update jewelry

パワーや癒やし、小さなお守り

服が時に仕事場で着る鎧(よろい)、または背筋をシャンと伸ばして気合を入れるためのものだとすれば、ジュエリーは時に小さなお守りのような役割を果たす。

このところ、宝石の存在感をアピールしたジュエリーが注目されているのは、そんな役割と関係がありそうだ。大地の奥底で結晶した宝石のパワーは、自分を守ってくれたり、元気や癒やしをくれたり、幸運を呼び寄せたりといった期待感を抱かせる。

パワーや癒やし、小さなお守り

ヤヌカの片耳ピアス(右=税別3万4000円)とリング(同5万2000円)

なかでも、いま紹介したいのは、石に込めた作り手の思いが肌に伝わってくるようなジュエリー。宝石の美しさが最大限に引き出されたデザインでありながら、毎日つけて楽しめそう。

たとえば、米国やオランダで学んだ中村穣(じょう)のブランド「ヤヌカ」。アメジスト(紫水晶)を薄くスライスしたピアスやリングは、インダストリアルデザインを思わせるモダンな造形が魅力。立て爪を使わずにゴールドの台座に留めた独創的な製作方法に、デザイナーのこだわりが見える。

パワーや癒やし、小さなお守り

カイエのリング(税別17万円)

また、諏訪由子のブランド「カイエ」は、宝石の輸入会社に勤務した経験を生かし、一つとして同じ色や形のない天然石に愛着を寄せる。磨かれていないダイヤモンドの原石を選び抜き、それをひと粒セットしたリングは、繊細でありながら力強さもある。

ジュエリーは肌に直接触れるものであるだけに、このようなタイプをつけていると、なんとなく宝石のパワーが身体に流れ込んでくるような気分になってしまう。それこそがジュエリー独特のミステリアスな魅力なのだと思う。

(ジュエリー・時計ジャーナリスト 本間恵子)

関連記事 【#ファッション・ビューティー

  • 本物のアンティーク、手仕事の味

    本物のアンティーク、手仕事の味

  • 「不透明な宝石」70年代の華やぎ

    「不透明な宝石」70年代の華やぎ

  • >>「update jewelry」バックナンバー

    本物のアンティーク、手仕事の味

    一覧へ戻る

    RECOMMENDおすすめの記事