www.momoyo-hanko.com/

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