朝日新聞ファッションニュース

類いまれなる、きらめきの華 パリ・オートクチュールのハイジュエリー

1月下旬の2020年春夏パリ・オートクチュールコレクションの期間中、ハイジュエリーの新作が発表された。富裕層が世界的に拡大していることを受け、各ブランドはより希少性の高い宝石を際立たせた。一方、新たな試みでこれまでとは異なる層の取り込みに挑むブランドもあった。

類いまれなる、きらめきの華 パリ・オートクチュールのハイジュエリー

(左)宝石がゴロリと置かれたショパールの展示会場、(右)ショパール

そうそう目にすることのない33.26カラットの大粒イエローダイヤモンド、60カラット超のコロンビア産エメラルド、モザンビーク産ピジョンブラッド色のルビー……。ショパールは、花を敷き詰めた机上に大きな貴石を置いた。どれもキズが少ないなど高品質な石ばかり。広報スタッフは「宝石は自然の産物で限られた資源。希少価値をいかに伝えるかが大事」と語った。それらを使って完成する宝飾品のデザイン画も並べた。

14.36カラットのダイヤをアーモンド形にカットしたリング(5億71万円)や、5.18カラットのルビーのリングなど、石の価値をアピールするような作品が多かった。

ブランドの伝統的なモチーフに焦点を当てたデザインも目についた。

類いまれなる、きらめきの華 パリ・オートクチュールのハイジュエリー

ブシュロン

1879年から続くクエスチョンマーク形のネックレスで、大粒のエメラルドやサファイアを配したのはブシュロン。10.98カラットのミャンマー産サファイアを用いたネックレス(約1億1千万円)も豪華さが際立った。

類いまれなる、きらめきの華 パリ・オートクチュールのハイジュエリー

シャネル

シャネルのテーマは、定番の“シャネルスーツ”の代表的な生地「ツイード」。その柔らかさや奥行きを表現するため、メインの大きなダイヤと他のパールやオニキスなどの素材を立体的に配したり、ほつれた感じにフリンジ状に流したり。織りのゆるいツイードを模し、肌が透けて見えるネックレス(4億840万円)は、中央に10.2カラットのダイヤが輝く。

類いまれなる、きらめきの華 パリ・オートクチュールのハイジュエリー

ディオール・ファインジュエリー

二つの違うタイプの石を対抗させるように配置したのは、ディオール・ファインジュエリー。石の微妙な色合いや非対称的なデザインがユニークだった。13.59カラットの紫色のパールと31.63カラットのクンツァイト(リシア輝石の一種)のリングは2300万円。石の対比を引き立てるように2本指にはめるリングが多かったのも印象的だった。

類いまれなる、きらめきの華 パリ・オートクチュールのハイジュエリー

ミキモトとコムデギャルソンがコラボしたネックレス

日本発のミキモトコムデギャルソンは会期中、協業したパールネックレスのシリーズを発表した。コムデギャルソンが20年春夏メンズコレクションで披露したネックレスから商品幅を広げたもので、川久保玲がデザイン。「男性にもパールを」という提案だ。大粒の南洋真珠の一連ネックレスにパンク調のシルバーの鎖を組み合わせたタイプ(300万円)や、2連など7種があり、価格は25万から360万円。ミキモトは「モードのブランドと組むことで、新顧客との出会いや真珠の新たな魅力を発信できる」(広報)としている。

展示会場では早くも売約済みの商品も多く、宝飾品市場の活況がうかがえた。ブランド側からも「20~40代の日本人も含めて明らかに顧客が増えた」「市場にポテンシャルを感じる」との声が多かった。富裕層の拡大と共に、高級宝飾品のメディア露出が増え「ハードルが下がったのでは」との声もあった。

全て参考価格(税別)。

(編集委員・高橋牧子)

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