高山都の日々、うつわ。

#18 春のポタージュ

#18 春のポタージュ

ぽかぽかと暖かい日差しを感じる日が増えたこのごろ。
春の足音がしっかりと聞こえるようになると
自然と足取りも軽くなって、
朝だっていつもよりすっきりと目覚めるように。

こんな季節は、爽やかな朝の時間を楽しみたくて、
朝食にも少し手の込んだものを作りたくなる。

使う食材は、外の景色と同じく、
パッと心が明るくなるような色とりどりの野菜。
その色を料理にも生かしたくて、
春には野菜のカラーをそのままスープにできる
ポタージュを作ることが多くなる。

使う野菜はなんだっていい。
緑ならブロッコリー、アスパラ、グリーンピース。
赤ならパプリカやにんじん。
じゃがいもやカブを使えば優しい白のポタージュになる。

#18 春のポタージュ

#18 春のポタージュ

スープ作りが楽しくなった、
もうひとつのきっかけは、
それはお気に入りのスープカップを見つけたこと。

そのカップに出会う前までは、
「スープカップ=ちょっとファンシー」
という勝手なイメージがあって、
どうにも進んでスープを作ろうという気持ちになれずにいた。

一目ぼれしたカップは、
ぽってりとしたフォルムは愛らしいけれど、
質感はマットでシックな印象。
スモーキーなブルーやグレーのものにはグリーン系のスープ、
曇りのない白には鮮やかな赤系のスープなど
野菜の色を引き立ててくれるカラーリングもいい。

もちろん生の野菜を使ったサラダを盛ってもさまになって、
とにかくきれいな野菜との相性が抜群のスープカップなのだ。
使う野菜に合わせてカップの色を選んでもいいし、
使いたいカップの色から使う野菜を考えるのも楽しい作業。

今日はブルーグレーのカップにブロッコリー
ホワイトのカップにはにんじんのポタージュを合わせてみよう。

#18 春のポタージュ

#18 春のポタージュ

ポタージュづくりのいいところは、2種類のスープを同時に作れる点。
スープのベースになるのは甘みたっぷりの新玉ねぎ。
バターでトロトロになるまで炒めると、コクとうまみ、甘みが出て
砂糖を加えなくても満足感のある風味になる。

ここからはお鍋を二手に分けて、
それぞれブロッコリーとにんじんを加えて煮込む。
野菜が柔らかくなったらフードプロセッサーで滑らかになるまで攪拌(かくはん)して
あとは好みで牛乳か豆乳を加えて塩で味を調えるだけ。

さらっとした飲み口にしたいなら牛乳か豆乳を多めに。
食べる感覚のスープにしたいなら少なめにして仕上げればいい。
その日の気分や食欲、合わせる料理によって調整できるのは
手作りならではで、何より野菜の自然な甘さがたまらない。

熱々のスープをカップに盛って、
トーストと少しのサラダ。
それだけで大満足の朝食が完成。
ほんのり甘くて、体にじんわりと染み渡る野菜のパワー。
春の空気と生命力を丸ごといただいているような気分で、
心も体も軽やかに、晴れやかな1日が始まる。

#18 春のポタージュ
 

今日のうつわ

〈3RD CERAMICS〉のスープカップ

岐阜県多治見市に工房を構え、3人の陶芸家が共同で制作する〈3RD CERAMICS〉は、オリジナルの釉薬(ゆうやく)が生み出す独特の釉薬ムラがすてき。北欧デザインを思わせる直線的でモダンなフォルムの中にもどこか温かみがあって、春のスープの雰囲気にぴったり。色違いでそろえて、色々な野菜の色との組み合わせを楽しんでいます。

    ◇

写真 相馬ミナ 構成 小林百合子

PROFILE

高山都

モデル 1982年、大阪府生まれ。モデルやドラマ、舞台の出演、ラジオ番組のパーソナリティなど幅広い分野で活躍。フルマラソンを3時間台で完走するなどアクティブな一面も。最近は料理の分野でも注目を集め、2作目となる著書『高山都の美 食 姿2』では、背伸びせずに作る家ごはんレシピを提案。その自然体なライフスタイルが同世代の女性の共感を呼んでいる。

高山都の日々、うつわ。

丁寧に自分らしく過ごすのが好きだというモデル・女優の高山都さん。日々のうつわ選びを通して、自分の心地良いと思う暮らし方、日々の忙しさの中で、心豊かに生きるための工夫や発見など、高山さんの何げない日常を紡ぐ連載コラム。

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