朝日新聞ファッションニュース
ミナペルホネン、時を超えた「調和」 四半世紀の作品織り交ぜショー
ミナペルホネンが25日、東京都現代美術館(江東区)で、都内で初のショーを開いた。1995年のブランド設立から新作まで、約25年間の作品をミックスしてコーディネートした約50体を見せた。同館で開かれている「ミナペルホネン/皆川明 つづく」展の関連企画。

<いずれも西畑志朗撮影>
小さな点が集まっていくつもの輪を描くブランドの代表的な柄「タンバリン」のジャケットや、花や鳥があしらわれたトップス、キャンドル柄のドレスなど、温かみのある服が次々と現れた。一方で、シンプルな形のジャケットとパンツ、モード感のある黒いドレスなどもあり、幅広さを感じさせた。
客席には小さなラジオが置かれ、ジージーと音が。デザイナーの皆川明は「懐かしいノイズで、いらした皆さんから音が出ていく、という表現をしたかった」。モデルが急に走り出したり、ななめに歩いたり、意表を突く遊び心のあるショーだった。
服は20年以上前のものなのか、最近のものなのか見分けがつかない。流行に惑わされず、古くならないということだろう。皆川は「タイムレスで自分たちらしいやり方。実際、お客さんは日常的に、色々なシーズンのものをミックスしてコーディネートしている」と話した。
普段、1シーズンごとに作っているときには思いつかない組み合わせが生まれたと言う。「自分の中に一つのクセがあり、それがずっとつながっている。色や形で、自分が良いなと思うバランスがあり、シーズンを超えてコーディネートした時に、それらが調和していく感じがする。変わらないことと、変わることを再発見した」
(神宮桃子)
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